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○【先進医療会議】先進医療の保険導入等の検討について参考資料 (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00047.html
出典情報 先進医療会議(第111回先進医療会議、第134回先進医療技術審査部会 6/9)《厚生労働省》
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先進医療の名称

<先進医療告示19>
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術及び十二指腸空腸バイパス術

適応症
重症肥満症(内科的治療に抵抗性を有するものであって、糖尿病である者に係るものに限る。)
内容
(先進性)
病的肥満症に対する手術療法は腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が認められているが、高度肥満例や重症糖尿病
症例では効果が不十分な症例も認められる。
欧米では、摂食制限手術に加えて十二指腸空腸のバイパスを伴った手術も行われており、その高い効果が証明
されている。特に、糖尿病を伴った病的肥満症に対するバイパス術は、減量効果のみでなく非常に高い糖尿病改善
効果を認めることが報告されている。従来、糖尿病は内科的な薬物治療がなされてきたが、治癒を目指せるもので
はなく、終生に亘って薬物治療を行う必要がある。また、薬物治療抵抗性の症例も少なからずあり、内科的治療にも
かかわらず糖尿病性腎症による透析治療など、糖尿病合併症による患者および社会的な喪失は非常に大きい。今
回申請する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術+十二指腸空腸バイパス術は、肥満合併糖尿病症例において高い減量
効果のみならず糖尿病の完全寛解を目指すことができる治療法として注目を集めている。今後の糖尿病治療の標
準的な選択肢となりうる先進的な治療法である。

(概要)
手術は全身麻酔下に腹腔鏡下に施行する。まず腹部に5 箇所にポートを挿入し炭酸ガスにて気腹したのち、通
常のスリーブ状胃切除術を施行する。次いで十二指腸を球部で自動縫合器にて離断、さらにトライツ靭帯から約
100-150cm 肛門側の空腸を同様に自動縫合器にて離断する。離断した空腸の肛門側を挙上し十二指腸の近位断
端と吻合したのち、十二指腸空腸吻合部から約100-150cm 肛門側の空腸にY 吻合を行う手術である。

(効果)
内科的治療に抵抗性の糖尿病をともなう病的肥満症患者に本手術を施行することで、糖尿病および肥満が著明
に改善し、生命予後を改善することが出来る。

(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る患者負担は、714,640 円となる。

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