よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


○入院(その3)について-2-1 (88 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00119.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第496回  11/12)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料に係る課題(小括)
(1) 地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の概要について
・ 地域包括ケア病棟入院料については、「①急性期治療を経過した患者の受け入れ」、「②在宅で療養を行っている患者等の受け入れ」、「③在
宅復帰支援」の3つの役割を担うこととされ、平成26年度診療報酬改定において新設された。地域包括ケア病棟の届出医療機関数・病床数はと
もに、増加傾向にある。
・ 地域包括ケア病棟を届け出ている理由については、「地域包括ケア病棟・病室にすることで、より地域のニーズに合った医療を提供できるた
め」、「地域包括ケア病棟・病室の方が経営が安定するため」が多かった。

(2) 地域包括ケア病棟の役割について
・ 令和2年10月の地域包括ケア病棟入院料2における自院の一般病棟からの転棟割合の分布は、自院の一般病棟からの転棟割合が高い傾
向であった。病床規模で分けると、90%以上の医療機関は、400床未満の医療機関が多かった。
・ 地域包括ケア病棟入院料を届け出ている医療機関において、救急を実施していない医療機関が一定程度存在した。
・ 地域包括ケア病棟について、病棟毎に分析した場合の、患者の入棟元の構成割合は様々であった。自宅等からの入棟患者と自院の一般病
棟からの入棟患者の割合の分布を見た場合に、例えば、自院の一般病棟から多数の患者を受け入れ、自宅等からの受入が少ない病棟が一定
数存在した。さらに、自院又は他院の一般病棟からの転棟の内訳については、当該割合が高い病棟においては自院の一般病棟からの転棟割
合が多くを占め、逆に、当該割合の低い病棟においては、他院の一般病棟からの転棟割合が多くを占めるという傾向にあった。
(3) 患者の入棟元別の分析について
・ 地域包括ケア病棟の入院患者の状態に着目すると、入棟元によって患者の主傷病名に差が見られた。例えば、自宅等から入棟した患者では
腰椎圧迫骨折の患者が最も多く、次いで肺炎や心不全が多かった。一般病棟から入棟した患者では大腿骨転子部骨折・大腿骨頸部骨折が多
かった。
・ 平均在棟日数については、自宅等から入棟した患者は他の患者と比較して、平均在棟日数が短い傾向であった。
・ 一方で、入院の理由については、自院の一般病棟から入棟した患者は「リハビリテーションのため」が多い傾向にあった。
・ 患者の重症度、医療・看護必要度は、患者の入棟元毎で基準を満たす患者割合に差がみられ、その他から入棟した患者、自宅等から入棟し
た患者、一般病棟から入棟した患者の順に基準を満たす患者割合が高かった。同一の入棟元の患者について、必要度ⅠとⅡで比較すると、必
要度Ⅰの方が、基準を満たす患者割合が高かった。
・ 患者の入棟元別の患者の状態は、「一般病棟」から入棟した患者は「自宅等」及び「その他」から入棟した患者と比較して、「安定している」患
者の割合が高く、「常時、不安定である」患者の割合が低かった。医師による診察の頻度は、「常時~毎日診察が必要」である患者の割合につい
て「自宅等」及び「その他」から入棟した患者で高く、「一般病棟」から入棟した患者は低かった。入院料包括範囲の検査やリハビリ等を出来高換
算した点数について、投薬・検査・処置等は、自宅等から入棟した患者及びその他の患者が、一般病棟から入棟した患者より高かった。

88