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資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[259KB] (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html |
出典情報 | 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》 |
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ID
32
感染症(PT)
E型肝炎
出典
概要
Int J Food Microbiol.
417(2024)110682
2022年7月から8月にかけて、中国の介護施設におけるE型肝炎のアウトブレイクが報告された。入所者722
人のうち77人がE型肝炎と診断され、発症率は10.66%であった。感染者の平均年齢は59.96歳で、女性の発
症率は男性よりも高かった。介護者で最も高く、物流管理部門で最も低かったが、統計的な有意差はなかっ
た。遺伝子型は4dであった。症例対照研究より、豚レバーの摂取と生の果物や野菜の摂取が危険因子であ
ることが示された。また、食堂にて生食と加熱調理済み食品を分けていなかったこと、豚レバーの加熱調理
時間が不十分であったことが確認され、この衛生習慣がアウトブレイク発生に影響したと考えられた。
J Med Virol.
96(2024)e29777
E型肝炎ウイルス(HEV)は、急性ウイルス性肝炎の原因として流行している病原体であり、HEVの遺伝子型3
及び4は人獣共通感染症を引き起こす。現在、HEV遺伝子型4に関するヒトとブタの塩基類似性解析は限ら
れている。本研究では、HEV感染患者(養豚家)及びブタから便検体を採取してHEVのほぼ全長のゲノムを
取得し、ジェノタイピングのために系統樹を構築し、HEV配列の類似性を解析した。その結果、患者とブタ6頭
(6/30、20.0%)の便からHEV-RNAが検出された。患者及びブタのHEV亜型はいずれも4bであった。また、類
似性解析の結果、患者とブタの塩基配列の範囲は99.875~99.944%であった。ブタから分離された4株のア
ミノ酸配列(ORF1~3)は患者と100%同一であった。この地域の他の患者から分離されたさらに9つのHEV配
列の系統樹と類似性解析の結果、この地域の他の感染源ではなく、養豚農家からのHEV配列がその農場の
ブタと最も近い関係にあることが示された。この研究は、HEV亜型4bがブタからヒトに感染することを、塩基配
列レベルで間接的に証明するものである。異なるHEV亜型の特徴を探るため、さらなる研究が必要である。
33
E型肝炎
34
Ohio州とPennsylvania州の保健当局は、最近、新型インフルエンザA「変異型」ウイルスによる新たなヒトへの
感染を報告した。Ohio州では、インフルエンザA(H1N1)変異型(A(H1N1)v)ウイルスの感染が報告された。
患者は、発病前に農業イベントでブタに接触していた。Pennsylvania州では、患者がインフルエンザA(H1N2)
vに感染し、ブタへの職業上の接触があった。患者は2人とも18歳以上で、2024年8月10日の週に症状を発症
し、医療機関を受診した。両患者は、基礎疾患の為、短期間入院したが、その後回復している。両症例の発
症後、両症例の密接な接触者の間で症状は報告されておらず、これらの症例に関連したヒトからヒトへの感
染は確認されていない。2023~2024年シーズン中に報告された変異型インフルエンザ症例は、Pennsylvania
州(A(H1N2)vが4例)、Michigan州とColorado州(A(H3N2)vが各1例)、Ohio州(A(H1N1)vが1例)の計7例で
ある。
ブタインフルエンザは、ブタに定期的にインフルエンザの発生を引き起こすA型インフルエンザウイルスに
よって引き起こされるブタの呼吸器疾患である。ブタインフルエンザウイルスは、通常ヒトには感染しない。し
かし、通常はブタで循環し、ヒトには感染しないインフルエンザウイルスが、散発的にヒトに感染することがあ
Outbreak News Today. る。このような場合、これらのウイルスは「変異型ウイルス」と呼ばれる。また、これらのウイルスは、ウイルス
https://outbreaknewst の亜型呼称の末尾に「v」を付けることで表すことができる。アメリカ合衆国では、H1N1v、H3N2v、H1N2vウイ
oday.substack.com/p/o ルスのヒト感染が検出されている。変異型ウイルスを含むインフルエンザは、ほとんどのヒトは回復するが、
H1N1インフルエ
hio-pennsylvania健康なヒトでも重症化することがある。呼吸器症状を経験したヒトは、インフルエンザの検査を考慮する為
ンザ
report-newに、最近、家畜に触れたことを医師に伝えるべきである。季節性インフルエンザの治療に使用される抗ウイ
human?utm_source=pub ルス薬は、小児や成人の新型インフルエンザA「変異型」ウイルスの治療にも使用できる。これらの治療薬
lication-search
は、発症初期に服用するのが最も効果的である。CDCは、以下の予防行動を推奨している:
・重症インフルエンザ合併症のリスクが高い人は、ブタとの接触を避けること。
・ブタのいる場所では飲食をしたり、口に物を入れたりしないこと。
・ブタのいる場所におもちゃ、おしゃぶり、コップ、哺乳瓶、ベビーカー等を持ち込まない。
・屋外又は豚舎内でブタに触れる前後には、石鹸と流水で手を洗う。石鹸と水がない場合は、アルコール
ベースの手指消毒薬を使用すること。
・感染のリスクを減らす為に、豚舎や展示場でのブタとの接触を避けるか、最小限に抑える。
・可能であれば、病気であることが分かっている、又は疑われるブタとの直接の接触は避けること。あなたが
病気かもしれないブタと接触する必要がある場合は、個人用保護具を着用すること。これには防護服、手
袋、口と鼻をしっかり覆うマスクが含まれる。親や介護者は、子供用の呼吸器やマスクを選ぶ際に、特定の
グループに対する配慮を確認する必要がある。
・ブタを飼っている場合は、病気の兆候(食欲不振、発熱、疲れ目、目の充血、不快感、咳、鼻水等)に注意
する。
35
Pennsylvania州保健当局は、新型インフルエンザAウイルスによるヒト感染2例を追加報告した。患者は2人と
も密接な接触者であり、インフルエンザA(H1N2)変異型(A(H1N2)v)ウイルスに感染していた。両患者とも18
歳以上で、2024年6月22日の週に医療機関を受診した。これはPennsylvania州及び米国で今年報告された2
例目と3例目のヒト感染例である。最初の症例は3月下旬に報告された。
通常ブタに循環する(ヒトには循環しない)インフルエンザウイルスがヒトから検出された場合、それは「変異
型」インフルエンザウイルスと呼ばれる。変異型インフルエンザ・ウイルスによるヒトへの感染のほとんどは、
ブタに接触した後に起こるが、ヒトからヒトへの感染も起こりえる。ほとんどの場合、変異型インフルエンザウ
イルスは、ヒトからヒトへ容易かつ持続的に伝播する能力を示していないことに注意することが重要である。
新型A型インフルエンザウイルスによるヒト感染の早期発見と調査は、感染のリスクを理解し、適切な公衆衛
生対策を講じる為に非常に重要である。動物性A型インフルエンザウイルスのヒトへの感染と拡散のリスク
Outbreak News Today.
は、簡単な行動をとることで減らすことができる。CDCは、見本市の主催者に対し、以下の行動を考慮するよ
https://outbreaknewst
う推奨している。フェアを計画する際に考慮すべき行動:
H1N1インフルエ oday.substack.com/p/p
・フェア開催中に病気の動物が確認された場合、スタッフと出展者は、CDC Updated Interim PPE
ンザ
ennsylvania-reports-2Recommendations to Reduce Exposure to Novel Influenza A Viruses Associated with Disease in Humans
additional?utm_source=
(人間の疾病に関連する新型インフルエンザAウイルスへの曝露を減らす為のCDC更新中間個人防護具
publication-search
(PPE)勧告)に従い、適切なPPEを用意する。これには、防護服、手袋、ゴーグル、口と鼻を覆う呼吸器又は
フィット感のあるマスクが含まれる。
・過密状態を防ぐ為、来場者の通行を管理する。可能な限り、一方向の動線を確保し、動物や動物の寝床へ
の一般客の立ち入りを指定区域外に制限する。
・フードサービス、売店、食事時のピクニックテーブルは、動物エリアから離れた場所に設置する。
・家禽、ブタ、ウシ、その他の動物との密接な接触を制限する為、一般客と動物展示の間に物理的な障壁を
設ける。家禽、ブタ、ウシとの密接な接触をしない、生きた動物の体験型展示に代わるものを使用する。(例:
ウシを模した乳搾り展示)
・十分な換気を行う。密閉された畜舎又は部分的に密閉された畜舎については、清浄な外気の量を増やし、
清浄な空気が動物よりも先に来訪者や作業員の上を流れるようにし、埃の攪乱を最小限に抑える。
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感染症(PT)
E型肝炎
出典
概要
Int J Food Microbiol.
417(2024)110682
2022年7月から8月にかけて、中国の介護施設におけるE型肝炎のアウトブレイクが報告された。入所者722
人のうち77人がE型肝炎と診断され、発症率は10.66%であった。感染者の平均年齢は59.96歳で、女性の発
症率は男性よりも高かった。介護者で最も高く、物流管理部門で最も低かったが、統計的な有意差はなかっ
た。遺伝子型は4dであった。症例対照研究より、豚レバーの摂取と生の果物や野菜の摂取が危険因子であ
ることが示された。また、食堂にて生食と加熱調理済み食品を分けていなかったこと、豚レバーの加熱調理
時間が不十分であったことが確認され、この衛生習慣がアウトブレイク発生に影響したと考えられた。
J Med Virol.
96(2024)e29777
E型肝炎ウイルス(HEV)は、急性ウイルス性肝炎の原因として流行している病原体であり、HEVの遺伝子型3
及び4は人獣共通感染症を引き起こす。現在、HEV遺伝子型4に関するヒトとブタの塩基類似性解析は限ら
れている。本研究では、HEV感染患者(養豚家)及びブタから便検体を採取してHEVのほぼ全長のゲノムを
取得し、ジェノタイピングのために系統樹を構築し、HEV配列の類似性を解析した。その結果、患者とブタ6頭
(6/30、20.0%)の便からHEV-RNAが検出された。患者及びブタのHEV亜型はいずれも4bであった。また、類
似性解析の結果、患者とブタの塩基配列の範囲は99.875~99.944%であった。ブタから分離された4株のア
ミノ酸配列(ORF1~3)は患者と100%同一であった。この地域の他の患者から分離されたさらに9つのHEV配
列の系統樹と類似性解析の結果、この地域の他の感染源ではなく、養豚農家からのHEV配列がその農場の
ブタと最も近い関係にあることが示された。この研究は、HEV亜型4bがブタからヒトに感染することを、塩基配
列レベルで間接的に証明するものである。異なるHEV亜型の特徴を探るため、さらなる研究が必要である。
33
E型肝炎
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Ohio州とPennsylvania州の保健当局は、最近、新型インフルエンザA「変異型」ウイルスによる新たなヒトへの
感染を報告した。Ohio州では、インフルエンザA(H1N1)変異型(A(H1N1)v)ウイルスの感染が報告された。
患者は、発病前に農業イベントでブタに接触していた。Pennsylvania州では、患者がインフルエンザA(H1N2)
vに感染し、ブタへの職業上の接触があった。患者は2人とも18歳以上で、2024年8月10日の週に症状を発症
し、医療機関を受診した。両患者は、基礎疾患の為、短期間入院したが、その後回復している。両症例の発
症後、両症例の密接な接触者の間で症状は報告されておらず、これらの症例に関連したヒトからヒトへの感
染は確認されていない。2023~2024年シーズン中に報告された変異型インフルエンザ症例は、Pennsylvania
州(A(H1N2)vが4例)、Michigan州とColorado州(A(H3N2)vが各1例)、Ohio州(A(H1N1)vが1例)の計7例で
ある。
ブタインフルエンザは、ブタに定期的にインフルエンザの発生を引き起こすA型インフルエンザウイルスに
よって引き起こされるブタの呼吸器疾患である。ブタインフルエンザウイルスは、通常ヒトには感染しない。し
かし、通常はブタで循環し、ヒトには感染しないインフルエンザウイルスが、散発的にヒトに感染することがあ
Outbreak News Today. る。このような場合、これらのウイルスは「変異型ウイルス」と呼ばれる。また、これらのウイルスは、ウイルス
https://outbreaknewst の亜型呼称の末尾に「v」を付けることで表すことができる。アメリカ合衆国では、H1N1v、H3N2v、H1N2vウイ
oday.substack.com/p/o ルスのヒト感染が検出されている。変異型ウイルスを含むインフルエンザは、ほとんどのヒトは回復するが、
H1N1インフルエ
hio-pennsylvania健康なヒトでも重症化することがある。呼吸器症状を経験したヒトは、インフルエンザの検査を考慮する為
ンザ
report-newに、最近、家畜に触れたことを医師に伝えるべきである。季節性インフルエンザの治療に使用される抗ウイ
human?utm_source=pub ルス薬は、小児や成人の新型インフルエンザA「変異型」ウイルスの治療にも使用できる。これらの治療薬
lication-search
は、発症初期に服用するのが最も効果的である。CDCは、以下の予防行動を推奨している:
・重症インフルエンザ合併症のリスクが高い人は、ブタとの接触を避けること。
・ブタのいる場所では飲食をしたり、口に物を入れたりしないこと。
・ブタのいる場所におもちゃ、おしゃぶり、コップ、哺乳瓶、ベビーカー等を持ち込まない。
・屋外又は豚舎内でブタに触れる前後には、石鹸と流水で手を洗う。石鹸と水がない場合は、アルコール
ベースの手指消毒薬を使用すること。
・感染のリスクを減らす為に、豚舎や展示場でのブタとの接触を避けるか、最小限に抑える。
・可能であれば、病気であることが分かっている、又は疑われるブタとの直接の接触は避けること。あなたが
病気かもしれないブタと接触する必要がある場合は、個人用保護具を着用すること。これには防護服、手
袋、口と鼻をしっかり覆うマスクが含まれる。親や介護者は、子供用の呼吸器やマスクを選ぶ際に、特定の
グループに対する配慮を確認する必要がある。
・ブタを飼っている場合は、病気の兆候(食欲不振、発熱、疲れ目、目の充血、不快感、咳、鼻水等)に注意
する。
35
Pennsylvania州保健当局は、新型インフルエンザAウイルスによるヒト感染2例を追加報告した。患者は2人と
も密接な接触者であり、インフルエンザA(H1N2)変異型(A(H1N2)v)ウイルスに感染していた。両患者とも18
歳以上で、2024年6月22日の週に医療機関を受診した。これはPennsylvania州及び米国で今年報告された2
例目と3例目のヒト感染例である。最初の症例は3月下旬に報告された。
通常ブタに循環する(ヒトには循環しない)インフルエンザウイルスがヒトから検出された場合、それは「変異
型」インフルエンザウイルスと呼ばれる。変異型インフルエンザ・ウイルスによるヒトへの感染のほとんどは、
ブタに接触した後に起こるが、ヒトからヒトへの感染も起こりえる。ほとんどの場合、変異型インフルエンザウ
イルスは、ヒトからヒトへ容易かつ持続的に伝播する能力を示していないことに注意することが重要である。
新型A型インフルエンザウイルスによるヒト感染の早期発見と調査は、感染のリスクを理解し、適切な公衆衛
生対策を講じる為に非常に重要である。動物性A型インフルエンザウイルスのヒトへの感染と拡散のリスク
Outbreak News Today.
は、簡単な行動をとることで減らすことができる。CDCは、見本市の主催者に対し、以下の行動を考慮するよ
https://outbreaknewst
う推奨している。フェアを計画する際に考慮すべき行動:
H1N1インフルエ oday.substack.com/p/p
・フェア開催中に病気の動物が確認された場合、スタッフと出展者は、CDC Updated Interim PPE
ンザ
ennsylvania-reports-2Recommendations to Reduce Exposure to Novel Influenza A Viruses Associated with Disease in Humans
additional?utm_source=
(人間の疾病に関連する新型インフルエンザAウイルスへの曝露を減らす為のCDC更新中間個人防護具
publication-search
(PPE)勧告)に従い、適切なPPEを用意する。これには、防護服、手袋、ゴーグル、口と鼻を覆う呼吸器又は
フィット感のあるマスクが含まれる。
・過密状態を防ぐ為、来場者の通行を管理する。可能な限り、一方向の動線を確保し、動物や動物の寝床へ
の一般客の立ち入りを指定区域外に制限する。
・フードサービス、売店、食事時のピクニックテーブルは、動物エリアから離れた場所に設置する。
・家禽、ブタ、ウシ、その他の動物との密接な接触を制限する為、一般客と動物展示の間に物理的な障壁を
設ける。家禽、ブタ、ウシとの密接な接触をしない、生きた動物の体験型展示に代わるものを使用する。(例:
ウシを模した乳搾り展示)
・十分な換気を行う。密閉された畜舎又は部分的に密閉された畜舎については、清浄な外気の量を増やし、
清浄な空気が動物よりも先に来訪者や作業員の上を流れるようにし、埃の攪乱を最小限に抑える。
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