よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[259KB] (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

ID

感染症(PT)

出典

概要

36

2024年8月19日、ベトナムの国際保健規則(IHR)参加国連絡窓口(NFP)は、ラオス人民民主共和国と国境
を接するベトナム北部の山岳地帯、Son La省で、ブタ由来インフルエンザA(H1N1)変異型(v)ウイルスによ
るヒト感染症例が、研究所で確認されたとWHOに通知した。これはベトナムで初めて報告されたインフルエン
ザA(H1N1)vウイルスによるヒト感染である。ウイルスへの曝露源は、現在のところ不明である。国際保健規
則(IHR)2005によれば、新型インフルエンザAウイルス変異型によるヒト感染は、公衆衛生に大きな影響を与
える可能性のある事象であり、WHOに報告されなければならない。現在入手可能な情報に基づき、WHOは、
このウイルスが一般住民にもたらす現在のリスクは低いと評価している。WHOは引き続き、ヒト(又は動物)
WHO ホームページ.
の健康に影響を及ぼす可能性のある循環インフルエンザウイルスに関連したウイルス学的、疫学的、臨床
https://www.who.int/e 的変化を検出する為の世界的な監視と、リスク評価の為のタイムリーなウイルス共有の重要性を強調してい
H1N1インフルエ mergencies/disease- る。
ンザ
outbreak2024年8月19日、ベトナムIHR NFPは、ブタ由来インフルエンザA(H1N1)vウイルスによるヒト感染が研究所
news/item/2024で確認されたとWHOに報告した。患者は、基礎疾患を持つ70歳の女性で、ラオス人民民主共和国と国境を
DON532
接するベトナム北部の山岳地帯にあるSon La省の出身であった。患者は、Hung Yen省の故郷の村で1カ月
を過ごした後、帰省して1週間後に発熱、倦怠感、食欲不振を発症した。2024年6月1日、症状が持続した為、
地区病院に入院し、基礎疾患に加えて肺炎と診断された。6月5日、迅速検査でインフルエンザAが確認され
た。同日、彼女は国立熱帯病病院(NHTD)に移送され、6日間の治療を受けたが、6月11日に死亡した。
6月5日に採取された検体が、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)で検査され、6月18日にA型インフルエ
ンザウイルスが確認されたが、亜型分類は決定されなかった。8月1日、ゲノム配列決定によりインフルエン
ザA(H1N1)vウイルスが同定され、8月5日、CDCのインフルエンザWHO協力センター(WHO CC)により確認
された。ウイルスの特徴付けが進行中である。

37

H3N2インフルエ ProMED-mail
ンザ
20240811.8718086

Michigan州保健社会福祉省(MDHHS)とIngham郡保健局は、インフルエンザA H3N2変異型(H3N2v)のヒト
感染例をIngham郡住民の1人から確認した。インフルエンザA H3N2vは、最近、酪農場や家禽農場に影響を
与えたHPAI A(H5N1)とは異なる。インフルエンザA H3N2vは、ブタ又はブタと関連しているが、患者の感染
源はまだ調査中である。
患者は、2024年7月下旬にインフルエンザA H3N2vの陽性反応を示した。この検体は、CDCの新興感染症プ
ログラムの一環として、インフルエンザウイルス配列のモニタリング強化の為にMDHHSの検査局に送られ、
そこで再びインフルエンザA H3N2vの推定陽性と判定された。Michigan州におけるインフルエンザによる救
急外来受診は、現在のところ少なく、MDHHSは、一般市民に対するインフルエンザA H3N2vのリスクは低い
と予測している。今回の感染とブタやその他の動物との関連は確認されていないが、MDHHSは、農場、見本
市、展示会等での感染の可能性を避ける為に、一般市民ができる予防策を再確認する:
・家畜小屋や展示場での飲食を控えること。
・玩具、おしゃぶり、コップ、哺乳瓶、ベビーカー又は同様のものをブタのエリアに持ち込まないこと。
・重篤なインフルエンザ合併症のリスクが高く、フェアに参加する予定のある人は、ブタや豚舎を避けること。
・石鹸と水でよく手を洗うこと。石鹸と水がない場合は、アルコールベースの手指消毒剤を使用すること。
・目、鼻、口に触れない。細菌はこのような経路で広がる。
H3N2vのような変異型ウイルスによる病気も含め、ほとんどのヒトは、インフルエンザから回復するが、これら
の感染症は時として、健康なヒトでも重い病気を引き起こすことがある。呼吸器症状が出た場合は、インフル
エンザの検査を考慮する為に、最近、家畜に触れたことを医師に伝えること。季節性インフルエンザの治療
に使用される抗ウイルス薬は、小児や成人のH3N2vの治療にも使用できる。これらの治療薬は、発症初期に
服用するのが最も効果的である。米国におけるブタからヒトへの感染拡大のほとんどは、農業従事者、又は
イベント中にブタが展示される農業フェアやふれあい動物園等の参加者に関連している。感染拡大が起こる
ことは稀であるが、新型インフルエンザの人獣共通感染症という点では、ブタと家禽は(ヒトとともに)歴史的
なA型インフルエンザの3極の一部である。H5N1が乳牛に波及し、それに続いてヒトを含む複数の接触種に
波及することで、3極が4極になるかどうかは時間がたてばわかるであろう。

H3N2インフルエ ProMED-mail
ンザ
20240821.8718291

Saskatchewan州は、2024年7月、呼吸器ウイルス報告でブタインフルエンザの症例を報告した。2024年7月
11日、(H3N2)vと呼ばれるブタ由来のA型インフルエンザのヒト感染例が1例報告された。この「v」は、通常ブ
タで循環しているウイルス株であるが、ヒトに感染したことを意味し、「変異型」ウイルスと呼ばれている。報告
書によれば、ヒトに感染するケースは稀であり、ヒトからヒトへの感染は確認されていない。この患者は入院
せず、回復した。以上が報告書の詳細である。連邦政府のウェブサイトによれば、ブタ由来のインフルエンザ
のヒトへの感染は、通常、感染したブタに直接又は間接的に接触した後に起こるという。記事では、この人が
職業上、又は農業フェアやふれあい動物園等でブタと直接接触したかどうかは不明である。これらは、ブタイ
ンフルエンザウイルスが、人間に感染する典型的な場所だからである。

H3N2インフルエ ProMED-mail
ンザ
20240922.8718915

Minnesota州保健局から、新型インフルエンザAウイルスによる2人のヒト感染が報告された。患者は、2人と
もインフルエンザA(H3N2)変異型(A(H3N2)v)ウイルスに感染していた。両患者とも18歳未満で、2024年9月
7日の週に医療機関を受診し、入院はせず、病気から回復した。州公衆衛生局の調査によると、両患者は互
いに接触者ではないが、発病前に同じ農業フェアに参加しており、1番目の子供は間接的に、2番目の子供
は直接ブタと接触していた。1人目の患者の調査中に、公衆衛生局職員は、その家庭で別の、おそらく無関
係と思われる疾病が発生していたことを確認した。農業フェアに参加した翌日、家族全員が症状を発症した。
1人目の患者の家族1人が検査を受け、SARS-CoV-2陽性であった。症例を含む家族全員が回復した。その
後、症例患者が新たな症状を呈し、インフルエンザA陽性となり、さらにA(H3N2)vと同定された。他の家族は
元気であった。2例目の調査中、接触者から罹患者は確認されなかった。いずれの症例においても、インフル
エンザA(H3N2)vのヒトからヒトへの感染は確認されなかった。これらの報告を含めると、2023~2024年シー
ズン中に9例の変異型インフルエンザウイルス感染症例が報告されている。(A(H1N2)v 4例、A(H3N2)v 4
例、A(H1N1)v 1例)。通常、ブタで循環する(ヒトでは循環しない)インフルエンザウイルスがヒトから検出され
た場合、それは「変異型」インフルエンザウイルスと呼ばれる。変異型インフルエンザウイルスによるヒトへの
感染のほとんどは、ブタに接触した後に起こるが、ヒトからヒトへの感染も起こりえる。ほとんどの場合、変異
型インフルエンザウイルスは、ヒトからヒトへ容易かつ持続的に感染する能力を示していないことに留意する
ことが重要である。

38

39

10 / 11