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資料3-1-1 医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表[259KB] (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》
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ID

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感染症(PT)

出典

概要

鳥インフルエン


2024年4月26日に更新されたH5N1技術報告書が公開された。この報告書は、2023年12月29日の報告書を
更新し、それ以降に世界中で報告された7件の新しいH5N1のヒトへの感染症例(カンボジア5件、米国(テキ
サス州)1件、ベトナム1件)と、野鳥、家禽、その他の動物における最近の活動、米国の乳牛や他の動物に
おける多州にわたる発生、及び米国でのA(H5N1)ウイルス感染の監視に関する最新情報が含まれている。
報告書は、現時点で一般市民へのリスクは低いままであると結論付けている。2024年4月26日に、労働者保
護のための暫定的な推奨事項が更新され、屠殺場で働く人々を含むように拡大された。テキサス州のヒトへ
の感染が発生した症例からのウイルスをよりよく特性化するための作業を継続している。今週、商業的に利
用可能で推奨されるインフルエンザ抗ウイルス薬に対する感受性のテストが完了した。テストは、テキサス州
のヒトへの感染症例からA(H5N1)ウイルスが、先週発表されたように、バロキサビルマルボキシル及びノイ
ラミニダーゼ阻害剤に感受性があることを確認した。これらの発見により、テキサス州のヒトへの感染症例か
らのウイルスが、商業的に利用可能な米国FDA承認及び推奨されるインフルエンザノイラミニダーゼ及びポ
リメラーゼ酸性タンパク質(PA)エンドヌクレアーゼ阻害剤抗ウイルス薬に感受性があることが確認された。
CDCホームページ.
現在、ノイラミニダーゼ阻害剤のオセルタミビルは、確認された又は疑われるA(H5N1)ウイルス感染の人々
https://www.cdc.gov/bi の抗ウイルス治療及び曝露後予防のために推奨されている。ウシからの200以上のH5N1公開ウイルス配列
rdの抗ウイルス薬耐性特性を調べている。CDCは、ノイラミニダーゼ阻害剤に対する感受性の低下と関連する
flu/spotlights/avianことが知られているマーカー(NA-T438Iの変化)を持つウイルスを1つ発見した。この変化は、過去に野鳥や
situation家禽から分離されたH5N1ウイルスでまれに見られていた。継続的な監視が重要である理由を強調してい
update.html?CDC_AAre る。テキサス州のヒトの感染症例からのH5N1ウイルス株を増殖させ、追加の実験室実験に使用している。ウ
f_Val=https://www.cdc. イルスがヒト及びウシの呼吸器上皮細胞及びウシの乳腺上皮細胞でどのように増殖するかを調査を行って
gov/flu/avianflu/spotlig いる。フェレットに感染させて結果を評価することにより、さまざまなシナリオでのウイルスの重症度と伝染性
hts/2023-2024/avian- の評価が行われている。フェレットは、人間と同様にインフルエンザウイルスに感染し、広がるため、人間の
situation-update.htm
モデルとして使用されている。事前パンデミックA(H5)ワクチンで以前にワクチン接種された人々からのヒト
血清(血液)をテストし、テキサス州の人間の症例からのウイルスにどのように反応するかを確認していくとこ
ろである。ウシへの感染拡大防止策/HPAI A(H5N1)の乳牛における多州にわたる発生は、2024年3月25日
にUSDAによって初めて報告された。これは、A(H5N1)ウイルスがウシで発見された初めての事例である。
USDAはまた、ウイルスが乳牛の群れ間の移動や乳牛の飼育施設から近隣の家禽飼育施設への移動を通
じて広がり、多くの納屋のネコにも感染したと報告している。さらに、USDAは、動植物検疫局(APHIS)NVSL
が、影響を受けた群れから来た無症状の乳牛の肺組織サンプルからウイルスを発見したと報告している(た
だし、当該個体種は食物供給には入っていないことが確認されている)。今週、USDAは「家畜におけるHPAI
の検査及び報告を義務付ける連邦命令」を発行し、家畜の健康保護の強化を行う方針を示している。州間
移動の前に、乳牛は承認された国立動物衛生研究所ネットワークの研究所でインフルエンザAウイルスの陰
性検査を受ける必要があるとしている。当該連邦命令に関する詳細については、HPAI家畜検出情報で確認
することができる。動物における当該ウイルスの拡散を抑えることは、潜在的なヒトへの曝露数を減らし、公
衆衛生リスクを抑えるのに役立つ。

鳥インフルエン


2024年4月以降、米国では複数の州で乳牛等への動物における鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスへの感
染が確認されている。そのうちヒトへの感染は13例報告されており、そのうち4例は病気の乳牛への接触と関
連し、9例は鳥インフルエンザA(H5)に感染した家禽への接触に関連していた。USDAは、米国13州の172の
CDCホームページ.
乳牛群で、乳牛の鳥インフルエンザA(H5)感染の症例を確認したと報告している。CDCはコロラド州のヒトへ
https://www.cdc.gov/bi
感染したウイルスの配列を解析し、この配列は主に鳥類の遺伝的特徴を維持しており、ヒトへの感染拡大に
rd-flu/spotlights/h5n1より適した変化を欠いている。また、疾患の重症度の増加やヒトへの感染拡大への適応を示唆する変化も含
responseまれていない。全体として、コロラド州におけるこの鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスの解析は、ヒトへの
08022024.html
健康リスクが現在低いままであると述べている。
CDCはヒトにおける鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染の予防、モニタリング、及び公衆衛生調査に関
する暫定的な勧告を出している。

鳥インフルエン


2024年4月2日、CDCは、テキサス州でHPAI A(H5N1)ウイルスに感染していることが確認された患者から採取された検体
から同定されたインフルエンザウイルスゲノムの塩基配列を決定し、ウシ、野鳥、家禽から得られたHPAI A(H5N1)配列と
比較した。ウイルス配列はHAクレード2.3.4.4b HPAI A(H5N1)であり、個々の遺伝子セグメントはテキサス州のUSDA検査
で乳牛から検出されたウイルスと密接に関連していた。この遺伝子型を持つ他のウイルスは、2023年11月以降、米国の
野鳥、家禽、スカンク1匹から散発的に検出されている。
当該患者検体からのウイルス配列には、ウシからのウイルス配列と比較してわずかな変化が確認されたが、ウシとヒトの
配列はともに、鳥類でみられる本来の遺伝的特徴を維持しており、大部分は哺乳類に感染するのに適した変化を欠いて
いる。
今回解析されたヒト分離株のゲノムには1つの変化(PB2 E627K)があり、これは哺乳動物宿主に対するウイルスの適応に
関連していることが知られている。この変化はHPAI A(H5N1)ウイルスや他の鳥インフルエンザのサブタイプ(例:H7N9)に
感染したヒトや他の哺乳動物で以前に検出されていたが、ヒト-ヒト間で拡散したという証拠はない。ウイルスは感染後、
宿主の中で増殖しながら変化を遂げることがある。さらに、当該患者の検体から得られたウイルス配列には、インフルエン
ザ抗ウイルス剤耐性に関連することが知られているマーカーは見つかっておらず、このウイルスは、すでに製造業者が入
手可能であり、必要であればワクチン製造に使用可能な、既存のHPAI A(H5N1)ワクチン候補ウイルス2種と非常に近縁
CDCホームペー
である。全体として、テキサスにおけるHPAI A(H5N1)ウイルスの遺伝子解析は、ヒトの健康リスクは現在のところ依然とし
ジ.https://www.cdc.gov て低いというCDCの結論を支持するものである。
/flu/avianflu/spotlights テクニカルサマリー:
当該患者から採取した鼻咽頭スワブ及び結膜スワブ検体から得られたウイルスRNA抽出物を鋳型として、次世代シーケン
/2023-2024/h5n1シングが実施された。注目すべきことに、当該患者は結膜炎のみを訴えており、呼吸器症状やその他の症状はなかったた
analysis-texas.htm
め、上咽頭検体で検出されたウイルスRNA濃度が低くなり、当該患者には呼吸器感染がなかったことが示唆された。
ヘマグルチニン(HA)遺伝子、ノイラミニダーゼ(NA)遺伝子とともにRNA転写・複製複合体(PB2、PB1、PA、NP)にも、ヒト
や他の哺乳動物で効率的な複製に影響を与える種特異的な決定因子がある。ヒト検体のポリメラーゼ塩基性タンパク質2
(PB2)には、テキサス州の乳牛から検出されたウイルスのPB2遺伝子と比較して、PB2 E627Kの変異があり、これは通
常、野鳥に循環するA(H5N1)ウイルスに見られる。HPAI A(H5N1)ウイルスのヒト感染例でPB2 E627Kが確認されたこと
はあるが、この変異を含むウイルスに感染した後でヒトに伝播したという証拠はない。この変異は、野鳥や家禽に循環する
ウイルス由来のPB2遺伝子や、最近テキサス州で検出されたウシのウイルスには見られなかったことから、結膜炎の発症
中に後天的に獲得された変異の可能性がある。
疫学的、ウイルスゲノム解析を総合すると、この症例は単一の人獣共通感染症イベントであり、HAには哺乳類への感染を
促進するような変化は見られなかったが、PB2には哺乳類での複製を促進する可能性がある置換が見られた。これは、人
獣共通感染症ウイルスへの警戒を怠らず、その特徴を明らかにし続けなければならないことを示している。全体として、こ
のヒト症例から得られたウイルスのゲノム解析は、HPAIA(H5)クレード2.3.4.4bウイルスに関するCDCのリスク評価を変え
るものではない。家禽類で発生中のHPAI A(H5)及び野鳥やウシで検出されたHPAI A(H5)に関連するヒトの健康に対す
る全体的なリスクは、依然として低いままである。

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