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協会けんぽの2024(令和6)年度決算見込み(医療分)について (10 ページ)

公開元URL https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r7-7/25070401/
出典情報 2024年度協会けんぽの決算見込みについて(7/4)《全国健康保険協会》
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3.拠出金等の推移

(これまでの推移)
○ 拠出金等の支出は、2011年度までは3兆円を下回っていたが、その後は大幅に増加して2013年度には3兆4,886億円に達した。その後、2014
年度から2016年度の間は退職者医療制度の廃止、後期高齢者支援金の総報酬割の拡大※1といった制度改正や精算(概算納付分の戻り)の影
響により、合計1,208億円減少した。
※1 後期高齢者支援金は、総報酬割が2015年度からの3年間で段階的に拡大。このため、2015~2017年度までの3年間については、総報酬割の拡大がなかった場合に比べ
て、実際の増加額は低減。〔 2015年度 : 1/3→ 1/2 2016年度 : 1/2→ 2/3 2017年度 : 2/3→ 3/3(全面総報酬割) 〕

○ しかしながら、2017年度には、高齢者医療費の伸び等の影響で再び増加傾向となり、2018年度、2019年度は、特に後期高齢者支援金の増
加が顕著であった。
○ 2020年度及び2021年度は、それぞれ小幅な増加にとどまっているが、これは、後期高齢者支援金について、人口の年齢構成の影響により、
後期高齢者の人数の伸びが一時的に鈍化したため、後期高齢者医療費の伸びも鈍化したことが主な要因である。
○ 2022年度は、前年度から1,271億円減少した。これは、後期高齢者支援金について、精算(概算納付分の戻り)の影響が大きかった※2ことが主
な要因である。
※2 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により2020年度の高齢者医療費が見込みを大きく下回り、2022年度に約1,900億円の償還(戻り)が発生した。

○ 2023年度は、前年度から1,358億円増加した。 これは、後期高齢者支援金について、概算納付額が増加したこと及び精算額(戻り分)が減少
したことが主な要因である※3。
※3 概算額:前年度比約670億円負担増
精算額:前年度比約680億円負担増

2022年度精算額:約1,900億円の償還(戻り) →2023年度精算額:約1,220億円の償還(戻り)

(2024年度の動向)
○ 2024年度は、前年度から1,030億円減少した。これは、前期高齢者納付金について、2024年度より前期高齢者の医療給付費にかかる財政
調整における報酬調整(導入の範囲は1/3)が導入された影響で納付額が大幅に減少したことが主な要因である。なお、概算額について、後期高
齢者支援金は、団塊の世代が後期高齢者になったことにより増加したが、前期高齢者納付金は、協会けんぽの前期高齢者加入率が日本全体の
率に近づいたことにより、後期高齢者支援金の増加額と同程度の金額が減少※4したため、前述の制度改正の影響を除いた拠出金全体の概算額
は前年度と比較してほぼ横ばいであった。
※4 前期高齢者納付金は、保険者全体平均の前期高齢者加入率(加入者に占める前期高齢者の割合)に対し、その保険者の前期高齢者加入率が低いほど、負担額が多くな
る仕組みであり、前期高齢者加入率が伸びた場合、納付金額は抑制される。2024年度の概算額算出の基となった協会けんぽの前期高齢者加入率は、2023年度と比較してほ
ぼ横ばいだったのに対し、保険者全体の前期高齢者加入率が減少したため、協会けんぽの前期高齢者加入率は相対的に増加した。

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