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【資料1】後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針の改正に向けた検討について (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57220.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会エイズ・性感染症に関する小委員会(第8回 5/14)《厚生労働省》
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主な論点

⑥ 曝露前予防

背景
 HIV感染症に対するPrEP(曝露前予防)は、適切な服用により、性的接触によるHIV感染に対する高い予防効果が海
外では報告されている。 ・ 米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention)より、性的接触でのHIV感染リスクをPrEPにより
約99%低減できる(処方通りに服用されないと効果は低下する)報告1)。
・MSMでツルバダ内服により44%のHIV感染予防効果(効果はアドヒアランスに左右される)の報告2)。

 一方、PrEP導入に伴い、HIV感染症以外の性感染症の増加や、適切に服用されないことで薬剤耐性ウイルスが出現する
可能性等の懸念がある。 ・米国において、HIVに対するPrEPの実施と利用の増加が、性感染症の増加率と関連していたことの報告3)。
・HIV感染が認識されていなかったPrEP使用者での薬剤耐性変異のリスクについて指摘された報告4)。

a
 UNAIDSによる「HIV予防2025ロードマップ」の中では、複合的予防の重要性が言及されている。コンドーム、U=U、
PrEPなど、複数の施策を組み合わせることが重要とされている5)6)。
 2024年8月28日に、ツルバダ配合錠がHIV予防薬として国内で薬事承認を取得した。
 厚生労働科学研究7)において、PrEPの安全性や、導入によるHIV感染症以外の性感染症罹患への影響等を評価している。
1)
2)
3)
4)

5)
https://www.cdc.gov/hiv/risk/prep/index.html
Grant RM, et al. N Engl J Med. 2010 Dec 30;363(27)2587-99.
Serpa JA, et al. Clin Infect Dis. 2020 Apr 15;70(9):1884-1890. 6)
O Murchu E, et al. BMJ Open. 2022 May 11;12(5):e048478.
7)

Geneva: World Health Organization; 2021 Jul. Consolidated Guidelines on HIV Prevention, Testing, Treatment,
Service Delivery and Monitoring: Recommendations for a Public Health Approach
Centers for Disease Control and Prevention Division of Global HIV and TB. Implementing and Scaling Up U=U
Undetectable = Untransmittable. A Resource Guide July 2024, 1st ed.
令和4年度厚生労働科学研究費補助金「HIV感染症の曝露前及び曝露後の予防投薬の提供体制の整備
に資する研究」(研究代表者 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 水島大輔)

主な意見
 特に海外では有効性のエビデンスが示されており、取組の推進とともに課題も考えていく必要がある。
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 安全に、アクセスしやすいように、どう進めていくかについて言及できないか。

改正の方向性(案)
 定期的なHIV検査や性感染症の検査等の健康観察が重要であることや、有効性や安全性等を踏まえた効果的な導入方
a
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法の評価が必要である現状について記載してはどうか。