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【資料1】後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針の改正に向けた検討について (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57220.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会エイズ・性感染症に関する小委員会(第8回 5/14)《厚生労働省》
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主な論点

④ 偏見や差別の撤廃

背景
 感染症法は、前文において、患者等の人権を尊重するという視点を明確にするとともに、基本理念並びに国、地方公
共団体及び国⺠の責務として患者等の⼈権の尊重を規定している。また、現在のエイズ予防指針においても、感染者
等の社会参画や、偏見・差別の撤廃への努力をしていくことなどが重要であることが記載されている。
 一方で、現在もHIV感染症に対する偏見が存在することから、未だにHIV感染者・エイズ患者の診療拒否や介護福祉
施設における受け入れ拒否がある1)2)3)。
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1. 令和3年度厚生労働科学研究費補助金「非加熱血液凝固因子製剤によるHIV感染⾎友病等患者の⻑期療養体制の構築に関する患者参加型研究」(研究代表者
開発法人国立国際医療研究センター 藤谷順子)
・受け入れ施設は徐々に増加しているが、受け入れ拒否の事例も持続していることが報告されている。

国立研究

2. 平成30年度厚生労働科学研究費補助金「HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究」(研究代表者 独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター 白阪琢磨)
・福祉施設における受入れ拒否の理由として、HIV/エイズを特別視してしまい、HIV陽性者について自動思考的に介護・支援困難感をつのらせる傾向があることが指
摘されている。
3. 内閣府政府広報室 「HIV感染症・エイズに関する世論調査」(平成30年1月調査)
・エイズについての印象(複数回答可)として、「死に至る病である」が52.1%、「原因不明で治療法がない」が33.6%の結果であった。

主な意見
 エイズ対策を阻害する要因としての偏見・差別を取り除くことによって医療やケアにつなげるという、ソーシャルイ
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ネイブラー の考え方の記載に同意する。

改正の方向性(案)
 感染者等が、偏見・差別なく適切かつ必要な医療・福祉サービスを受けられることが重要であることについて記載し
てはどうか。
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 HIV/エイズに対する不十分な知識等により生じうる感染者等に対する偏見・差別に加え、HIV/エイズ対策を阻害する
要因となりうる個別施策層に対する偏見・差別が存在することや、それらの撤廃の重要性を記載してはどうか。
※ HIV 感染症への感染リスクまた AIDS 発症リスクなどを低減するような行動変容を、個人の注意深さに求めるのではなく、むしろ行動変容を容易にするような
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環境要因の整備を公的な対策の主要責務と位置付けるという理念に基づく概念。