主な論点

② HIV流行終息に向けた目標設定

背景
 現行のエイズ予防指針上、目標に関する記載はない。
 国連合同エイズ計画（UNAIDS）はこれまでに国際的な目標を掲げている。
・2014年に、UNAIDSは、2030年までのエイズ流行終結を世界共通の目標として掲げた。また、HIV流行を制御する
戦略として、2020年までのケアカスケード※における90-90-90達成目標を掲げた。
・2016年の国連HIV/エイズハイレベル会合で「HIVとエイズに関する政治宣⾔」を採択し、国⺠の健康への脅威とし
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てのエイズ終結を2030年までに成し遂げるという目標が掲げられた。「新規HIV感染ゼロ」「差別ゼロ」「エイズ
関連の死亡ゼロ」というUNAIDSのビジョンが、一連のターゲットの土台となっている。
・2021年の国連総会では、世界エイズ戦略（2021〜2026）の中で、エイズの流行拡大を促す不平等を解消し、世界
が2030 年までに公衆衛生上の脅威としてのエイズ終結を果たすための軌道に戻ることを目指している。また、
2025年ターゲットとしてケアカスケードにおける95-95-95達成目標を掲げた。

主な意見
 目標の達成によりエイズ施策が不要となるわけではない。引き続き、感染者等に対する配慮が必要である。
 HIV流行終息に向けた目標を掲げることはよいのではないか。
 2030年までの目標を明確に掲げることによる地方行政、医療機関、当事者等への影響を考慮する必要がある。

改正の方向性（案）
 「HIV終結」「エイズ終結」のような表現ではなく、「HIV流行終息」としてはどうか。
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 UNAIDSの目標を受けて、我が国での目標として「偏見・差別、新規感染者、エイズ関連死をなくす」ことを位置づ
け、将来的なケアカスケードにおける95-95-95達成に向けて取り組むとしてはどうか。
※ 第一に感染者等が検査により感染を自覚し、第二に定期的に治療を受け、第三に他者に感染させない状態にまでウイルス量を低下させるという一連のプロセス
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