よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料2-2 小児慢性特疾病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票) (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37546.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 2/6)社会保障審議会 小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病検討委員会(第2回 2/6)(合同開催)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。



疾患について(※下記赤枠内をクリックして右▼から選択し、右欄に具体的な状況や回答の根拠を記載)
よみがな:とりーちゃーこりんずしょうこうぐん

ICD-10

トリーチャーコリンズ(Treacher Collins)症候群

Q75.4

要望疾病名

区分(大分類)名

疾患概要

疾患群:
区分(大分類)名:
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群

トリーチャーコリンズ(Treacher Collins)症候群は、外耳道閉鎖あるいは中耳の耳小骨の形態異常、頬骨弓
低形成による眼瞼裂斜下、下眼瞼外側の部分欠損、顔面骨低形成による小下顎などを特徴とする。頬骨や下顎
の低形成は摂食障害や呼吸障害を引き起こすことがある。また、耳小骨の形態異常や中耳腔の低形成により伝
音性難聴をきたす。ほかに、口蓋裂や後鼻腔閉鎖・狭窄を伴うこともある。多くの場合、常染色体顕性遺伝形
式(TCOF1、POLR1B、POLR1D)をとるが、常染色体潜性遺伝形式(POLR1C、POLR1Dの一部)のこともある。顎
顔面多領域にわたる症状は小児期以降も軽快せず、成人期以降も持続する。
※選択

疾患概念について記載され
ている主要な教科書名
学会公認ガイドライン等
(診断、治療に関するも
の)の有無


あり

日本語教科書:小児の症候群

小児科診療2016年増刊号

診断と治療社、2016

英語教科書:GeneReviews(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1532/)
Management of Genetic Syndromes, 4th edition, 2021

学会名:日本小児遺伝学会
ガイドライン名:厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業「国際標準に立脚した奇形症候群領域の
診療指針に関する学際的・網羅的検討」研究班(研究代表者小崎健次郎)作成診断基準

疾患の特徴について(※下記赤枠内をクリックして右▼から選択し、右欄に具体的な状況や回答の根拠を記載)
※選択

①慢性(6カ月以上)疾患か

はい
※選択

②長期にわたって生命を脅
かす疾患か

はい

※選択

③長期にわたって生活の質
を低下させる疾患か

はい

国内より報告例(Enomoto et al., 2021、等)あり、いずれの症例も慢性的で重篤な症状を呈するこ
とが報告されている。
当該疾患における左記の
状態となる患者の割合と
その状態:

約 10%
下顎低形成は約9割で、後鼻腔閉鎖・狭窄も1-2割で合併し、摂食障害、呼
吸障害は長期化することがある。

長期の程度

外科的修復術により軽快することもあるが、一部の症例では下顎低形成は
継続し、成人期でも摂食障害、呼吸障害を伴うことがある。

当該疾患における左記の
状態となる患者の割合と
その状態
長期の程度

④長期にわたって高額な医
療費の負担が続く疾患か



※選択

はい

約 90%
外耳道閉鎖や耳小骨の形態異常による難聴(90%)や、下顎低形成による
摂食障害は成人期にまで及ぶ。
難聴に対しては補聴器等による補助も効果的だが、根本治療に至らず、成
人期までも補聴器は必要。他に、歯列矯正や眼科的対応も必要になること
がある。

重度の下顎低形成による摂食障害・呼吸障害例では、呼吸管理、胃瘻造設、顎顔面修復術等が必要と
なる。

患者数(0~19歳)

全国で約 150人

推計方法を記載:約5万-10万出生に1例の発生頻度を呈することから、国
内では年間8-10例の出生が推定される。

全患者数(全年齢)

全国で約 600人

推計方法を記載:外科的介入による成人期の生命予後改善も期待できるこ
とから、小児期の発生頻度を全年齢に適用。

当該疾患を事業の対象とする場合、どのような「疾患の状態の程度」の患者を対象とするか

疾病の状態の程度

その理由

(ア)から(ウ)のいずれかを満たす:
(ア)症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であるこ
と。(イ)治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又はβ遮断薬のうち
一つ以上が投与されている場合であること (ウ)治療で呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エア
ウェイ等の処置を必要とするものをいう。)、酸素療法又は胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち一
つ以上を行う場合であること
症状は多臓器にわたることがあり、同様の症状を呈する他の領域の「疾患の状態の程度」に準じるから。

当該疾病のうち、上記の「疾病の状態の程度」を満たす患者の割


約 1割

7