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資料2-2 小児慢性特疾病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票) (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37546.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 2/6)社会保障審議会 小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病検討委員会(第2回 2/6)(合同開催)《厚生労働省》
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疾患について(※下記赤枠内をクリックして右▼から選択し、右欄に具体的な状況や回答の根拠を記載)
よみがな:せんてんせいしょくどうへいさしょう

ICD-10

要望疾病名

Q390, Q391,
Q392

先天性食道閉鎖症
区分(大分類)名

疾患概要

疾患群:
慢性消化器疾患

先天性食道閉鎖症は、先天的に食道が盲端に終わり閉鎖している疾患である。多くは気管食道瘻を伴ない、一
部は食道が閉鎖せずに気管食道瘻のみを有する。外科的治療なくしては経口摂取・経腸栄養が困難で長期生存
できない。新生児期の根治術(食道食道吻合術)が施行されることが多いが、重症心疾患・染色体異常・long
gap例などでは胃瘻などの姑息手術や多段階手術が施行される。術後の吻合部狭窄や縫合不全、胃食道逆流
症、気管軟化症、経口摂取困難などの合併症を有する症例では著明なQOL低下を認め長期間の通院、入院加療
を要する。
※選択

疾患概念について記載され
ている主要な教科書名
学会公認ガイドライン等
(診断、治療に関するも
の)の有無


区分(大分類)名:
先天性食道閉鎖症

あり

日本語教科書:先天性食道閉鎖症

第8版(2022年)

医学書院

p147-151

英語教科書:Congenital Anomalies of the Esophagus, Pediatric Surgery, 7th ed (2012).
Elsevier, p893-918

学会名:なし

(日本小児外科学会で現在作成中)

ガイドライン名:

疾患の特徴について(※下記赤枠内をクリックして右▼から選択し、右欄に具体的な状況や回答の根拠を記載)
※選択

①慢性(6カ月以上)疾患か

はい
※選択

②長期にわたって生命を脅
かす疾患か

はい

国内大規模19施設の全国調査(厚労科研田口班)では、2011年出生症例の56.9%(33/58)が7歳時点で通
院継続し、延べ48例が縫合不全、吻合部狭窄、胃食道逆流症、気管軟化症、気管食道瘻再開通などの
合併症を有していた。
当該疾患における左記の
状態となる患者の割合と
その状態:
長期の程度

※選択

③長期にわたって生活の質
を低下させる疾患か

はい

当該疾患における左記の
状態となる患者の割合と
その状態
長期の程度

④長期にわたって高額な医
療費の負担が続く疾患か

患者数(0~19歳)

全患者数(全年齢)



標準小児外科学

※選択

はい

約 50%
国内大規模19施設の全国調査で、7・13・16歳症例の死亡率が19%。呼
吸・経口摂取異常(胃・腸瘻栄養依存)が生存例の延べ52%(55/106)
呼吸異常・経口摂取異常などの生命を脅かしうる状態は成長とともに改
善することもあるが、基本的病態は生涯にわたり継続しうる。
約 80%
呼吸・経口摂取異常(胃・腸瘻栄養依存)が生存例の延べ52%
(55/106)
食物のつかえ・胸郭変形・精神発達遅滞が生存例の延べ42%(42/106)
上記の状態は成長とともに改善することもあるが、基本的病態は生涯に
わたる。

根治術後も基本的には全ての患児が長期間の通院加療を要する。呼吸異常、経口摂取異常、吻合部狭
窄などの症例では、特に頻回の通院・入院加療を要する。

全国で約 1,700人

推計方法を記載:
日本小児外科学会の集計では、2018年の症例数が212件。死亡率19%とし
て長期生存例が171例/年。経変変化はないと推定して、0-19歳の20年間
で1710例

全国で約 8,000人

推計方法を記載:
上記以上の報告はない。長期生存例が年間171例、1970年代以降に安定し
た長期生存が得られているため、全国に8,000-9,000人の患者がいると推


当該疾患を事業の対象とする場合、どのような「疾患の状態の程度」の患者を対象とするか
疾病の状態の程度

その理由

疾病による症状がある場合又は治療を要する場合
本症患者のうち、疾病による症状がある又は治療を要する患児は、縫合不全、吻合部狭窄、胃食道逆流症、気
管軟化症、気管食道瘻再開通などの合併症のために通院が長期化する可能性が高く、長期にわたり生命及び健
康状態を損なう危険性があるため。

当該疾病のうち、上記の「疾病の状態の程度」を満たす患者の割


約 5割

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