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資料No.1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第二追補(案) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00008.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和5年度第1回 1/22)《厚生労働省》
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第十八改正日本薬局方第二追補

1

設定PDE値の30%を超えないと予想される場合において,デ

2

ータを適切に評価し,元素不純物の適切な管理を実証したとき

3

には,更なる管理は必要とされない.

43

表2.66-3 オプション1についての元素不純物許容濃度

元素 クラス

4

元素不純物の量が一貫して管理閾値を下回ることをリスクア

5

セスメントにより実証できない場合には,製剤中において元素

6

不純物量が設定PDE値を超えないことを保証するための管理

7

方法を確立すべきである.

8

元素不純物の量のばらつきは,製剤への管理閾値の適用にお

9

いて考慮されなければならない.ばらつきの要因には以下のも

10

のが含まれる.

11

・分析法に係るばらつき

12

・特定の起源中の元素不純物量のばらつき

13

・製剤中の元素不純物量のばらつき

14

固有のばらつきがある構成成分(例えば,鉱物由来の添加剤)

15

に関しては,管理閾値を適用するためにより多くのデータが必

16

要とされることがある.

17

5. PDE値と濃度限度値との間の換算

18

2.66 元素不純物 11 .

一般試験法

Cd
Pb
As
Hg
Co
V
Ni
Tl
Au
Pd
Ir
Os
Rh
Ru
Se
Ag
Pt
Li
Sb
Ba
Mo
Cu
Sn
Cr

PDE値は,1日当たりのマイクログラム(μg/day)で設定され,

1
1
1
1
2A
2A
2A
2B
2B
2B
2B
2B
2B
2B
2B
2B
2B
3
3
3
3
3
3
3

経口製剤の
濃度
(μg/g)

注射剤の
濃度
(μg/g)

吸入剤の
濃度
(μg/g)

0.5
0.5
1.5
3
5
10
20
0.8
30
10
10
10
10
10
15
15
10
55
120
140
300
300
600
1100

0.2
0.5
1.5
0.3
0.5
1
2
0.8
30
1
1
1
1
1
8
1.5
1
25
9
70
150
30
60
110

0.3
0.5
0.2
0.1
0.3
0.1
0.6
0.8
0.3
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
13
0.7
0.1
2.5
2
30
1
3
6
0.3

皮膚適用製剤
感作性の場
濃度
合の CTCL
(μg/g)
(μg/g)
2
5
3
3
5
10
20
0.8
300
10




80
15
10
250
90
700
1500
300
600
1100





35

35


















19

製剤の最大1日投与量中に含まれる各元素の最大許容量を示し

20

ている.設定PDE値は製剤からの総曝露量を反映しているこ

21

とから,製剤中又はその構成成分中の元素不純物を評価する際

22

のツールとして,設定PDE値から濃度へ換算することが有用

23

である.製剤が元素不純物の設定PDE値を超えないことを,

24

得られた許容濃度が保証する限り,以下のオプションのいずれ

25

についても選択できる.特定のオプションの選択に当たり,当

26

該製剤の1日投与量を決定しているか,又は仮定する必要があ

27

る.

28

オプション1:1日投与量が10 gを超えない製剤の製剤構成成

47

製剤中のいずれの構成成分も,リスクアセスメントにおい

29

分全般の元素不純物の許容共通濃度限度値:このオプション

48

て特定された全目標元素のオプション1による許容濃度を超

30

は,全ての元素が同一濃度で存在することを暗に求めること

49

えない場合には,これらの構成成分はどのような比率であっ

31

を意図したものではなく,許容濃度限度値の算出に簡素化さ

50

ても当該製剤に用いることができる.皮膚適用製剤のPDE

32

れたアプローチを提供するものである.本オプションは,製

51

値とCTCLを有する元素の場合,両方の限度値に適合するこ

33

剤の1日投与量が10 g以下であり,かつ,リスクアセスメン

52

とが必要である.表2.66-3の許容濃度が適用されない場合

34

トにおいて特定された元素不純物(対象元素)が製剤の全ての

53

35

構成成分中に存在すると仮定している.次式(1)を用い,製

54

オプション2a:1日投与量が規定されている製剤の製剤構成成

36

剤の1日投与量を10 gとし,このオプションは,製剤中の各

55

分全般の元素不純物の許容共通濃度限度値:このオプション

37

構成成分に共通の許容目標元素濃度を算出するものである.

56

は,1日投与量が10 gと仮定されていない点を除けば,オプ

57

ション1と同じである.元素ごとに共通の許容濃度は,式(1)

58

及び実際の最大1日投与量を用いて決定される.このアプロ

59

ーチでは,各対象元素に関して,実際の1日投与量に基づき,

60

固定された一つの共通最大濃度を各構成成分1グラム当たり

61

マイクログラムとして決定できる.リスクアセスメントにお

62

いて特定された全ての対象元素に関して,製剤中のいずれの

63

構成成分も,オプション2a許容濃度を超えない場合には,

64

これらの構成成分はどのような比率であっても当該製剤に用

65

いることができる.

38

濃度(μg/g)=

PDE (μg /day)
製剤の1日投与量(g /day)

(1)

39

このアプローチでは,各対象元素に関して,固定された一

40

つの共通最大濃度を各構成成分1グラム当たりマイクログラ

41

ムとして決定できる.

42

許容濃度を表2.66-3に示す.

44

*Ir,Os,Rh及びRuの場合,皮膚適用製剤のPDE値を設定す

45

るには,データが不十分である.これらの元素の場合は,関連

46

する経路のPdのPDE値を適用する.

には,オプション2a,2b又は3に従うべきである.

66

オプション2b:1日投与量が規定されている製剤の個別構成成

67

分中の元素不純物の許容濃度限度値:構成成分中の元素の分

68

布に基づいて許容濃度を設定すること(例えば,問題となっ

69

ている元素が存在する構成成分における当該元素の許容濃度

70

をより高く設定すること)ができる.製剤の構成成分中に存

71

在する可能性があると確認された各元素に関して,式(2)に

72

示すように,各構成成分の質量にあらかじめ設定した各原料

日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )