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資料No.1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第二追補(案) (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00008.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和5年度第1回 1/22)《厚生労働省》
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8 一般試験法 2.66 元素不純物

第十八改正日本薬局方第二追補

1

ス用バイアルに入れ,標準原液1 mLを正確に加え,更に水4

45

クロロエタン,1,1-ジクロロエテン,1,1,1-トリクロロエタ

2

mLを正確に加え,栓及びキャップをして振り混ぜる.

46

ンの混合溶液)

3

試験条件及びシステム適合性は,基本的に操作法Aに準じる.

47

(ⅱ)

残留溶媒クラス2A標準品(アセトニトリル,クロロベン

4

ただし,検出の確認は不要であり,システム再現性にはクラス

48

ゼン,クメン,シクロヘキサン,1,2-ジクロロエテン(cis -

5

1標準液に代えて標準液を用いる.操作法Aから得られたクロ

49

1,2-ジクロロエテン,trans-1,2-ジクロロエテン),ジクロ

6

マトグラフィーの結果が操作法Bから得られたクロマトグラフ

50

ロメタン,1,4-ジオキサン,メタノール,メチルシクロヘキ

7

ィーの結果に劣る場合は,操作法Bに準じる.

51

サン,テトラヒドロフラン,トルエン,キシレン(エチルベン

52

ゼン,m-キシレン,o-キシレン,p-キシレン)の混合溶液)

8

標準液,検液及び添加試験用溶液それぞれ約1.0 mLにつき,

9

表2.46-5のいずれかのヘッドスペース条件で試験を行い,主

53

(ⅲ)

10

な残留溶媒のピーク面積を測定し,以下の式により残留溶媒量

54

シエタン,ヘキサン,メチルブチルケトン,ニトロメタン,ピ

11

を計算する.

55

リジン,テトラリン,1,1,2-トリクロロエテンの混合溶液)

56

(ⅳ) 残留溶媒クラス2C標準品(メチルイソブチルケトン)

57

(ⅴ) 残留溶媒クラス2D標準品(t-ブチルアルコール)

12

残留溶媒量(ppm)=10 (C/M ) {AT/(A S - AT)}

残留溶媒クラス2B標準品(クロロホルム,1,2-ジメトキ

13

C:標準原液中の標準品の濃度(μg/mL)

58

(ⅵ)

14

M:試料原液の調製に用いた試料秤取量(g)

59

ル)

15

AT:検液に含まれるそれぞれの残留溶媒のピーク面積

60

(ⅶ) システム適合性試験用残留溶媒標準品(アセトニトリル,

16

A S:添加試験用溶液に含まれるそれぞれの残留溶媒のピー

61

cis-1,2-ジクロロエテン,ジクロロメタンの混合溶液)

17
18
19

残留溶媒クラス2E標準品(シクロペンチルメチルエーテ

ク面積
1.3.

ヘッドスペース装置の試験条件及びその他の留意事項

表2.46-5にヘッドスペース条件の例を示す.

20

本試験法では,ヘッドスペース法のガスクロマトグラフィー

21

の方法を示すが,クラス2の溶媒のうち,N,N-ジメチルアセ

22

トアミド,2-エトキシエタノール,エチレングリコール,ホ

23

ルムアミド,2-メトキシエタノール,N-メチルピロリドン

24

及びスルホランはヘッドスペース法では感度が低く分析が困難

25

であるため,その他のバリデートされた方法で測定する必要が

26

ある.また,本試験法で溶媒として使用するN,N-ジメチルホ

27

ルムアミドは上記の7種の溶媒と共に,残留溶媒クラス2A標準

28

品,残留溶媒クラス2B標準品,残留溶媒クラス2C標準品,残

29

留溶媒クラス2D標準品,残留溶媒クラス2E標準品のいずれに

30

も含まれていないため,必要に応じて適切なバリデートされた

31

方法で分析する必要がある.

32

表2.46-5 ヘッドスペース装置の操作条件
ヘッドスペース装置の操作条件
バイアル内平衡温度(℃)
バイアル内平衡時間(分)
注入ライン温度(℃)
シリンジ温度(℃)

1
80
60
85
80 ~ 90

2
3
105
80
45
45
110
105
105 ~ 115 80 ~ 90

62

一般試験法の部

2.66

元素不純物の条Ⅰ.製剤中の元素不

63

純物の管理の 3.経口製剤,注射剤及び吸入剤における元素不

64

純物の PDE とリスクによる分類,4.元素不純物のリスクアセス

65

メント及び管理並びに 5.PDE 値と濃度限度値との間の換算の項

66

を次のように改める.

67

2.66

68

3.

69

適用製剤)における元素不純物のPDEとリスクによる分類

元素不純物

経口製剤,注射剤,吸入剤及び皮膚に適用する製剤(皮膚

70

経口製剤,注射剤,吸入剤及び皮膚適用製剤に対して設定さ

71

れた元素不純物のPDE値を表2.66-1に示す.皮膚適用製剤の

72

PDE値と皮膚及び経皮濃度限度値(CTCL)を有する元素の場合,

73

両方の限度値に適合することが必要である.他の投与経路の

74

PDEが必要な場合には,通例,設定の起点として経口曝露時

75

のPDE値を考慮し,意図する投与経路により投与したときに,

76

元素不純物が局所作用を示すことが予想されるかどうかを評価

77

する.

78

ここで,最大1日投与容量が2 L以下の注射剤は,最大1日投

79

与容量を用いて,PDE値から許容濃度を計算する.1日投与容

80

量,あるいは一般的な臨床使用量が,1日当たり2 Lを超える

81

製剤 (生理食塩液,ブドウ糖注射液,完全静脈栄養剤,洗浄用

82

水など)では,PDE値からの許容濃度の計算には2 Lを用いる.

83

皮膚適用製剤の最大総1日投与量は必ずしも明確に提示され

84

ていないため,元素不純物への曝露のワーストケースを適切に

85

推定し,評価基準を設定することが,製品のリスクアセスメン

1.に従って試験を行う.又は,適切にバリデートされた別の

86

トには必要である.CTCLは1日1回の投与に基づき算出される

37

方法で試験を行う.標準液などは対象となる溶媒に合わせて適

87

ことから,1日当たりの最大投与回数及び製剤の保持時間等の

38

切に調製する.

キャリヤーガス:適切な圧力下で窒素又はヘリウム
加圧時間(秒間)
60以上 60以上
試料注入量(mL)*
1
1

33
34
35
36

60以上
1

* 又は,試験方法の基準を満たす場合,機器メーカーの推奨値に従う.適切な感度

が得られる場合,1 mL未満の注入量は許容される.

2. クラス3の溶媒

88

複数の要因に基づいて適切な濃度を修正する必要がある.皮膚

クラス3の溶媒のみが残留している場合は,乾燥減量試験法

89

感作が生じるリスクは投与当たりの用量に依存しないものの,

〈2.41〉を用いることができる.ただし,乾燥減量値が0.5%を

90

同じ投与部位に対する複数回の適用により上昇する.

41

超える場合や,その他の溶媒が共存する場合には,本試験法又

91

表 2.66 - 1 に 示 す よ う に , 元 素不 純 物 は , そ れ ら の 毒 性

42

は他の適切な方法に従って同定し,必要な場合には定量する.

92

(PDE値)及び製剤中に存在する可能性に基づいて三つのクラス

43

3. 標準品

93

に分類されている.存在の可能性は,医薬品の製造工程で使用

(ⅰ) 残留溶媒クラス1標準品(ベンゼン,四塩化炭素,1,2-ジ

94

される可能性,医薬品の製造工程で使用する原材料中の不純物,

39
40

44

日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )