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07【参考資料1】2023年度以降の新型コロナワクチンの接種の方針について(令和5年2月8日厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31559.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第45回 3/7)《厚生労働省》
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第51回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
2023(令和5)年1月26日

資料1

オミクロン株対応2価ワクチン(BA.4-5対応型)の追加接種の有効性(免疫原性)
追加接種による起源株やBA.5等に対する中和抗体価は、オミクロン株対応2価ワクチンの追加の方が従来型ワクチン
よりも高い傾向にあったが、BA.5に対する中和抗体価は起源株より低く、T細胞の応答は乏しかった。
これらの結果は、過去の抗原曝露による免疫刷り込みの影響が考えられると筆者は述べている。
Collier AY et al1( NEJM Correspondence, 2023 )

1価又は2価ワクチンによる追加接種前後の反応
パネルA、C、Eが1価、パネルB、D、Fが2価ワクチンの結果で
あり、パネルA、Bは中和抗体活性、パネルC、DはCD8+T細胞の
応答、パネルE、FはCD4+T細胞の応答。

研究内容: 従来型の1価ワクチン※1を受けた15人とBA.4-5対応型の2価ワク
チン※1による追加接種を受けた18人の免疫反応を比較。参加者のワクチン接
種回数は中央値で3回であり、33%(1価ワクチン群は6名、2価ワクチン
群は5名)はオミクロン株流行期にSARS-CoV-2感染の記録があり、BA.5系
統の流行により大部分がハイブリッド免疫を持っていたと推察された。
結果:いずれのワクチンを受けた群も、起源株(WA1/2020)の中和抗体価を
優先的に上昇させ、BA.5の中和抗体価の上昇はより低かった。また、スパイ
ク特異的CD8+及びCD4+ T-細胞応答は、1価及び2価ワクチンの追加接種後、
中等度に増加した。データから、 BA.5中和抗体価の中央値は、1価及び2価
ワクチンで同程度であり、2価ワクチンが1.3倍とやや有利な傾向であった。
1価及び2価ワクチンは抗体応答を著しく増大させるが、T細胞応答はほとん
ど増大しなかった。
筆者らは、今回の結果が過去の抗原曝露による免疫刷り込みが、SARS-CoV-2
亜種に対する強固な免疫の誘導に現在考えられているよりも大きな課題をもた
らす可能性があることを示唆していると報告している。

※1 ファイザー社又はモデルナ社ワクチン。
1.

Ai-Ris Y Collier, Jessica Miller, Nicole P Hachmann, Katherine McMahan, Jinyan Liu, Esther A Bondzie, Lydia Gallup, Marjorie Rowe, Eleanor Schonberg, Siline Thai, Julia Barrett, Erica N Borducchi, Emily
Bouffard, Catherine Jacob-Dolan, Camille R Mazurek, Audrey Mutoni, Olivia Powers, Michaela Sciacca, Nehalee Surve, Haley VanWyk, Cindy Wu, Dan H Barouch. (2023) Immunogenicity of BA.5 Bivalent
mRNA Vaccine Boosters. N Engl J Med. DOI: 10.1056/NEJMc2213948.

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