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海外調査報告(オランダ、英国) (12 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260417zaiseia.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/17)《財務省》 |
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物価上昇・⾦利上昇を踏まえた財政運営
○ 英国では、2022年秋のトラスショック後、⾸相や政権の交代を経た⾜元においても、国債に頼る財政運営に対する警戒感など
を背景に⾦利は上昇。2026年度以降、利払費は1,000億£(対GDP⽐3.3%)を超え、更なる増加傾向が続く⾒込み。
○ 2024年7⽉に政権交代した労働党スターマー政権は、トラスショックを踏まえ制度を改正。その後の政権においても、⽣活費削
減・インフレ抑制に向けた措置を講じつつ、物価上昇抑制に向け財政ルール堅持による経済安定を⽬指すなど、財政ルールの遵守
を意識した財政運営が継続されている。
英国債利回りの推移
6
トラスショックを踏まえた制度改正
「成⻑戦略」公表
(2022年9⽉23⽇)
(%)
スターマー労働党政権は、財政的に重要な措置を発
表する際には、事前にOBR(予算責任局)の独⽴し
た評価を義務付ける「財政ロック」を導⼊。
トラスショック(ピーク時)
(2022年9⽉27⽇)
30年国債︓4.99%
10年国債︓4.51%
5
4
「予算責任法2024(抄)」(2024年9⽉)
財政的に重要な措置※...を下院に発表する場合、
事前に評価を⾏うようOBRに要請しなければなら
ない。
※ 措置のコストが、予測期間内のいずれかの財政
年度においてGDPの1%以上に相当する場合
3
2
30年国債利回り
1
10年国債利回り
0
⾜元でも国債⾦利が「トラスショック」を
超える⽔準まで上昇
⾜元のピーク
30年国債︓5.69%(2025年9⽉2⽇)
10年国債︓4.99%(2026年3⽉20⽇)
(年度)
ジョンソン保守党政権
スナク保守党政権
トラス保守党政権
スターマー労働党政権
英国利払費の推移
(億£)
1,400
1,200
1,000
4⽉〜2⽉(左軸)
3⽉(左軸)
⾒通し(左軸)
実績(左軸)
対GDP⽐(右軸)
⾒通し
800
600
(%)
5.0
4.0
3.0
2.0
400
1.0
200
0
0.0
(年度)
(注)英国の会計年度は、4⽉から翌年3⽉まで(2026会計年度は、2026年4
⽉から2027年3⽉まで)。利払費には、インフレ連動債分が含まれる。
(出所)ONS、OBR、Bloomberg
関係者のコメント
トラスショックの影響
• トラスショックは英国財政への信認を下げ
た。今も⾦利が⾼⽔準にあり、その影響が
残っている。(財務省・シンクタンク担当
者)
• トラスショック以降、政府は財政⽬標達成
の重要性を強調し、OBRの警告に注意を
払うようになった。2024年に政権を獲得し
た労働党は、予算責任法で「財政ロック」
を導⼊し、市場の混乱防⽌を図っている。
(OBR担当者)
• トラスショックは国⺠の間に混乱を⽣み、イ
ンフレや⾦利に激しい上昇圧⼒がかかった
ことに対しての怒りを⽣み出した。(シンク
タンク担当者)
物価上昇への対応(秋季予算2025)
【措置の例】 ()内は2026年度の歳出増加額
• 物価変動に合わせ毎年改定される鉄道運賃につい
て、26年3⽉からの1年間は30年ぶりに据え置き
(1.5億ポンド)
• 燃料税減税を26年8⽉末まで延⻑し、その後段階
的に税率を引上げ(23.7億ポンド)
【リーブス財務相のスピーチ】
…鉄壁の財政ルールによって守られた経済安定こそが、
物価上昇に対する最良の防御策であり、⽣活⽔準を
向上させる最善の⽅法である。
物価上昇・⾦利上昇を踏まえた財政運営
• 英国国債利回りの上昇は、欧州の他の国々と⽐べて、英国の
国債価格の脆弱性が⾼く、債務残⾼対GDP⽐が⽐較的⾼
いという国内的な要因によるもの。財政リスクを軽減し、利回り
の上昇に対応するため、ヘッドルームを増やすといったことを⾏って
いる。(シンクタンク担当者)
• 財政の安定性や信認を⾼めることは、⾦利を下げる効果もある。
現在、⾦利が経済成⻑を上回っている状況は、⽣産性の低さ
と財政に対する⾦融市場の⾒⽅によるものと考える。(財務
省担当者)
昨今の財政運営についての市場からの反応
• 現在の⾼⾦利は、2024年秋の労働党政権発⾜後初の予
算の内容も影響している。ただ、2025年秋の予算公表時は、
インフレが懸念されていたほど上昇しなかったこと等により、市場
12
の反応は⽐較的良好だった。(シンクタンク担当者)
○ 英国では、2022年秋のトラスショック後、⾸相や政権の交代を経た⾜元においても、国債に頼る財政運営に対する警戒感など
を背景に⾦利は上昇。2026年度以降、利払費は1,000億£(対GDP⽐3.3%)を超え、更なる増加傾向が続く⾒込み。
○ 2024年7⽉に政権交代した労働党スターマー政権は、トラスショックを踏まえ制度を改正。その後の政権においても、⽣活費削
減・インフレ抑制に向けた措置を講じつつ、物価上昇抑制に向け財政ルール堅持による経済安定を⽬指すなど、財政ルールの遵守
を意識した財政運営が継続されている。
英国債利回りの推移
6
トラスショックを踏まえた制度改正
「成⻑戦略」公表
(2022年9⽉23⽇)
(%)
スターマー労働党政権は、財政的に重要な措置を発
表する際には、事前にOBR(予算責任局)の独⽴し
た評価を義務付ける「財政ロック」を導⼊。
トラスショック(ピーク時)
(2022年9⽉27⽇)
30年国債︓4.99%
10年国債︓4.51%
5
4
「予算責任法2024(抄)」(2024年9⽉)
財政的に重要な措置※...を下院に発表する場合、
事前に評価を⾏うようOBRに要請しなければなら
ない。
※ 措置のコストが、予測期間内のいずれかの財政
年度においてGDPの1%以上に相当する場合
3
2
30年国債利回り
1
10年国債利回り
0
⾜元でも国債⾦利が「トラスショック」を
超える⽔準まで上昇
⾜元のピーク
30年国債︓5.69%(2025年9⽉2⽇)
10年国債︓4.99%(2026年3⽉20⽇)
(年度)
ジョンソン保守党政権
スナク保守党政権
トラス保守党政権
スターマー労働党政権
英国利払費の推移
(億£)
1,400
1,200
1,000
4⽉〜2⽉(左軸)
3⽉(左軸)
⾒通し(左軸)
実績(左軸)
対GDP⽐(右軸)
⾒通し
800
600
(%)
5.0
4.0
3.0
2.0
400
1.0
200
0
0.0
(年度)
(注)英国の会計年度は、4⽉から翌年3⽉まで(2026会計年度は、2026年4
⽉から2027年3⽉まで)。利払費には、インフレ連動債分が含まれる。
(出所)ONS、OBR、Bloomberg
関係者のコメント
トラスショックの影響
• トラスショックは英国財政への信認を下げ
た。今も⾦利が⾼⽔準にあり、その影響が
残っている。(財務省・シンクタンク担当
者)
• トラスショック以降、政府は財政⽬標達成
の重要性を強調し、OBRの警告に注意を
払うようになった。2024年に政権を獲得し
た労働党は、予算責任法で「財政ロック」
を導⼊し、市場の混乱防⽌を図っている。
(OBR担当者)
• トラスショックは国⺠の間に混乱を⽣み、イ
ンフレや⾦利に激しい上昇圧⼒がかかった
ことに対しての怒りを⽣み出した。(シンク
タンク担当者)
物価上昇への対応(秋季予算2025)
【措置の例】 ()内は2026年度の歳出増加額
• 物価変動に合わせ毎年改定される鉄道運賃につい
て、26年3⽉からの1年間は30年ぶりに据え置き
(1.5億ポンド)
• 燃料税減税を26年8⽉末まで延⻑し、その後段階
的に税率を引上げ(23.7億ポンド)
【リーブス財務相のスピーチ】
…鉄壁の財政ルールによって守られた経済安定こそが、
物価上昇に対する最良の防御策であり、⽣活⽔準を
向上させる最善の⽅法である。
物価上昇・⾦利上昇を踏まえた財政運営
• 英国国債利回りの上昇は、欧州の他の国々と⽐べて、英国の
国債価格の脆弱性が⾼く、債務残⾼対GDP⽐が⽐較的⾼
いという国内的な要因によるもの。財政リスクを軽減し、利回り
の上昇に対応するため、ヘッドルームを増やすといったことを⾏って
いる。(シンクタンク担当者)
• 財政の安定性や信認を⾼めることは、⾦利を下げる効果もある。
現在、⾦利が経済成⻑を上回っている状況は、⽣産性の低さ
と財政に対する⾦融市場の⾒⽅によるものと考える。(財務
省担当者)
昨今の財政運営についての市場からの反応
• 現在の⾼⾦利は、2024年秋の労働党政権発⾜後初の予
算の内容も影響している。ただ、2025年秋の予算公表時は、
インフレが懸念されていたほど上昇しなかったこと等により、市場
12
の反応は⽐較的良好だった。(シンクタンク担当者)