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海外調査報告(EU、ドイツ) (8 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260417zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/17)《財務省》
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防衛費の増加に関する一時的な柔軟化措置
○ EUは、ウクライナ情勢等の安全保障環境の変化を踏まえ、加盟国が防衛費増加のための予算の柔軟性を確保できるよう、「国家免
責条項」の適用を認めている。理事会から適用を承認された国は、2025年から2028年まで、防衛費の増加について各年の対
GDP比1.5%を上限として、純支出経路からの乖離が認められる。
○ このように喫緊性だけでなく財政の持続可能性とのバランスを重要視し、国家免責条項の適用に期限や上限を設定。また、持続可
能性に懸念がある国は適用を申請していないとの見解や、適用した国も期限後はより厳しい財政調整が求められるとの指摘があった。
関係者のコメント

国家免責条項の適用を受ける要件
理事会が承認した純支出経路からの逸脱が、中期的な財政の持続可能
性を脅かさないこと 等



防衛費の増加自体は今後も続くと思うが、柔軟性措置を4年間に限定し
ているのは、喫緊性と財政の持続可能性を担保するため。加盟国は、
措置の終了後は、財政の持続可能性を維持しながら防衛費増加のため
の資金を調達しなければならない。すなわち、4年後以降の防衛費増加
は、支出減や税収増で賄わなければならない。(ECFIN担当者)



国家免責条項を適用すれば、財政枠組み上は余裕が生まれるが、いず
れにせよ資金調達は必要。伊・仏・西は既に債務残高も金利も非常に
高く、これが問題であるため適用していない。防衛費増は財政ルール上
カウントされないとしても、債務を増やすことに変わりはないため、こうした
国は例外条項を適用しないこととしたのである。(EFB担当者)



伊・仏・西が国家免責条項の適用を申請していないのは、債務の持続
可能性に影響があり、金融市場に影響を与える懸念があるためである。
(シンクタンク担当者)



防衛費増によって経済成長に大きな変化が見込まれているのがドイツ。
2025年はマイナス成長であったが、製造のキャパシティを持っているため、
防衛費の増加は財政刺激策となり、経済成長が見込まれる。ただし、他
国がドイツ同様に防衛費増によって経済成長するかと言われると、そうと
は言い切れない。(シンクタンク担当者)



国家免責条項の適用により財政状況は悪化するが、4年後には再度、
純支出経路に沿った調整が必要となり、より厳しい財政調整が求められ
る。すなわち、国家免責条項の適用はタダではないのである。(EFB担
当者)

欧州委員会から加盟国への連絡文書の概要(2025年3月)








国家免責条項が発動され、防衛費の増加により財政赤字がGDPの
3%を超過した場合、又は承認済みの純支出経路から逸脱した場
合、欧州委及び理事会は、過剰な赤字の存在について結論を出さ
ないことを決定できる。
防衛費の増加を除いては、EUの財政ルールは通常通り機能し続
ける。
国家免責条項に基づく柔軟性は、理事会が承認した純支出経路と
比較してGDPの1.5%を上限とし、防衛費の増加について対応し
たものであるべき。
国家免責条項に基づく柔軟性は、2025年から4年間利用可能。
純支出の伸びが防衛費の増加によって完全に説明でき、その超過額
がGDPの1.5%という上限内に収まるのであれば、欧州委は強制措
置を勧告しない。
国家免責条項の適用を申請し、承認された国(17か国)

ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、
ギリシャ、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、
スロベニア、ドイツ、オーストリア ※2026年3月時点

(出所)EC ”COMMUNICATION FROM THE COMMISSION Accommodating increased defense expenditure within the Stability and Growth Pact”、理事会HP

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