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海外調査報告(EU、ドイツ) (10 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260417zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/17)《財務省》
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債務ブレーキと財政規律の確保
○ ドイツでは、EUの基本原則(財政収支対GDP比▲3%以内、債務残高対GDP比60%以下)に、フローの規律を上乗せ。連邦
基本法(日本の憲法に相当)において、財政収支均衡を原則とした上で、構造的財政収支対GDP比▲0.35%の基準までの
公債発行を可能としている(債務ブレーキ)。債務ブレーキを超える起債額を「管理勘定」に記録・管理することと相まって、財政
規律を確保する役割を担ってきた。
○ 2025年3月、防衛力強化やインフラ投資を目的に、債務ブレーキを改正。国防費等のうち、GDP比1%を超えた部分などが、債
務ブレーキの対象外となった。
管理勘定

債務ブレーキの改正
改正前
 連邦・州政府は原則、財政収支均衡
 連邦政府のみ、
構造的財政収支対GDP比▲0.35%の基準までは公債発行可
2025年3月、連邦基本法を改正
改正後
 国防費等のうち、GDP比1%を超えた部分は債務ブレーキの対象外
 「インフラ気候特別基金」(12年間、 5,000億€)は
債務ブレーキの対象外
 構造的財政収支対GDP比▲0.35%を上限として州政府も起債可
関係者のコメント
改正前の債務ブレーキに対する評価
• 債務ブレーキはドイツにとって本当に良いツール。これがあったからこそ、
金融危機でGDP比80%まで累積した債務残高が60%まで減少した。
この水準に落ち着いていたからこそ、コロナ支援を相当程度行っても、債
務残高対GDP比は70%程度に収まっていたし、その後も債務ブレーキの
おかげで60%まで減少した。(ビジネススクール教授)
• 国民の選好が必ずしも長期ではないことにより財政赤字が拡大してし
まうリスクはドイツにも存在しており、だからこそ債務ブレーキが存在。
(安定化評議会諮問会議)

債務ブレーキで許容される起債額と、決算上の起債額(補正予算分を含む)
との差額を管理勘定に記録。
・ 債務ブレーキで許容される起債額を超過して起債した場合にはマイナス、下
回った場合にはプラスとして、当該差額を管理勘定に計上。
・ 管理勘定の累積赤字の上限額は、名目GDP比1.5%
・ 累積赤字が名目GDP比1%を超えた場合、翌年度予算の構造的要因に
よる起債上限額は、当該1%を超えた分だけ、債務ブレーキで許容され
る起債額から減額(景気への影響を考慮し、GDPギャップがプラスの場合に限る)
→ 翌年度予算における起債額を調整することで財政規律を維持
連邦財務省「Germany’s Federal Debt Rule (Debt Brake)」
債務ブレーキは予算編成プロセスだけに限定されない。決算後、経済動向が予算に
与える実際の影響に基づき算出された上限額に対し、実際の純借入額がどれだけ乖
離しているかが確定される。その差額は管理勘定に計上される。(中略)管理勘定は
一種の仮想的な「記憶」を構成し、債務ブレーキの遵守状況を監視するために利用
することができる。

財務省担当者のコメント
• 管理勘定は、その残高がマイナスにならないよう注意喚起に使っている。
• 管理勘定の累積赤字額はGDP比1.5%以下に留めておく必要があるところ、
同赤字額1%で要注意信号が灯り、歳出を抑えることになる。翌年の新
規借入れが制限され、簡単には借り入れられなくなる。

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