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海外調査報告(EU、ドイツ) (7 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260417zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/17)《財務省》
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EUの優先課題への対応
○ EUの優先課題(グリーン、デジタル等)に投資する国は、財政調整期間を4年から7年に延長可。その場合、期間延長の根拠と
なる構造改革・投資計画を明記し、欧州委員会の審査を受け、理事会に承認される必要。
○ 優先課題に取り組むにあたっては、財源を確保した信頼性のある計画や包括的な取組が必要との指摘。
中期財政構造計画の策定と欧州委の監視
加盟国による中期財政構造計画の策定・提出

 欧州委員会による経済予測に基づく債務持続可能性分析を踏まえ、純支出経路等を
設定(財政調整期間:原則4年) 。
 基準値(債務残高対GDP比60%又は財政収支▲3%)を超える加盟国に対しては、
欧州委から純支出の参照軌道や財政・経済の予測値(前提)等を送付。

関係者のコメント
中期財政構造計画における財政調整期間の延長について


成長に資する投資や改革を行う加盟国は、財政調整期間を延長可能。債
務残高の減少を評価する期間を延長することで、改正前にはなかった、投
資や改革のインセンティブを加盟国に与えている。(ECFIN担当者)
財政調整期間が長いと、1年のショックに縛られず調整しやすい。他方、計
画作成にあたり各国とECが交渉する際、各国の交渉力が影響する可能性
も。(シンクタンク担当者)

★ EUの優先課題(グリーン、デジタル等)に、期限付きの構造改革・投資で対応する場



・ 信頼性があり慎重な前提に基づき、経済成長を持続可能な形で向上させること
・ 財政の持続可能性を支え、中期的な政府財政の構造的改善をもたらすこと 等

優先課題への取り組みについて

合、財政調整期間を延長可能(最大3年)。ただし、以下の基準を充足する構造改
革・投資計画を中期財政構造計画に明記する必要。

8か国が調整期間を7年に延長:ベルギー、独、西、仏、伊、オーストリア、ルーマニア、フィンランド。
他の加盟国(19か国)は期間延長せず。

欧州委による中期財政構造計画の審査、理事会による承認

 欧州委は、以下の観点から各国の中期財政構造計画を審査し、理事会へ勧告。
• 財政調整期間末までに債務残高対GDP比が妥当な下降経路に乗る又は60%以下に
安定的に留まるような純支出経路であること
• 財政赤字対GDP比を中期的に3%以下に抑え維持するような純支出経路であること
• 調整期間を延長する国は、構造改革と投資の計画が上記基準[★]を充足すること 等
 理事会は、欧州委の勧告に基づき、各国の中期財政構造計画を承認。

欧州委による中期財政構造計画の実行の監視

 欧州委は中期財政構造計画の実施状況を監視。実際の純支出の計画からの乖離を記
録する管理勘定を設置し、毎年、実績データに基づき計上・監視。
 財政収支基準(▲3%以内)違反、又は債務残高基準(60%以下)違反かつ合
意された純支出経路から一定程度逸脱したと判断した場合、過剰財政赤字手続(注)
が発動。







成長につながる良い支出(投資)には、しっかりと財源を確保した、信頼
性の高い計画が必要。財源を示さない計画は信頼を失い、失った信頼
を取り戻すのは難しい。(シンクタンク担当者)
産業政策は、補助金だけだと非効率になりがち。代替手段として、域内
各国の貯蓄を域内に投資にしやすくする環境作りが挙げられる。欧州内
の貯蓄を、域内企業のイノベーションに使えるのではないか。これにより雇用
も増え、経済成長につながる。財政支出や財政政策だけではなく、民間貯
蓄も含めた包括的な見方をしようとしている。(シンクタンク担当者)
投資について、GDPへの寄与という意味では、単に政府支出を増やすこ
とが必ずしも正しいとは限らない。必ずしもGDPに寄与しなかった投資の
例として、イタリアのスーパーボーナスがある。住宅改修に100%を超える税
額控除を与えるもので、非常に人気であり、建設セクターは盛り上がったが、
成長に貢献したと自分は思えない。(EFB担当者)

(注)理事会は原則年2回、基準値や加盟国が報告する財政赤字などの指標等を踏まえ、
当該加盟国に過剰財政赤字が存在しているかどうかを判断し、勧告する。勧告を受けた国は欧
州委員会と理事会に対し、一定の期間内に過剰財政赤字を是正するための措置を報告し、実
施する。実施が不十分な場合、警告がなされ、それでも事態が改善されない場合に、最大対
GDP比0.05%の罰金といった制裁が行われる。

(出所)EC ”2025 European Semester: bringing the new economic governance framework to life”, EFB ”Annual Report 2025”

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