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資料1-2-8診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
限局性皮質異形成(FCD)の診断基準
【FCD の分類】
FCD タイプ1:皮質神経細胞の配列の乱れ(皮質構築異常)。異型細胞を認めない。
FCD タイプ1a:皮質神経細胞の縦方向(radial)の配列異常
FCD タイプ1b:皮質神経細胞の横方向(tangential)の配列異常
FCD タイプ1c:皮質神経細胞の縦横方向の配列異常
FCD タイプ2:皮質構築異常に加え、異型細胞(dysmorphic neuron や balloon cell)を認める。
FCD タイプ2a:皮質構築異常+ dysmorphic neuron のみ
FCD タイプ2b:皮質構築異常+ dysmorphic neuron 及び balloon cell
FCD タイプ3:皮質構築異常に加え、病因論的におそらく異なる他の病変を伴う。
FCD タイプ3a:皮質構築異常+海馬硬化症
FCD タイプ3b:皮質構築異常+腫瘍性病変
FCD タイプ3c:皮質構築異常+血管奇形
FCD タイプ3d:皮質構築異常+その他の病変
A.症状
1. 種々のてんかん発作がみられる。
2. 乳幼児~学童期に多いが、中学生以降あるいは成人でも発症する。
3. 精神発達遅滞などの他の障害を伴うこともある。
B.検査所見
1. 血液・生化学的検査所見:特異的所見なし。
2. 画像検査所見:MRI で病変が捉えられるのは、FCD タイプ2b はほぼ全例、FCD タイプ2a は3割程度、FCD
タイプ1は通常捉えられない。SPECT による局所脳血流変化は診断の参考になる。
3. 生理学的所見:脳波では局在性異常波が記録される。特に反復性棘波が記録されると FCD の可能性が高
い。脳磁図による双極子の集積も参考になる。
4. 病理所見:FCD タイプ2は、皮質神経細胞の配列が激しく乱れ、異型細胞の出現を伴う。一方、FCD タイプ1
は、皮質神経細胞の配列に乱れを認めるものの、異型細胞を伴わない。そこでは、皮質分子層における神
経細胞数の増加、皮質第2層における神経細胞数の増加、神経細胞の集簇像、皮質下白質における異所
性神経細胞数の増加、白質内異所性灰白質結節、あるいは多小脳回にみられる脳回パターンの異常が
様々な程度と組み合わせで観察される。
C.鑑別診断:種々の腫瘍、血管病変、結節性硬化症などを鑑別する。
<診断のカテゴリー>
症状A1と検査B3から限局性皮質異形成を疑い、検査B2にて確定する。ただし、FCD タイプ2a の一部及び
FCD タイプ1は検査B4にて確定する。

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