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6 先進医療技術の科学的評価等について(参考資料6-3)[827KB] (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
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告示
番号

先進医療技術名

適応症

技術の概要

適応年月日

1)対象及びランダム化
・ICSI 適応患者で、ICSI 後に反復流産や着床不全がみられた患者。または、夫が奇形精
子症の患者を対象とする。説明後同意が得られた対象をICSI 群とPICSI 群の2 群にラン
ダムに振り分ける。
2)卵子・精子の処理
・採卵の3 時間後にヒアルロニダーゼを使用して裸化を行い。第一極体が放出されている
卵子を成熟卵とし、ICSI の対象とする。
・採卵の朝に採精してもらい15~30 分液化させた後マクラーカウンティングチャンバーで
一般精液検査を行う。正常形態率は精液の塗抹標本作成後にDiff-Quik で染色を行い、
strict criteria に準じて求める。
・精子の処理はIsolate2 層法で行い、再度洗浄した後に沈渣を0.5ml に調整してインキュ
ベートしておく。
3)HBA アッセイ
・調整後精子はICSI の前にHBA○R Assay を使用してHBA スコアを求める。
・ヒアルロン酸がコーティングされているスライドガラスに調整後精子を5~10μℓ滴下し、カ
バーガラスを被せる。
・室温またはインキュベーターでしばらく静置し、ヒアルロン酸に結合している運動精
子の割合を求める。
4)ICSI 手技と胚培養
・精子の選別、不動化、インジェクションピペット内への充填はICSI 群ではPVP をPICSI
群ではSpermSlowTM を使用する。
・ICS 群の精子選別は、PVP の上端まで泳ぎ上がった中で形態の良好な精子を培養士
が目で見て行う。
・PICSI 群の精子選別は、SpermSlowTM とGamete Buffer のドロップの境界でヒアルロ
ン酸の3 次元ネット構造に捕まり限りなくゆっくり動いている精子を選んでいく。
・精子の注入を終えた卵子は、single step medium を使用し30μℓでドロップ培養を行う。
不妊症(卵管性不妊、男性不妊、 5)胚凍結と胚移植
ヒアルロン酸を用いた生理学
17
機能性不妊又は一般不妊治療が ・培養5 日目から6 日目に胚盤胞になった胚をvitrification 法で凍結保存する。
令4.4.1
的精子選択術
・胚移植は原則として凍結融解単一胚移植にて行い、移植の際はグレードの高い胚盤胞
無効であるものに限る。)
から優先的に移植し両群に偏りが生じないように注意して行う。
6)評価項目と評価タイミング
・評価する項目と評価するタイミングは以下の通り行う。
① Day1
正常受精の確認。雌性前核と雄性前核の両方が確認できた胚(2PN 胚)を正常受精卵と
判断する。受精率は、正常受精卵数/MⅡ卵子数×100 (%)で算出する。
② Day3
形態評価によりグレード1 胚率を求める。Veeck の分類に基づきDay3 における胚の分割
速度も考慮し、割球の数は6 細胞以上、割球の大きさが均等でfragment の無い胚をグ
レード1 胚とする。グレード1 胚率は、グレード1 胚数/正常受精卵数×100 (%)で算出す
る。
③ Day5
Gardner の分類に基づき、胚盤胞の形態評価を行う。3BB 以上の胚盤胞へ発生した割
合を求める。胚盤胞到達率は、3BB 以上の胚盤胞数/継続培養数×100 (%)で算出する。
④ 妊娠率と流産率
移植後14 日目前後の血中hCG 濃度が陽性で、移植から6~8 週の時点で胎嚢(GS)が
確認できた時点で臨床的妊娠と判断し、妊娠率を求める。妊娠率は、臨床的妊娠数/移植
数×100 (%)で算出
する。臨床的妊娠後、流産が起きた場合は流産率として記録する。流産率は、流産数/臨
床的妊娠数×100 (%)で算出する。
⑤HBA スコア
処理後の精子をICSI またはPICSI に使用する前にHBA○R Assay を用いてHBA スコア
を求める。
HBA スコアは合計で200 個の精子をカウントし、ヒアルロン酸に結合した運動精子/ヒアル
ロン酸に結合した運動精子+ヒアルロン酸に結合していない運動精子×100(%)で算出す
る。

18 子宮内膜受容能検査1

吸引用子宮カテーテルを用いて、子宮内膜を採取する。
ホルモン補充周期の場合は、エストロゲン投与により一定の厚さに子宮内膜を肥厚させ、
その後、プロゲステロン投与開始後6 日目(120 時間目)で子宮内膜採取を行う。自然採
不妊症(卵管性不妊、男性不妊、 卵周期の場合はLHサージ後7 日目またはhCG 投与後の6 日目に採取するが、自然周
機能性不妊又は一般不妊治療が 期では、血中LH が不規則に上昇する症例もあり、医師により判断が異なる症例があるた
無効であるものであって、これまで め、ホルモン補充周期のみでERAを実施とする。
令4.4.1
反復して着床又は妊娠に至ってい 採取した子宮内膜を検体とし、次世代シークエンサーをもちいて236 遺伝子を網羅的に解
ない患者に係るものに限る。)
析し、内膜組織がReceptive(受容期)かNon-receptive(非受容期)かを評価する。
また、Non-receptive の際はどのくらいReceptive までに差があるかも評価を行う。
子宮内膜が着床を受容する期間に周期を同期させ、胚移植を行うことで着床率の向上を
目指す。

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