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2025年度 病院の人材確保に関する調査について (2 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r7/ |
| 出典情報 | 2025年度 病院の人材確保に関する調査について(10/15)《福祉医療機構》 |
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2025-005
我が国は、少子高齢化が急速に進行するなか、
師,助産師,看護師」が 2.18 倍であるなど、全
当面の間、医療需要は増加していくことが予測
職業平均の 1.18 倍よりも高い水準となってい
されている。一方で、生産年齢人口の減少から、
る。
供給面にあたる人材の確保は厳しさを増してい
(図表 1)職員の充足状況
る。こうした状況を踏まえて、2024 年度診療報
(n=434)
酬改定1では、基本方針として「現下の雇用情勢
も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」が
不足していない
25.3%
一丁目一番地として掲げられるなど、医療分野
不足している
の人材確保は最重要課題の一つといっても過言
74.7%
ではない。
このたび、福祉医療機構では、医療分野にお
ける人材確保の現状と取組みを把握することを
目的として、融資先の病院を対象にアンケート
なお、不足している職種としては、「看護師」
調査(以下「本調査」という。
)を実施した。
が 79.6%ともっとも多く、次いで
「看護補助者」
本稿では、病院における職員の充足状況、採
が 71.0%、
「医師」が 38.9%であった(図表 2)。
用活動および退職の状況、賃上げの状況につい
そのほか、病院機能によって必要な職種や人数
て概観する。なお、本調査結果の詳細は、本稿と
には濃淡があるものの、多くの職種で 2 割を超
併せて公表しているアンケート結果 2 を参照さ
えていることがみてとれる。
れたい。
とくに看護師は、医療の高度化や少子高齢化
1
に伴い、必要とされる場が広がっており、長ら
職員の状況
1.1
く人材不足が続いている。看護師の退職に目を
職員の充足状況
向けると、正規雇用看護職員の離職率5は 11.3%
7 割を超える病院が「職員が不足している」と
回答
と全産業(一般労働者)の平均離職率6の 12.1%
と比較して高くはないものの、本調査結果から
2025 年 4 月 1 日現在の職員の充足状況につ
は需要に対して人材の供給が追い付いていない
現状がうかがわれる。
いて、74.7%が不足していると回答した(図表
1)。直近の特別養護老人ホーム3における調査結
そのようななか、看護師の業務負担の軽減に
果が 69.0%であったから、医療分野も深刻な状
向けて、看護補助者へのタスク・シフト/シェア
況は同様であることが確認できた。
が注目されている。一方で、結果をみる限りで
また、2025 年 4 月の有効求人倍率4は、
「医師,
は、看護補助者は看護師に次いで不足しており、
歯科医師,獣医師,薬剤師」が 3.00 倍、
「保健
必要人数を満たすだけの看護補助者を確保でき
1 厚生労働省「令和 6 年度診療報酬改定の基本方針の概要」https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001177119.pdf
2 福祉医療機構「2025 年度 病院の人材確保に関する調査結果」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/251015_No005.detail.pdf
3 福祉医療機構「2024 年度 特別養護老人ホームの人材確保に関する調査について」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/250307_No012.pdf
4 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和 7 年 4 月分)について」https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001491314.pdf
5 日本看護協会「2024 年病院看護実態調査」https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250331_nl1.pdf
6 厚生労働省「令和 5 年雇用動向調査結果の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
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我が国は、少子高齢化が急速に進行するなか、
師,助産師,看護師」が 2.18 倍であるなど、全
当面の間、医療需要は増加していくことが予測
職業平均の 1.18 倍よりも高い水準となってい
されている。一方で、生産年齢人口の減少から、
る。
供給面にあたる人材の確保は厳しさを増してい
(図表 1)職員の充足状況
る。こうした状況を踏まえて、2024 年度診療報
(n=434)
酬改定1では、基本方針として「現下の雇用情勢
も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」が
不足していない
25.3%
一丁目一番地として掲げられるなど、医療分野
不足している
の人材確保は最重要課題の一つといっても過言
74.7%
ではない。
このたび、福祉医療機構では、医療分野にお
ける人材確保の現状と取組みを把握することを
目的として、融資先の病院を対象にアンケート
なお、不足している職種としては、「看護師」
調査(以下「本調査」という。
)を実施した。
が 79.6%ともっとも多く、次いで
「看護補助者」
本稿では、病院における職員の充足状況、採
が 71.0%、
「医師」が 38.9%であった(図表 2)。
用活動および退職の状況、賃上げの状況につい
そのほか、病院機能によって必要な職種や人数
て概観する。なお、本調査結果の詳細は、本稿と
には濃淡があるものの、多くの職種で 2 割を超
併せて公表しているアンケート結果 2 を参照さ
えていることがみてとれる。
れたい。
とくに看護師は、医療の高度化や少子高齢化
1
に伴い、必要とされる場が広がっており、長ら
職員の状況
1.1
く人材不足が続いている。看護師の退職に目を
職員の充足状況
向けると、正規雇用看護職員の離職率5は 11.3%
7 割を超える病院が「職員が不足している」と
回答
と全産業(一般労働者)の平均離職率6の 12.1%
と比較して高くはないものの、本調査結果から
2025 年 4 月 1 日現在の職員の充足状況につ
は需要に対して人材の供給が追い付いていない
現状がうかがわれる。
いて、74.7%が不足していると回答した(図表
1)。直近の特別養護老人ホーム3における調査結
そのようななか、看護師の業務負担の軽減に
果が 69.0%であったから、医療分野も深刻な状
向けて、看護補助者へのタスク・シフト/シェア
況は同様であることが確認できた。
が注目されている。一方で、結果をみる限りで
また、2025 年 4 月の有効求人倍率4は、
「医師,
は、看護補助者は看護師に次いで不足しており、
歯科医師,獣医師,薬剤師」が 3.00 倍、
「保健
必要人数を満たすだけの看護補助者を確保でき
1 厚生労働省「令和 6 年度診療報酬改定の基本方針の概要」https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001177119.pdf
2 福祉医療機構「2025 年度 病院の人材確保に関する調査結果」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/251015_No005.detail.pdf
3 福祉医療機構「2024 年度 特別養護老人ホームの人材確保に関する調査について」
https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/250307_No012.pdf
4 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和 7 年 4 月分)について」https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001491314.pdf
5 日本看護協会「2024 年病院看護実態調査」https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250331_nl1.pdf
6 厚生労働省「令和 5 年雇用動向調査結果の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
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