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資料1 高額療養費制度について (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63522.html |
出典情報 | 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会(第4回 9/16)《厚生労働省》 |
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保険者及び医療従事者・学識経験者からのヒアリングにおける主なご意見②
第3回 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会
医療従事者・学識経験者
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
日本の医療について
○
医療保険制度を「治療の公的負担をどれくらいにするか」「誰の治療を対象とするか」「どのような治療を対象とするか」
という3軸で考えた場合、諸外国と比較して日本の医療保険制度は最も恵まれた制度になっているが、持続可能性という観点
からは課題。海外には患者負担が0%の国もあるが、このような国では、使用できる治療薬の種類が極めて限定されている。
一方で、日本の医療保険制度ではほとんどの薬が保険で使用できる。
○ 2014年以降、薬効別の薬剤費では悪性腫瘍が1位となっており、当時年間7,400億円であった薬剤費が、現在では1兆円を
超えるなど、非常に早いスピードで増加している。
○ 日本は医療費抑制のため、薬価の引き下げを行ってきたが、マーケットの魅力が低下することによって、日本で薬を開発し
ない、薬が届かないという問題が起きている。「新しい薬は使いたい」と同時に「薬の価格を安くしたい」というのは難しい
のではないか。
○ 現行の高額療養費制度の課題として感じるのは、「医療費の算定や請求が「暦月単位」であること」「制度が複雑であり、
患者負担額がどの程度になるのか全く分からないこと」「負担上限額が固定されているため、コストを意識せずに治療薬を決
定しているケースがあること」などが挙げられる。
当事者意識を持たせるという観点からは、実際にいくら払っていて、保険からいくら償還されるという明細を示すとか、医
療者自身がオーダーした検査や処方の費用を見えるようにするなどが考えられるかもしれない。
高額療養費制度をはじめとした医療保険制度改革について
○
現行の医療保険制度は持続可能性という観点から課題があり、高額療養費制度をどのように維持しながら、新しい薬も含め
て、よりよい治療を患者に提供できるようにするか、という点が今度の課題。
○ これまで世代全体の自己負担割合の引上げは、医療費適正化に一定程度寄与し、患者の健康状況への影響は限定的であった
ことが研究結果で示されている。一方で、高額療養費の自己負担限度額引上げは、特定の患者層の受診抑制や治療中断という
悪影響は否定できないのではないか。また、低所得者層などへの配慮も必要。
○ 医療費適正化の観点からは、費用対効果分析や低価値医療の利用の抑制といった対策も今後の検討課題となるのではないか。5
第3回 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会
医療従事者・学識経験者
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
日本の医療について
○
医療保険制度を「治療の公的負担をどれくらいにするか」「誰の治療を対象とするか」「どのような治療を対象とするか」
という3軸で考えた場合、諸外国と比較して日本の医療保険制度は最も恵まれた制度になっているが、持続可能性という観点
からは課題。海外には患者負担が0%の国もあるが、このような国では、使用できる治療薬の種類が極めて限定されている。
一方で、日本の医療保険制度ではほとんどの薬が保険で使用できる。
○ 2014年以降、薬効別の薬剤費では悪性腫瘍が1位となっており、当時年間7,400億円であった薬剤費が、現在では1兆円を
超えるなど、非常に早いスピードで増加している。
○ 日本は医療費抑制のため、薬価の引き下げを行ってきたが、マーケットの魅力が低下することによって、日本で薬を開発し
ない、薬が届かないという問題が起きている。「新しい薬は使いたい」と同時に「薬の価格を安くしたい」というのは難しい
のではないか。
○ 現行の高額療養費制度の課題として感じるのは、「医療費の算定や請求が「暦月単位」であること」「制度が複雑であり、
患者負担額がどの程度になるのか全く分からないこと」「負担上限額が固定されているため、コストを意識せずに治療薬を決
定しているケースがあること」などが挙げられる。
当事者意識を持たせるという観点からは、実際にいくら払っていて、保険からいくら償還されるという明細を示すとか、医
療者自身がオーダーした検査や処方の費用を見えるようにするなどが考えられるかもしれない。
高額療養費制度をはじめとした医療保険制度改革について
○
現行の医療保険制度は持続可能性という観点から課題があり、高額療養費制度をどのように維持しながら、新しい薬も含め
て、よりよい治療を患者に提供できるようにするか、という点が今度の課題。
○ これまで世代全体の自己負担割合の引上げは、医療費適正化に一定程度寄与し、患者の健康状況への影響は限定的であった
ことが研究結果で示されている。一方で、高額療養費の自己負担限度額引上げは、特定の患者層の受診抑制や治療中断という
悪影響は否定できないのではないか。また、低所得者層などへの配慮も必要。
○ 医療費適正化の観点からは、費用対効果分析や低価値医療の利用の抑制といった対策も今後の検討課題となるのではないか。5