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資料3 藤田医科大学総合アレルギーセンターにおける治療と仕事の両立支援の取り組みと課題 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_62784.html
出典情報 アレルギー疾患対策推進協議会(第19回 9/3)《厚生労働省》
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【様々なアレルギー疾患の症状と治療が仕事の継続に影響した事例】
20歳代 女性
週4日パートタイムで就業しているが、様々なアレルギー疾患があるため、
呼吸器症状等を発症して断続的に入院が必要となるなど、仕事を休みがち
である。
また、食物によるアナフィラキシーでは、突然の発症で救急外来を受診して
入院することになる、経口負荷試験の実施翌日は体調不良になることが多
いなど、就労と治療のバランスが取れない状況にある。
【就業時に困っていること】
• 掃除など特定の作業で発作が出やすい
• 終業時間近くになると症状が出ることがある(咳嗽が主症状)
• 食物経口負荷試験を受けており、翌日に体調を崩して仕事に行けなくなる
• 治療費用が高額
【本人の希望】
• 体調を整えて継続して就業できるようになりたい
• 正職員に戻りたい
• 今の職場で、現在の部署で働き続けたい

【アレルギー歴】
食物アレルギー
気管支喘息
花粉ー食物アレルギー症候群
咽頭アレルギー
花粉症
アトピー性皮膚炎
蕁麻疹
【受診科】
小児科
総合アレルギー科
呼吸器内科
耳鼻咽喉科
消化器内科
など複数の診療科を受診

【両立支援内容】
◆ アレルギー症状のコントロールと仕事の継続には職場の理解が必須であるが、当該患者は、体調と就労のバラ
ンスを取ること、職場に自分の状況を適切に伝えることが苦手であったため、両立支援が不可欠と判断した。
◆ 両立支援コーディネーターより、発症の状況、検査結果、主治医の見解を踏まえ、「職場に理解してもらうための
具体的な伝え方」を提示した結果、自身の状況を職場に適切に説明すること、さらに体調に合わせた勤務スケ
ジュールも相談できたことで、実際に勤務調整へと繋がり、アレルギー治療と就業を両立した勤務ができた。
◆ また、食物経口負荷試験については、小児科と総合アレルギー科の合同診療とし、患者負担を軽減できるようス
ケジュールを調整し、就労との両立を支援した。
◆ 本人が安心して働き続けられる環境が整い、両立支援の必要性と有効性が改めて示された。