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今後の医学教育の在り方に関する検討会 第三次取りまとめ (2 ページ)
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公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/124/toushin/mext_00005.html |
出典情報 | 今後の医学教育の在り方に関する検討会 第三次取りまとめ(7/14)《文部科学省》 |
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文部科学省が各大学病院の病院長と行った意見交換 2では、全ての大学病院が教育・研
○
究・診療を担うことは重要と考えている一方で、全ての役割を一様に最大限に取り組むこ
とには限界があり、地域の医療提供体制や各病院の財政状況、組織体制等に応じて、担う
べき役割のエフォート配分を検討する必要があるとの意見も多くあった 3。また、医師個
人の業務配分についても、多様な価値観に沿った働き方を選択できる仕組みの必要性や、
医師一人で全ての役割を担うことの難しさについての指摘があった。加えて、各役割・機
能に最低限必要な人材やエフォートを確保する方策や、誰がどの役割に特に重点的に取り
組むかの調整、公平な人事評価の仕組みへの懸念も示された。
○
大学病院の持続可能な運営のためには、役割・機能を重点化することも考えられ、その
ためには各役割・機能に関する課題を整理し、病院長等の指揮の下、組織全体として重点
化に取り組むことが望ましい。
○
今般、厚生労働省の「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日
新たな地域医療構想等に関する検討会)において、大学病院本院が担う「医育及び広域診
療機能」を含む医療機関機能を、新たに位置付けることとしているなど、人口減少や高齢
化が急速に進む中で地域の医療提供体制を維持していくために、大学病院は、都道府県に
対し、地域医療構想の推進に関して様々な形で協力・貢献することが一層求められており、
大学病院における組織的かつ主体的な取組が求められる。
○
また、従前より大学病院に求められる高度な医療の提供については、その裏付けとなる
臨床研究が不可欠であり、大学病院の研究機関としての側面は熱意に満ちた若手医師が、
大学卒業後も大学病院に残って医療を行うためのモチベーションにもつながっている。
〇
「大学・大学病院の魅力向上・人材確保のための調査・研究」において、大学病院に勤
務する医師に対し将来の勤務先に関して尋ねたところ、将来、大学病院以外の医療機関で
勤務したい医師は、その理由として「労働環境が良い」
(63.5%)、「給与が高い」(60.1%)
などを挙げており、大学病院の労働環境へのネガティブなイメージがあり、大学病院の人
材確保が難しくなっていると考えられる。一方で、大学病院で勤務したい医師は、その理
由として「研究力を向上したい」
(58.3%)、「高度な医療技術を身に付けたい」(56.8%)
といった理由を挙げている。本来、大学病院は教育・研究機関としての側面を持つととも
に、高度な医療技術を身に付けることができる環境でもある。働き方改革の推進や処遇の
改善とともに、この環境を維持・発展させていくことが重要であり、大学病院の医師が国
外を含む他機関との連携・交流を行いながら、個性を発揮しつつ誇りをもって活き活きと
活躍できる姿を目指すべきである。
2
2024(令和6)年9月~2025(令和7)年2月にかけて全大学病院に対して実施。病院長には、個
人的な意見でも構わないことを前提として意見を伺った。
3
具体的には、教育・研究・診療のうち、1又は2の役割・機能への重点化に取り組むべきと考えて
いる大学病院は 64 あり、機能別では教育が 27、研究が 15、診療が 40 という結果であった。
2
○
究・診療を担うことは重要と考えている一方で、全ての役割を一様に最大限に取り組むこ
とには限界があり、地域の医療提供体制や各病院の財政状況、組織体制等に応じて、担う
べき役割のエフォート配分を検討する必要があるとの意見も多くあった 3。また、医師個
人の業務配分についても、多様な価値観に沿った働き方を選択できる仕組みの必要性や、
医師一人で全ての役割を担うことの難しさについての指摘があった。加えて、各役割・機
能に最低限必要な人材やエフォートを確保する方策や、誰がどの役割に特に重点的に取り
組むかの調整、公平な人事評価の仕組みへの懸念も示された。
○
大学病院の持続可能な運営のためには、役割・機能を重点化することも考えられ、その
ためには各役割・機能に関する課題を整理し、病院長等の指揮の下、組織全体として重点
化に取り組むことが望ましい。
○
今般、厚生労働省の「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日
新たな地域医療構想等に関する検討会)において、大学病院本院が担う「医育及び広域診
療機能」を含む医療機関機能を、新たに位置付けることとしているなど、人口減少や高齢
化が急速に進む中で地域の医療提供体制を維持していくために、大学病院は、都道府県に
対し、地域医療構想の推進に関して様々な形で協力・貢献することが一層求められており、
大学病院における組織的かつ主体的な取組が求められる。
○
また、従前より大学病院に求められる高度な医療の提供については、その裏付けとなる
臨床研究が不可欠であり、大学病院の研究機関としての側面は熱意に満ちた若手医師が、
大学卒業後も大学病院に残って医療を行うためのモチベーションにもつながっている。
〇
「大学・大学病院の魅力向上・人材確保のための調査・研究」において、大学病院に勤
務する医師に対し将来の勤務先に関して尋ねたところ、将来、大学病院以外の医療機関で
勤務したい医師は、その理由として「労働環境が良い」
(63.5%)、「給与が高い」(60.1%)
などを挙げており、大学病院の労働環境へのネガティブなイメージがあり、大学病院の人
材確保が難しくなっていると考えられる。一方で、大学病院で勤務したい医師は、その理
由として「研究力を向上したい」
(58.3%)、「高度な医療技術を身に付けたい」(56.8%)
といった理由を挙げている。本来、大学病院は教育・研究機関としての側面を持つととも
に、高度な医療技術を身に付けることができる環境でもある。働き方改革の推進や処遇の
改善とともに、この環境を維持・発展させていくことが重要であり、大学病院の医師が国
外を含む他機関との連携・交流を行いながら、個性を発揮しつつ誇りをもって活き活きと
活躍できる姿を目指すべきである。
2
2024(令和6)年9月~2025(令和7)年2月にかけて全大学病院に対して実施。病院長には、個
人的な意見でも構わないことを前提として意見を伺った。
3
具体的には、教育・研究・診療のうち、1又は2の役割・機能への重点化に取り組むべきと考えて
いる大学病院は 64 あり、機能別では教育が 27、研究が 15、診療が 40 という結果であった。
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