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2012年12月21日(金)
[医療費] 入院外受診率80歳代前半から低下、外来通院が困難になるため
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厚生労働省は12月21日に、平成22年度の年齢階級別1人当たり医療費(医療保険制度分)を公表した。
これは、医療保険給付の対象となる医療費について、5歳刻みで調査分析したもの。
医療費全体を見ると、前年度同様に、15~19歳の6万6000円を底に、70歳代前半で60万9000円、100歳以上で118万5000円と、年齢とともに高くなるU字カーブを描いている。医科診療費も同様の傾向だが、80歳代から入院+食事・生活療養の割合が高くな・・・
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2012年12月21日(金)
[病院] 社会保険病院等で財務上の問題発覚、原因究明と再発防止急ぐ
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厚生労働省は12月21日に、「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)による社会保険病院等の財務及び内務統制に関する調査」の結果を発表した。
年金保険料が、保養所などの施設整備に流用されていたことを受け、国は平成17年にRFOを設立し、年金保険料等で設立された福祉施設等の譲渡・廃止を進めている。
その中には社会保険病院等も含まれ、やはり民間や自治体等への譲渡が進められている。また、譲渡に至って・・・
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2012年12月07日(金)
[健康保険] 25年度保険料率上昇抑えるため、準備金取崩しも 協会けんぽ
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全国健康保険協会は12月7日に、運営委員会を開催した。この日は、平成25年度の保険料率、予算案・事業計画案について議論を行った。
25年度の協会けんぽ保険料率をめぐっては、(1)医療保険制度改正(2)準備金の取扱い(3)激変緩和措置(4)料率変更時期―という大きく4つの論点がある。
まず(1)は、社会保障審議会・医療保険部会で議論されている「国庫負担率」や「後期高齢者支援金の計算方法」などに関するテーマだ。・・・
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2012年11月29日(木)
[社会保障] 22年度の社会保障給付費、初めて100兆円の大台に
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- 平成22年度 社会保障費用統計(11/29)《国立社会保障・人口問題研究所》
- 発信元:国立社会保障・人口問題研究所 カテゴリ: 調査・統計
医療、介護、年金、生活保護などの社会保障に関する支出については、これまで「社会保障給付費」として発表されてきた。これは、ILO(国際労働機関)の定めた基準に基づいて集計されている。
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2012年11月28日(水)
[医療保険] 協会けんぽ財政救済するための特別措置、25年度以降も継続か
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厚生労働省は11月28日に社会保障審議会の医療保険部会を開催し、協会けんぽの財政対策など、当面の医療保険の課題について議論を行った。
医療保険をめぐる当面の課題としては、(1)平成24年度までの時限措置となっている、協会けんぽの財政特例措置をどうするのか(2)70~74歳の患者一部負担を1割に抑えるための予算措置を25年度に実施するのか(3)健康保険と労災保険の適用関係をどう整理するのか―などがある。
(1)・・・
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2012年11月22日(木)
[介護保険] 障害のみを要件とする保険料減免は、法の趣旨にそぐわない
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政府は11月22日に、「介護保険の第一号被保険者に係る保険料の軽減に関する質問」に対する答弁書を公表した。
「第5期計画期間における介護保険の第一号保険料について」(平成24年3月30日、厚労省発表)(以下、第5期第一号保険料)によると、24~26年度までの第5期第一号保険料の全国平均額(月額・加重平均)は4972円であり、第4期(21~23年度)の4160円に比べ、812円(19.5%)増額となり、年間約1万円の負担増となる。こ・・・
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2012年11月22日(木)
[介護保険] 介護保険料の減免実施は、全保険者の3割強
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厚生労働省は11月22日に、介護保険最新情報vol.302を公表した。今回は、同日付の事務連絡「平成24年度介護保険事務調査の集計結果について」を掲載している。
介護保険事務調査は、平成24年4月1日現在の保険料、要介護認定、地域支援、給付等の事務の実態を集計したもの。
まず、65歳以上の第1号被保険者について、保険料の状況を見ると、年金から保険料を天引きする「特別徴収対象者」は約2627万人、振込等で保険料を納める・・・
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2012年11月21日(水)
[医療保険] 高齢者医療への公費投入の早期拡充を 健保連
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健康保険組合連合会は11月21日に、平成24年度の健康保険組合全国大会を開催した。大会では、高齢者医療制度への公費拡充などを求める決議を採択している。
健保組合は、主に大企業や、同業種の企業が集合して設立する公的医療保険制度である。長引く経済不況のあおりを受け、倒産する企業が増加し、またサラリーマン給与の据置き・引下げが常態化していることから、健保組合の保険料収入は減少傾向にある。
一方で、高齢者を・・・
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2012年11月16日(金)
[医療保険] 70~74歳の患者一部負担、段階的に2割に上げる案に賛否両論
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厚生労働省は11月16日に、社会保障審議会の医療保険部会を開催した。この日は、(1)70~74歳の患者一部負担(2)後期高齢者支援金の負担方法(3)高額療養費の見直し―などが議題となった。
(1)は、現在、予算措置で1割になっている70~74歳の患者一部負担を「法律上の2割に戻すかどうか」という問題だ。
平成20年度の医療保険改革の一環で、70~74歳の患者一部負担が、従前の1割(老人保健制度)から2割に引上げられた。・・・
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2012年11月15日(木)
[意見募集] 給与の一部が食事等で提供される場合、実勤務地の換算額を適用
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厚生労働省は11月15日に、「厚生労働大臣が定める現物給与の価額」の一部改正に関する意見募集を開始した。
健康保険や厚生年金の保険料額を決定する標準報酬の範囲には、給与などの現金のみならず、食事などの現物で支給されるものも含まれる。ただし、現物で支給された場合に、それを金額に換算しなければ標準報酬を決定できない。そこで、換算にあたって、健康保険法第46条は「その地方の時価によって、厚生労働大臣が定め・・・
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2012年11月07日(水)
[国保] 都国保、26年度末まで普通調整交付金8.3%、特別調整交付金0.7%に
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東京都は11月7日に、「東京都国民健康保険委員会からの答申」について発表した。
国民健康保険制度については、平成24年4月の国保法改正によって「都道府県調整交付金の割合を、これまでの7%から9%に引上げる」という見直しが行われている(p2参照)。
ちなみに、都道府県調整交付金は、市町村国保の財政不均衡を調整するために、都道府県が支出するもの。
今般、東京都の国保委では、「引上げられた2%分の都道府県・・・
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2012年11月07日(水)
[医療保険] 協会けんぽ保険料率、国庫負担20%等でも28年度には10%超過
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厚生労働省は11月7日に、社会保障審議会の医療保険部会を開催した。この日の議題は、「協会けんぽの財政健全化」と「産科医療補償制度の運営改善」の2点。
医療保険改革の最大のテーマともいえる「後期高齢者医療制度」改革をめぐっては、大本の議論をする「社会保障制度改革国民会議」の創設が難航しており、本格的な議論が行われるまでにはしばらく時間がかかりそうだ。
そこで、医療保険部会では、当面の課題として(1)・・・
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2012年11月02日(金)
[社会保障] 医療保険の財政基盤安定化や、地域医師不足へ対応を 厚労相
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三井厚生労働大臣は11月2日に、衆議院厚生労働委員会で挨拶を行った。
まず、野田内閣が最大限の力を傾注している『社会保障・税一体改革』については、「社会保障制度改革国民会議の早期設置が望まれる」としたが、残された課題について検討を進め、各分野における制度改革を具体化していくと、やや慎重な物言いにとどめている(p3参照)。
社会保障制度のうち『医療・健康対策』については、(1)医療保険制度の財政基・・・
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2012年10月19日(金)
[健康保険] 25年度保険料率軽減に向け、準備金取崩すべきか 協会けんぽ
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協会けんぽを運営する全国健康保険協会は10月19日に、運営委員会を開催した。この日は、平成25年度保険料率、25~29年度の収支見通し、財政基盤強化に向けた行動計画などが議題となった。
まず、25年度の保険料率については、次の4つの論点が掲げられている(p17~p18参照)。
(1)制度改正
(2)準備金の扱い
(3)25年度の激変緩和措置
(4)保険料率変更の時期
このうち(1)は、「国庫補助率20%への引上げ」「高齢者・・・
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2012年10月16日(火)
[協会けんぽ] 後発品切替えによる医療費減額通知等で、後発品割合28.5%に
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協会けんぽを運営する全国健康保険協会は、10月16日に開かれた「日本ジェネリック医薬品学会・バイオシミラー分科会セミナー」で、ジェネリック医薬品使用促進の取り組みについて発表した。
協会けんぽは、主に中小企業が加入する公的医療保険で、経済状況の悪化や医療費増加によって厳しい運用を強いられている。平成23年度には保険料率の引上げなどにより一時的に財政状況が改善したが、「赤字構造」は続いている。
協会で・・・
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2012年10月15日(月)
[社会保障] 医療費抑制に向け、70~74歳の患者負担見直し等検討 財務省
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財務省は10月15日に、「財政について聴く会」(旧、財政制度等審議会・財政制度分科会)を開催した。この日は、社会保障関係予算や政府開発援助(ODA)、府省・分野横断的な一括交付金などについて議論を行った。
社会保障費は人口の高齢化等を背景に増加を続け、一方、経済環境の悪化等から税収は伸び悩んでいる(p4~p9参照)。このため社会保障費の伸びを、負担可能な水準に抑えることが国家的課題となっている。
ただ・・・
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2012年09月18日(火)
[意見募集] マイナンバーの医療個別法、情報の保護と利活用促進を両立
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- 「医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」に関する意見の募集について(9/18)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 政策統括官付 情報政策担当参事官室 カテゴリ: 医療制度改革
これは、医療・介護分野における「マイナンバーの個別法」の考え方をまとめたもの。国会に提出されたマイナンバー法案では、社会保険料と税金の賦課・徴収を一元化するための共通番号(マイナンバー)について規定されている。しかし、レセプトなどの医療そのものに関する情報をマイナ・・・
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2012年09月13日(木)
[健保組合] 23年度の赤字額は若干減少するも、依然8割が赤字 健保連
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健康保険組合連合会は9月13日に、平成23年度の「健保組合決算見込の概要」を発表した。これは、平成24年3月末に存在した1443組合(前年末は1458組合あった)の決算見込データを集計したもの。
それによると、23年度の健保組合収入は6兆6494億円、支出は6兆9983億円で、差引3489億円の赤字決算となっている。赤字額は前年度に比べて667億円改善した。
改善要因として健保連は、保険料率引上げ等による保険料収入の増加にある・・・
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2012年09月13日(木)
[レセプト] 1ヵ月当たり医療費が1億円超の高額レセが初めて発生 健保連
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健康保険組合連合会は9月13日に、平成23年度の高額レセプト上位の概要を発表した。
1ヵ月の医療費が1000万円以上の高額レセプトは、平成23年度には179件あった。これは、前年度(22年度)に比べて5件増加しており、過去最高である(p1~p2参照)。
高額レセの疾病別内訳を見ると、循環器系疾患が最も多く64件(36%)、次いで血友病48件(27%)、先天奇形30件(17%)、悪性腫瘍11件(6%)と続く(p1参照)。
この・・・
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2012年09月11日(火)
[高齢者] 「医療費抑制政策からの脱却と社会保障拡充が不可欠」などの意見
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内閣府は9月11日に、新しい「高齢社会対策大綱」の骨子案に対する意見募集結果の概要を公表した。
政府は「高齢社会対策基本法」第6条に基づき、「高齢社会対策大綱」(平成13年12月閣議決定)の改定作業を進める上で、(1)目的及び基本的考え方(2)分野別の基本的施策(3)推進体制等―の3章で構成される新大綱の骨子案を作成した。これに対する意見を広く募集(意見募集期間は、24年7月27日~8月5日)しており、その結果を・・・
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2012年09月06日(木)
[介護保険] 避難指示区域等以外で保険料を減免する場合の解釈など提示
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- 平成24年10月1日以降の東日本大震災により被災した被保険者の利用者負担及び保険料の減免措置に対する財政支援に関するQ&A等について(9/6)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 老健局 介護保険計画課 カテゴリ: 介護保険
震災被災者のうち、原発事故の避難指示区域等居住者については、24年10月1日以降も介護保険料や介護サービス利用に係る一部負担金を減免する措置(継続措置)がとられる・・・
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2012年08月30日(木)
[社会保障] 20歳代の4割超、「社会保険料負担は、生活が苦しくなるほど重い」
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厚生労働省は8月30日に、平成22年の「社会保障を支える世代に関する意識等調査」報告書を発表した。
少子高齢化が進行する中では、若い世代ほど「社会保障負担が増え、逆に給付は減る」という現象が生じる。そうした中では、世代間の公平性の維持が社会保障に対する信頼感に直結していく。
この調査では、社会保障を支える世代(20歳以上65歳未満)を対象に、就業や子育ての状況、社会保障負担に関する意識を調べている。
・・・
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2012年08月24日(金)
[国保] 市町村国保の保険料水準、平均所得者では徳島で高く、東京で低い
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厚生労働省は8月24日に、平成22年度の「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」結果を発表した。
市町村国保では、保険料について、被保険者の収入や資産に着目した「応能割」や、当該市町村の医療費をベースにした「応益割」を組合せ、保険者ごとに独自の計算方法が採られている。したがって、単純に保険者ごとの保険料の高低を議論することが難しい。たとえば、A県とB県を比較したとき、「高所得者ではA県のほうが・・・
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2012年08月14日(火)
[社保病院] 社会保険病院等譲渡の方針、大学等も受皿として明確に位置づけ
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厚生労働省は8月14日に、「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構における社会保険病院、厚生年金病院及び船員保険病院の譲渡等」に関する通知を、機構に宛てて発出した。
社会保険病院や厚生年金病院については、「保険料を本来の目的以外に使用している」との指摘を受け、地域医療に配慮したうえで譲渡等が進められている。
その際の指針となるのが、平成21年3月6日付の通知であるが、今般、その内容を一部改正して・・・
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2012年08月10日(金)
[国保] 税と社会保障の一体改革で低所得世帯の市町村保険料軽減措置を拡充
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政府は8月10日に、「国民健康保険の保険料に関する質問」に対する答弁書を公表した。
市町村国保の、各所得階級ごとの所得に対する保険料負担割合を計算してみると、非正規雇用の若者が多く存在する、所得30万円から300万円未満の階級では、保険料負担が10%を超えている。一方、所得1000万円を超える高所得階級では、その負担割合は4%程度にすぎない。つまり、市町村国保の保険料負担は極めて逆進性の高いものとなっている&l・・・
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