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総-5-5○最適使用推進ガイドラインについて (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00173.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第536回 1/18)《厚生労働省》
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Grade 注
対処法
Grade 2 の臓器毒性。発熱 上記の治療で 24 時間以内に CRS の改善が認められない場合、又は急速に悪
の程度は問わない。
化する場合:
・トシリズマブを再度投与し、デキサメタゾンの用量を 10~20 mg に漸増
して 6~12 時間ごとに静脈内投与する。また、臨床的増悪の他の原因を検
討する(例:敗血症、副腎機能不全)。
以上の治療で CRS の改善が認められない、又は急速な悪化が継続する場
合:
・デキサメタゾンを最大量(20 mg を 6 時間ごとに静脈内投与)とし、必要
に応じて、メチルプレドニゾロン(2 mg/kg 投与後、2 mg/kg を 1 日 4 回に
分割投与、7 日以内に漸減)に切り替える。
・トシリズマブを 2 回投与した後でも CRS の持続が認められる場合は、他
の免疫抑制剤の使用を検討する。なお、トシリズマブを 3 回以上投与する
場合は、トシリズマブの投与は 24 時間で 3 回以内とし、合計 4 回までとす
る。
Grade 3
トシリズマブ 8 mg/kg の静脈内投与を行う(1 時間かけて投与、800 mg を超
症状が高 度な介入を 必要 えないこと)。また、デキサメタゾン 10 mg を 12 時間ごとに静脈内投与す
とし、介入に反応する。 る。
FiO2 0.4 以上の酸素投与を 24 時間以内に改善が認められない、又は CRS が急速に悪化する場合、
必要とす る、高用量 もし Grade 2 のガイダンスに従う。
くは複数 の昇圧薬を 必要
とする低血圧、Grade 3 の
臓器毒性、又は Grade 4 の
トランスアミナーゼ上
昇。発熱 の程度は問 わな
い。
Grade 4
トシリズマブ 8 mg/kg の静脈内投与を行う(1 時間かけて投与、800 mg を超
生命を脅かす症状
えないこと)。また、デキサメタゾン 20 mg を 6 時間ごとに静脈内投与す
人工呼吸 器サポート が必 る。
要、又は Grade 4 の臓器毒 24 時間以内に改善が認められない、又は CRS が急速に悪化する場合、
性(トラ ンスアミナ ーゼ Grade 2 のガイダンスに従う。
上昇を除く)
本品投与後は CRS 症状(発熱、血行動態不安定、低酸素症等)をモニタリング
他の留意事項
し、神経学的評価を行う。また、血清 CRP、フェリチン及び凝固パラメータをモ
ニタリングする。
デキサメタゾン投与を開始した場合は、少なくとも 3 回投与、又は CRS 及び関
連する神経症状が消失するまで投与し、漸減を検討すること。
Grade 2 の場合は、発熱及び症状が消失するまで、頻回にモニタリングを実施
し、神経学的評価と対症療法(酸素補給、静脈内輸液及び積極的な電解質補充、解
熱薬、低用量の昇圧薬)を行う。神経系事象が認められる場合は、脳波モニタリン
グを検討する。
Grade 3 以上の場合は、ICU においてモニタリング、対症療法、血行動態及び
呼吸の補助、神経学的評価を行う。神経系事象が認められる場合は、脳波モニタリ
ングを検討する。
Grade 3 以上の場合は、血球貪食性リンパ組織球症の可能性を除外するため、
フェリチン、トリグリセリド及びフィブリノゲンの数値を観察し、骨髄穿刺を実施
して誘発因子である感染症併発の可能性を検討する。
注:Lee らの Grade 判定基準(Lee ら、2014 年)
* トシリズマブの投与にあたっては、トシリズマブの添付文書、適正使用ガイド等を熟読すること。

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