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14参考資料2-4 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DTaP)(第14回ワクチン評価に関する小委員会資料1-2) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000192554_00024.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第49回 10/4)《厚生労働省》
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百日せきの概要
【臨床症状】
百日せきの潜伏期間は通常7-10日(6-20日)である。
病期はカタル期(1-2週間;感冒症状)、痙咳期(3-6週間;乾性咳嗽と発作性の咳)、回復期(6週間以降)の
3つの病期に分けられる。ワクチン未接種の乳幼児が罹患すると重篤化しやすい一方で、成人が罹患した場合の重篤
症例はきわめて稀である。
【病因】
百日せきの主な病因菌は百日せき菌(Bordetella pertussis)であり、グラム陰性、多型性の桿菌である。
百日せき菌は飛沫や直接接触により感染する。基本再生産数(R0、感受性者の集団において1人の患者が感染させる
人数)は16-21とされており、感染力は麻疹と同様に強い。
【検査】
百日せきの検査診断には菌培養検査、血清学的検査、遺伝子検査がある。
培養検査は特異度は高いが、菌量の多い乳児患者に対しても感度は60%以下と低い。血清学的検査は抗百日せき毒素
抗体(抗PT IgG)が測定されるが、WHOでは免疫系が十分に発達していない乳児およびワクチン接種後1年未満の
患者には適用できないとされる。日本では遺伝子検査法として、検出感度の高い百日せき菌LAMP法が開発され、
2016年11月より健康保険適用となった。
【治療】
マクロライド系抗菌薬の投与が有効であり、治療開始5日以内に菌培養が陰性になることが多い。
痙咳期の投与では咳の改善効果は期待できないが、二次感染防止目的に抗菌薬投与が行われる。
出典:ファクトシート、RedBookより改変