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14参考資料2-4 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DTaP)(第14回ワクチン評価に関する小委員会資料1-2) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000192554_00024.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第49回 10/4)《厚生労働省》
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⑪ 妊婦へのTdap接種の有効性・安全性
● 海外では乳児の百日せき罹患を予防するため、妊婦に対するTdapの接種を推奨している国もある。
● 妊婦へのTdap接種による乳児の百日せき予防効果は多く報告されている。
● 日本では海外のTdapは承認されておらず、日本で使用可能なDTaP製剤の有効性は確立されていない。
他国の状況
米国CDCは小児の定期接種として百日せき含有ワクチンの5回接種が推奨してきた。5回接種の推奨前は7-10歳に流
行のピークを認めたが、2004 年頃から流行は10代にシフトした。2006 年にACIP が11-18 歳へのTdap の接種を推奨
したが、接種直後の年齢層の患者数は少ないが、2-3年後に患者の集積が認められた。2011 年にACIP は、ハイリス
ク者である0歳児を守るために、妊婦、乳児の世話をする機会がある成人、医療従事者へのTdap を推奨した。妊婦へ
の接種推奨はイギリスやオーストラリアなどの各国でも行われている。
(ファクトシートより)
ワクチンの有効性・安全性
・2012年から2013年にイギリスに行われた妊婦へのTdap接種の効果を評価するケースコントロール研究では、
Vaccine effectivenessは90%以上と報告されている。
Clin Infect Dis. 2015 Feb 1;60(3):333-7

・2013年にニュージーランドで行われた、妊娠28-38週にTdapを接種した妊婦から生まれた新生児403例を1年間追跡
した研究では、出生時や健診時に異常は認められなかった。追跡期間中に百日せきの流行を認めたが百日せきの罹患
例は見られなかった。
BMJ Open. 2016; 6(1): e009536
・イギリスで行われた妊婦に対するTdapの安全性に関する研究では、母体へのTdap接種により母体または新生児の死
亡、子癇発作、出血、 胎児仮死、子宮破裂、前置胎盤、帝王切開、低出生体重児、児の腎不全の危険性をリスクは
上昇しないと報告された。
BMJ. 2014; 349: g4219.
・日本ではTdapは承認されていない。日本で使用できるDTaP(トリビック)は妊婦への安全性や有効性は確立されて
ない。
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