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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル 抗がん剤による口内炎(案) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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が発生すると疼痛により口腔衛生管理(口腔ケア)が困難になる。疼痛が強
い場合は、まず局所麻酔薬、消炎鎮痛薬を使用し、激しい疼痛の場合はオピ
オイドを組み合わせて口腔衛生管理(口腔ケア)を継続するように努める 11)。
(2)消炎および鎮痛薬
*)承認適応外使用
軽度から中等度の痛みには、局所麻酔薬(リドカインなど)による含嗽に
加え、アセトアミノフェンか、非ステロイド性抗炎症薬(解熱消炎鎮痛薬:
NSAIDs)を使用する。中等度以上の痛みで除痛が困難な場合は麻薬系鎮痛薬
を使用することもある。
ただし、NSAIDs はシスプラチンなどの腎毒性のある薬剤との併用では、腎
機能障害が増悪する可能性があり注意が必要である。
骨髄抑制などの免疫低下状態では、口腔カンジダ症やウイルス性口内炎が
増悪することがあるのでステロイド治療は使用方法に慎重さが求められる。
漫然と大量もしくは長期に使用するべきではない。
がん疼痛への対応は、WHO がん疼痛ガイドラインに準じた管理を推奨する。

(3)粘膜保護
口腔乾燥からの粘膜保護は、前述の保湿剤に加え、副交感神経を刺激して
唾液の分泌を促す塩酸ピロカルピン錠、人工唾液(ともに適応外使用)など
を補助的に使用するとよい。
(4)低出力レーザー12,13)
*)承認適応外使用
低出力レーザーを口腔内に使用すると、その特性から深部では吸収だけが
起こり表層で強い拡散が起こるため、口腔内に露出した部分(口腔粘膜)に
のみ効果が得られる。低出力レーザーは、細胞の活性化やコラーゲン新生の
促進、血流改善や血管新生の促進などに関与し疼痛緩和効果をはじめ抗炎症
効果、鎮静効果、創傷治癒促進効果がみられ口内炎治療に応用されている。

(5)エピシル®口腔用液(医療機器)14)
エピシルは口腔病変の被覆および保護を目的とする非吸収性ハイドロゲル
材である。口腔粘膜に適用すると数分以内に口腔粘膜の水分を吸収してゲル
状になり、物理的バリアを形成することにより、化学療法や放射線療法に伴
う口内炎で生じる口腔内疼痛を管理および緩和する。2018 年 4 月に保険適用
された。
(6)半夏瀉心湯 15)
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