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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル 抗がん剤による口内炎(案) (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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推定する 6)。
(3)口腔カンジダ(真菌)症
カンジダ(真菌)は口腔常在菌で通常病原性は低いが、抗がん剤に伴う免
疫低下などで日和見感染として発症しやすい。通常口腔粘膜に白苔を生じる
が、剥離・脱落すると潰瘍性病変となり疼痛をともなう。判別方法は真菌培
養にて病原性がある仮性菌糸を確認する。
(2)
、(3)は上記特徴から抗がん剤による口内炎と併発することも多い。
(4)薬疹または薬物性口内炎
原因薬剤摂取後の数時間以内に口唇、口腔粘膜に紅斑、びらんまたは水疱
として生じる。薬剤は多岐にわたるが、抗がん剤のアレルギー反応によって
発症する場合もある。アレルギー反応の場合は、血中の好酸球あるいは非特
異的 IgE が上昇する場合がある。また原因薬剤の同定は皮膚テストなどのア
レルギーテストが行われる。
(重篤副作用疾患別対応マニュアル 「薬物性口
内炎」参照)
(5)熱傷
熱い食事や飲み物の摂取により、発赤、腫脹、水疱形成、潰瘍形成を生じ
る。多くは熱い食物を摂取したときに限局的に生じる。
(6)口腔の結核
結核菌によって粘膜下に発生した結核結節が乾酪壊死に陥り、それが自潰
して潰瘍を形成する。確定診断は病理組織学的診断で行われる。一般にがん
患者は細胞性免疫が低下しており、特に化学療法や放射線治療により、免疫
能はいっそう低下する。がん患者の免疫能低下は結核の初発感染や再燃を惹
起させる可能性があるといわれている 7)。

5.予防方法
口内炎は予防が最も重要である。口腔内を清潔に保つことは、口内炎の二
次感染の予防や重症化を避けることに役立つ 8)。
(1)含嗽
含嗽による口内炎の予防は、主に口腔内の保清、保湿を目的とする。水あ
るいは生理食塩水で軽いうがいのほか、抗炎症作用・活性中和作用のある含
嗽剤など複数の含嗽剤の使用が勧められている。含嗽は起床時、毎食前後、
就寝時などでブラッシング後、非アルコール性含嗽 15mL、1 分間とし 30 分間
は飲食を避ける。1日 4~8 回が目安とされている。ただし、含嗽のみでは限
界があり、次に述べる口腔衛生管理(口腔ケア)が重要となる。含嗽剤とそ
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