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【参考資料3】麻しんの発生に関するリスクアセスメント(2026年第一版) (7 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72452.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第103回 4/22)《厚生労働省》 |
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国立健康危機管理研究機構
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国立感染症研究所. 麻しんの発生に関するリスクアセスメント(2026 年第一版)
リスクアセスメント
(1)現状と課題
2023 年以降、世界的に麻しん症例の報告数が増加しており、麻しん含有ワクチン接種率
の低下に伴う感受性者数の蓄積により更なる麻しん症例の発生が懸念されている。国際
的な人の往来が活発になっており、インドネシアなど麻しん流行国からの国内における
麻しんウイルスの持ち込みリスクが高まっている。
国内の麻しんは、2026 年第 11 週(3 月 19 日時点)までに、国内感染症例を中心に海外
からの輸入症例を含む 139 例の届出があり、前年同週までの累積報告数と比較して急増
している。
2026 年第 11 週(3 月 19 日時点)までの国内の麻しん届出症例のうち、10-20 代が 57%
を占めていた。当該世代は、定期予防接種制度に基づき、2 回の麻しん含有ワクチンの
定期接種の機会があったが 39)、これら 10-20 代の症例の約 5 割が 2 回接種未完了また
は接種歴不明であった。麻しん集団発生事例が東京都や鹿児島市等の飲食店や学校にお
いて発生したが、これらの集団発生事例において、10-20 代の患者を中心に、2 回接種
未完了または不明である者が約半数を占めていた。
国内感染例については、集計時点までに、医療機関 7 件・家庭内 7 件・学校 3 件・施設
4 件の感染事例が報告された。いずれも、これまでのところ、かつてみられた 50 例を超
える集団感染事例には至っていない。現時点で、日本では、海外の一部地域でみられる
ように、未接種者や接種未完了者が局地的に大きく集積した集団が比較的少ないため、
麻しんウイルスの感染連鎖が大きくなりにくい可能性がある。これは、現在の日本にお
ける麻しんの発生動向に関する一つの特徴と考えられる。
一部には感染可能期間に通学・通勤等を含め公共交通機関や施設等の利用が確認された。
国内感染例のうち、感染源不明の症例が 53%を占めていたが、日常的な公共交通機関や
施設等の利用時に麻しん患者との接触があった可能性も否定できない。今後不特定多数
が一定時間同じ空間を共有する環境等における発生が懸念される。
診断までに複数医療機関を受診し時間を要した症例が複数報告されている。国内では麻
しん排除から 10 年が経過し、臨床的に麻しんを疑うことが難しい場合がある。特に、
修飾麻しんや発症初期の軽症で非典型的な症状を呈した症例に対しては、その判断がさ
らに複雑となりうる。
2024 年の国内の麻疹抗体保有率は、麻疹抗体陽性と判断される 4.0 以上の EIA 抗体保
有率は, 全体で 86.6%であった。しかし、2024 年度の全国の麻しん含有ワクチン接種率
は COVID-19 パンデミック前の水準より低下しており、国内での麻しんウイルスに対
する感受性者の蓄積が示唆される。今後、国内における麻しんの感染拡大と重症者の発
生が懸念される。
(2)対策
海外では、麻しんの発生が継続的に確認され、最近麻しん症例報告数が急激に増加して
いる国や地域がある。そのため、特に報告数が増加している国や地域へ渡航する際は、
©Japan Institute for Health Security, Tokyo, Japan, 2026
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国立感染症研究所. 麻しんの発生に関するリスクアセスメント(2026 年第一版)
リスクアセスメント
(1)現状と課題
2023 年以降、世界的に麻しん症例の報告数が増加しており、麻しん含有ワクチン接種率
の低下に伴う感受性者数の蓄積により更なる麻しん症例の発生が懸念されている。国際
的な人の往来が活発になっており、インドネシアなど麻しん流行国からの国内における
麻しんウイルスの持ち込みリスクが高まっている。
国内の麻しんは、2026 年第 11 週(3 月 19 日時点)までに、国内感染症例を中心に海外
からの輸入症例を含む 139 例の届出があり、前年同週までの累積報告数と比較して急増
している。
2026 年第 11 週(3 月 19 日時点)までの国内の麻しん届出症例のうち、10-20 代が 57%
を占めていた。当該世代は、定期予防接種制度に基づき、2 回の麻しん含有ワクチンの
定期接種の機会があったが 39)、これら 10-20 代の症例の約 5 割が 2 回接種未完了また
は接種歴不明であった。麻しん集団発生事例が東京都や鹿児島市等の飲食店や学校にお
いて発生したが、これらの集団発生事例において、10-20 代の患者を中心に、2 回接種
未完了または不明である者が約半数を占めていた。
国内感染例については、集計時点までに、医療機関 7 件・家庭内 7 件・学校 3 件・施設
4 件の感染事例が報告された。いずれも、これまでのところ、かつてみられた 50 例を超
える集団感染事例には至っていない。現時点で、日本では、海外の一部地域でみられる
ように、未接種者や接種未完了者が局地的に大きく集積した集団が比較的少ないため、
麻しんウイルスの感染連鎖が大きくなりにくい可能性がある。これは、現在の日本にお
ける麻しんの発生動向に関する一つの特徴と考えられる。
一部には感染可能期間に通学・通勤等を含め公共交通機関や施設等の利用が確認された。
国内感染例のうち、感染源不明の症例が 53%を占めていたが、日常的な公共交通機関や
施設等の利用時に麻しん患者との接触があった可能性も否定できない。今後不特定多数
が一定時間同じ空間を共有する環境等における発生が懸念される。
診断までに複数医療機関を受診し時間を要した症例が複数報告されている。国内では麻
しん排除から 10 年が経過し、臨床的に麻しんを疑うことが難しい場合がある。特に、
修飾麻しんや発症初期の軽症で非典型的な症状を呈した症例に対しては、その判断がさ
らに複雑となりうる。
2024 年の国内の麻疹抗体保有率は、麻疹抗体陽性と判断される 4.0 以上の EIA 抗体保
有率は, 全体で 86.6%であった。しかし、2024 年度の全国の麻しん含有ワクチン接種率
は COVID-19 パンデミック前の水準より低下しており、国内での麻しんウイルスに対
する感受性者の蓄積が示唆される。今後、国内における麻しんの感染拡大と重症者の発
生が懸念される。
(2)対策
海外では、麻しんの発生が継続的に確認され、最近麻しん症例報告数が急激に増加して
いる国や地域がある。そのため、特に報告数が増加している国や地域へ渡航する際は、
©Japan Institute for Health Security, Tokyo, Japan, 2026
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