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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[235KB] (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70725.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和7年度第4回 3/6)《厚生労働省》
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ID

12

感染症(PT)

ブルセラ症

出典

J Equine Vet Sci.
149(2025)105407

13

ブルセラ症

ProMED-mail
20250319.8722948

概要

ブルセラ症はBrucella 属細菌により引き起こされる人獣共通感染症で、家畜、野生動物、ヒトに影響を及ぼ
す。ウマでは汚染された食物の摂取、皮膚創傷における細菌との接触、気道からの吸入を介してBrucella
canis 、 Brucella suis 、Brucella abortus の感染が起こる。B. abortus は主にウシとスイギュウに感染する
が、しばしばウマの疾患を引き起こし、疼痛、パフォーマンスの低下等の徴候を示す。ブラジルではウシと
スイギュウのブルセラ症発生率低下を目標とする国家プログラムが設立されているが、ウマのブルセラ症
に関する情報は不足している。本研究ではGoias州のウマにおけるB. abortus 感染の血清陽性率を評価し
た。
132自治体の299農場で、計897頭(ウマ791頭、ロバ7頭、ラバ99頭)のウマ類からサンプリングを行った。ウ
マ類は第1階層(ウマ類のみを飼育)、第2階層(ウマ類とウシを飼育)、第3階層(都市部)に層別化された。
試験した動物のうち、111頭がローズベンガルプレート凝集試験に反応し、そのうち40頭が2-メルカプトエタ
ノール(2-ME)試験で反応が確認され、血清陽性率は4.46%であった。陽性を示した動物のうち87.5%がウ
マ、12.5%がラバで、陽性のロバはいなかった。血清陽性動物の分布はGoias州全体に分散しており、ブル
セラ症が特定の地域に限定されていないことが示唆された。統計解析の結果、年齢、種、性別、用途(繁
殖、レジャー、作業)、階層と2-ME試験陽性との間に有意な関連は認められなかった。陽性個体のいた34
の農場のうち82.35%は陽性が1頭のみであった。過去の疫学調査ではGoias州のウシにおけるB. abortus
血清陽性率が本研究のウマ類と同等であり、2009年の調査に比べ2016年の調査でウシの陽性率は低下
していなかった。陽性のウマ類の大部分(75.5%)が作業用であったことから、作業に用いられるウマとウシ
の間で相互作用及び種間伝播のリスクが高くなると考えられる。これらより、感染牛との接触によりウマが
感染していることが示唆されている。ブルセラ症に感染し再発性膿瘍を示すウマは、この疾患をウシやイヌ
に伝播する能力があるというエビデンスがある。ブルセラ症の人獣共通感染性と他の種との交差感染の可
能性から、本研究の結果はウシ及びウマのブルセラ症に対する統合的な疾病管理の必要性を強調する。

77歳の男性が、2020年秋、再発性の左胸部不快感を訴え、米国フロリダ州ゲインズビルのMalcom Randall
退役軍人医療センターで治療を受けた。既往歴は、コントロールされた2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、
駆出率低下を伴う非虚血性心不全、大胸筋前位置への両心室型自動植込み型心臓除細動器(AICD)の
設置等であった。この男性の手術歴は、複数の自動心臓装置と再置換術があり、直近では2018年にジェネ
レータ交換があった。男性はフロリダの田舎の農場に住み、牧師として働いていた。敷地内には数頭の健
康な外飼いのイヌと5~10頭のヤギが暮らしていたと報告されているが、患者は世話や交流はしていな
かった。患者は狩猟、ヤギの生産物の摂取、動物のひっかき傷や咬傷を否定した。この男性は2019年春
から左胸の硬結、浮腫、疼痛で複数回入院した。その後1年間、培養陰性心血管埋め込み型電子デバイス
(CIED)感染症に対して、抗菌薬投与を複数回受けた。彼は6カ月間治療に耐えたが、副作用のため中止し
た。施設の心臓胸部外科チームとの話し合いの結果、この男性のCIED治療は保留とされた。経食道心エ
コーと血液培養は繰り返し陰性であった。この男性は、抗菌薬中止後数カ月は良好であったが、その後、
左胸部不快感、自覚的微熱、AICDの乳頭下左胸壁への移動のため、米国アラバマ州の外部病院で治療
を受けた。経胸壁心エコー図では疣贅は認められず、入院時に採取した血液培養は当初陰性であった。医
師は抗菌薬を処方せずに退院させた。その後、血液培養からOchrobactrum anthropi が検出され、医師は
VITEK 2微生物同定システムを用いて同定した。患者はさらなる検査のため、2020年秋にゲインズビルの
施設を訪れた。血液培養検査を繰り返し行ったところ、4本中2本で増殖が認められたが(いずれも好気
性)、当研究所ではそれ以上の特定はできなかった。グラム染色でグラム陰性の小さな球菌の塊が確認さ
れた。私たちはこの分離株をフロリダ州保健局、CDC、フロリダ大学新興病原体研究所等の参照検査機関
に送った。経食道心エコー図検査では、弁やAICDリードに疣贅の所見は認められなかった。入院中のフル
オロデオキシグルコース陽電子放射断層撮影スキャンでは、左胸壁のジェネレーターポケット、周囲の
軟部組織、AICDリードのフルオロデオキシグルコース好中度の上昇が認められた。全身性の塞栓は認め
られなかった。患者の感染を懸念し、AICDを抜去した。リード線に明らかな疣贅は認められなかった。私た
ちはデバイスとポケット液をフロリダ州保健局とCDCに送り、分子検査を依頼した。ブルセラ菌抗体血清検
査では、IgGが4.5で陽性、IgMが0.66で陰性であった(正常:<0.8、半信半疑:0.8-1.09、陽性:>1.10)。ブルセ
ラ菌の確認と種の決定は、臨床検体(血液、ポケット組織、器具)と培養分離株から行われた。検査技師は
小塩基多型PCR、運動性の表現型分析、全ゲノム配列決定と分析、多座可変数タンデム反復分析、
Laboratory Response Networkの確認法を用いて、Brucella suis biovar 1と一致する結果を明らかにした。
B. suisを同定した後、野ブタへの曝露の可能性について患者と検討したところ、患者は狩猟活動をしてい
ないが、2017年頃に何度か地元の猟師から贈り物として野生のブタの肉を受け取ったことを思い出した。そ
して調理して食べる前に生肉と血を素手で扱ったことを覚えていた。この件がB. suisに感染したきっかけに
なったと思われる。自宅敷地内のヤギやイヌが媒介動物となる可能性はあったが、この男性はヤギやイヌ
と接触しておらず、動物はブルセラ症の検査をされなかった。診断確定後、ドキシサイクリン(100mg/12時
間)とリファンピン(300mg 1×/日)を合計6週間経口投与した。抗生物質の投与が終了した時点で、患者の
血液培養は陰性であった。デバイス抜去から4カ月後、患者は新しいAICDを対側に再挿入した。デバイス
抜去から約1年後、CDCで実施されたブルセラ菌微小凝集素価の合計は40であった(推定陽性:160、不確
定:160-20未満、陰性:20未満)。3年以上の定期外来フォローアップでは、ブルセラ症の臨床的証拠は認
められなかった。

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