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【資料4】AMR対策における抗菌薬分類の活用について(報告) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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AMR対策における抗菌薬分類の活用に係る現状及び課題について

第11回厚生科学審議会感染症部会
薬剤耐性(AMR)に関する小委員会
2025(令和7)年7月31日

資料2
(一部改)

現状
⚫ ウイルス性上気道感染症や急性下痢症といった、本来抗菌薬が不要と考えられる疾患に抗菌薬が多く使用されている※1現状
に対して、これまでAMR対策アクションプランの目標・戦略に沿って、以下のような取組が実施されてきたところである。
※1 薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2023-2027

• 目標1(普及啓発・教育):AMR臨床リファレンスセンターを通じて、かぜ等ウイルス感染症に抗菌薬を使用しないよう、
ポスターや手引き、意識調査を通じて啓発
• 目標2(動向調査・監視):感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)による抗菌薬の使用状況等のモニタリング
• 目標4(抗微生物薬の適正使用):抗微生物薬適正使用の手引きの作成及び改訂
• 成果指標:経口第3世代セファロスポリン系・フルオロキノロン系・マクロライド系薬使用量の削減目標の設定に当たっ
て、上気道炎に対する抗菌薬適正使用(AMS)の推進による削減分を加味
⚫ 動向調査・監視や適正使用の推進の観点からは、WHOが抗菌薬適正使用(AMS)の指標としてAWaRe分類を使うことを推
奨しており、国際的にもスタンダードとなっている。現状、J-SIPHEにおいてAWaRe分類に基づく集計自体は実施されて
いるが、医学的には適正な抗菌薬の使用も含めて集計されている可能性がある※2。
※2 例えば、治療ガイドライン等において推奨される抗菌薬の投与方法によっては、Access に分類される抗菌薬(以下「Access抗
菌薬」という。)以外の抗菌薬の長期処方が推奨される場合があり、その処方を必要とする患者を診療すればするほど、医学的に
は適正に抗菌薬を使用しているにも関わらず、当該医療機関におけるAccess 抗菌薬の使用比率が低下する。
<Access 抗菌薬以外の抗菌薬の長期処方が推奨される例>
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、びまん性汎細気管支炎(DPB)に対するマクロライド系抗菌薬(Watch)長期使用、肝性脳症におけ
る高アンモニア血症に対するリファキシミン(Watch)長期使用等
(※)反対に、免疫抑制状態の患者におけるニューモシスチス肺炎発症予防のためのスルファメトキサゾール・トリメトプリム(Access)の使用といった、
Access抗菌薬の長期処方が推奨される患者を多く診療している医療機関もあり、医療機関の診療科や診療機能、患者層によってAccess比率が左右される。

課題
⚫ ウイルス性上気道炎や急性下痢症に対する抗菌薬の不適正使用を減らすという観点から、目標2(動向調査・監視)や目標
4(抗微生物薬の適正使用)をさらに推進するためにAWaRe分類を活用することとした上で、AWaRe分類を用いた評価を
含め、その活用方法について、日本の診療の実態に即した効果的なものとなるよう検討する必要がある。
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