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資料5-2 PMDAからの調査結果報告[2.8MB] (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》
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2.

経緯
2025 年 3 月、脳神経外科医師より、幼少期のヒト硬膜移植が原因と思われる CAA により脳

出血例を経験した旨、及び関連する近年の研究報告 2)4)5)についての報告が機構にあった。これ
を受け、文献等の調査を行った。
3.

機構における調査結果

1)

CAA に関連する文献調査
iCAA の診断基準案(表 3)にて診断基準の 1 つとされている、発症年齢が 55 歳未満、
曝露の可能性がある既往歴として「A. 死体ヒト中枢神経系組織(脳、髄膜、下垂体由来ホ
ルモンなど)を使用する処置または治療」又は「B. 脳神経外科的処置(脳、脊髄、後眼部
など)」のいずれかの条件を満たす CAA の報告例について、2.経緯に記載した近年の研
究報告 2)4)5) (引用文献を含む)及び後述する厚生労働省指定研究(55 歳未満で発症した
早期発症・非遺伝性 CAA の文献調査)の参考文献を基に調査した。
文献調査の結果、該当する CAA 症例は 54 例(うち国内症例 9 例)確認された 2)4)5)7)~34)。
そのうち、ヒト乾燥硬膜移植後、CAA を発症した症例は 23 例(うち国内症例は 4 例)確
認され、CAA と思われる初期症状発症年齢は 25~71 歳、硬膜移植から CAA と思われる
初期症状発症までの期間は 25~49 年であった(不明を除く)4)5)8)10)13)14)16)22)~28)32)~34)。また、
ヒト乾燥硬膜移植の既往が確認されていない脳神経外科手術の既往がある症例は 25 例
(う
ち国内症例は 5 例)確認され、CAA と思われる初期症状発症年齢は 29~84 歳、術後 CAA
と思われる初期症状発症までの期間は 28~46 年であった(不明を除く)
(詳細は別添 1 参
照)2)7)9)11)12)15)17)18)20)21)29)34)。

2)

厚生労働省指定研究班における早期発症・非遺伝性 CAA に関する調査結果
本邦では、1996 年に英国からウシ海綿状脳症で汚染された牛肉の摂取によってヒトへ感
染したと考えられる変異型 CJD が報告されたことを契機として、1999 年度に厚生労働省
「遅発性ウイルス感染症に関する調査研究班」のサーベイランス委員会が設置され、2010
年度からは厚生労働省・指定研究班「プリオン病のサーベイランスと感染予防に関する調
査研究班」
(以下「本研究班」という。)がプリオン病のサーベイランスと感染予防を任務
として調査研究を実施している。
本研究班において、硬膜移植部位(中枢・末梢)の別も含めて調査した結果を 2 つ紹介
する。
2022 年度の分担研究「早期発症・非遺伝性脳アミロイドアンギオパチー(CAA)の発症
機序」において、早期発症・非遺伝性 CAA の発症機序を解明する目的で、2022 年 9 月末
までに文献報告 5)12)18)34)のあった早期発症(27~53 歳)非遺伝性 CAA 33 例について検討
された(症例の内訳は図 1 参照)。26 例は小児期に中枢神経系疾患(主に外傷性脳損傷)
に罹患し、その内 21 例は脳外科手術を受け、さらにその内 7 例はヒト乾燥硬膜移植を受
けていた。7 例は小児期に中枢神経疾患の病歴はないものの、その内 5 例は小児期に血管
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