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閉経前までの成人女性における低体重や低栄養による健康課題-新たな症候群の確立について- (10 ページ)

公開元URL https://www.jasso.or.jp/data/Introduction/pdf/academic-information_statement_20250416.pdf
出典情報 閉経前までの成人女性における低体重や低栄養による健康課題-新たな症候群の確立について-(4/17)《日本肥満学会》
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活用し、企業や行政との連携を強化することで実装を加速させることは重要である。

6. 結論
日本において、閉経前までの成人女性の低体重や低栄養がもたらす健康障害は、個人の健
康の問題にとどまらず、社会全体に影響を与える重要な課題である。本稿で提唱した
FUS(Female Underweight/Undernutrition Syndrome) は、これらの課題を包括的に整理し、
体系的な診断と介入を促す基盤となることが期待される。
一方で、新たなスティグマの発生を防ぐため、体型の多様性を尊重する包摂的な社会的意
識の醸成が求められる。また、低体重・低栄養の問題を個人の責任として捉えるのではなく、
社会的・心理的・経済的要因を含めた多面的な支援体制の整備が不可欠である。
今後は診断基準や予防・介入プログラムの充実を図り、医療・教育・行政・産業界が一体
となった総合的アプローチを推進する必要がある。これらの取り組みが、日本の若年女性の
健康改善と次世代の健康促進に寄与することが期待される。