よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


2023年度 介護老人保健施設の経営状況について (7 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/250331_No016.pdf
出典情報 2023年度 介護老人保健施設の経営状況について(3/31)《福祉医療機構》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2024-016

3

は、LIFE の活用が進んでいることも影響して

黒字・赤字施設別比較
赤字施設は利用率および利用者単価が低く、
費用に見合った事業収益の確保が課題

いるだろう。
2024 年度介護報酬改定(以下「2024 年度改
定」という。)においては、各種加算の算定要

2022 年度決算では赤字施設割合が 4 割以上

件が見直されたほか、協力医療機関との平時か

であったが、2023 年度決算では 3 割程度に縮

らの実効性のある連携体制の構築を目的とした

小していた。本章からは、黒字施設と赤字施設

協力医療機関連携加算などが新設された。施設

では経営状況にどのような違いがあるのかを確

よって運営方針や人員確保の状況が異なるため、

認していきたい(図表 7)


どの加算を算定するかは個々の経営判断となる

まず、収益に関する指標についてみていく。

が、改めて算定すべき加算がないか検討してみ

利用率をみると、入所利用率で 5 ポイント程度、

てはいかがだろうか。なお、当機構では 2024

通所利用率は 6 ポイント以上の差がついていた。

年度改定の影響についてアンケート調査を実施

また、赤字施設は利用者単価も低く、入所定員

し、結果をまとめている9。改定前後における

1 人当たり事業収益が 400 千円以上も低いこと

加算の算定状況についても掲載しているため、

から、収益の確保が課題と考えられる。なお、

ぜひご参照いただきたい。

収益確保の手段には、利用率の上昇、加算の算
定、要介護度の上昇、施設類型の移行による基
本報酬の引き上げなどが考えられる。利用率の
上昇については、過去のレポート10でも触れて

(図表 6)2022 年度・2023 年度 加算の算定状況の推移(同一施設)
入所
リハビリテーション

通所リハビリテーション

短期入所

マネジメント計画書
情報加算

個別リハビリテーショ

リハビリテーション

ン実施加算

提供体制加算

リハビリテーションマネジメント加算
A_イ

A_ロ

B_イ

B_ロ

基本型

2022

37.9%

58.1%

47.2%

18.6%

17.9%

13.0%

13.3%

n=301

2023

41.5%

75.4%

59.1%

20.9%

21.6%

14.0%

17.3%

加算型

2022

55.8%

77.9%

62.2%

23.0%

27.0%

24.1%

30.2%

n=344

2023

60.2%

90.7%

71.2%

25.0%

28.8%

26.2%

34.9%

在宅強化型

2022

61.7%

85.2%

66.4%

25.0%

36.7%

21.9%

30.5%

n=128

2023

64.8%

95.3%

75.8%

26.6%

41.4%

30.5%

40.6%

超強化型

2022

70.6%

82.9%

71.4%

25.6%

37.3%

39.1%

55.5%

n=391

2023

76.5%

95.7%

81.6%

28.4%

40.9%

40.7%

60.9%

通所リハビリテーション
サービス提供体制強化加算

科学的介護推進体制

短期集中個別リハビリ

加算(Ⅱ)

加算

テーション実施加算

加算(Ⅰ)

加算(Ⅲ)

入浴介助加算
加算(Ⅰ)

加算(Ⅱ)

基本型

2022

37.2%

17.6%

8.6%

40.5%

49.2%

61.8%

9.3%

n=301

2023

44.5%

22.6%

10.6%

48.8%

55.5%

76.1%

12.3%

加算型

2022

55.5%

16.3%

6.7%

50.0%

62.2%

73.3%

18.3%

n=344

2023

64.0%

16.9%

6.7%

61.9%

73.8%

85.2%

20.9%

在宅強化型

2022

58.6%

20.3%

8.6%

62.5%

72.7%

79.7%

25.8%

n=128

2023

68.0%

21.1%

5.5%

71.1%

82.8%

90.6%

31.3%

超強化型

2022

64.2%

15.1%

3.6%

71.6%

72.9%

73.4%

37.3%

n=391

2023

75.4%

16.6%

3.1%

81.6%

82.1%

85.7%

39.4%

9 福祉医療機構「2024 年度介護報酬改定に関する アンケート結果」

https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/241227_No008.detail.pdf
10 福祉医療機構「2021 年度 介護老人保健施設の経営状況について」

https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/230201_No009.pdf
Copyright ⓒ 2025Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.

7