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オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版) (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html
出典情報 オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版)(4/19)《厚生労働省》
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3 オンライン診療の実施の流れ
予約

診療

支払い

⚫ 患者がオンライン診療システム上で予約。
⚫ 患者がオンライン診療システム上に健診データや頭痛日記の画像をアップロード。(必要
に応じて患者にアップロードするよう依頼)
⚫ 対面診療の場合は時間指定ではなく順番予約だが、オンライン診療の場合は30分1枠の
時間指定。医師が2つの診察室を利用して対面診療を行いながら、オンライン診療の予
約時間になったら看護師が、空いている診察室でオンライン接続し、医師が移動してオ
ンライン診療を開始。
⚫ 医師が、患者側のカメラから得られた情報をモニターを介して確認。患者が事前にアッ
プロードした頭痛日記等のデータも確認し診療。
⚫ 個々の患者にあわせて対面診療・オンライン診療を組み合わせており、例えば生活習慣
病患者に対しては採血が必要なタイミングに応じて対面診療。頭痛診療では状態が安定
している場合は、来院での検査等も不要な場合が多いため、オンライン診療を継続する
が、異変を感じた場合はすぐに来院するよう指示。
● オンライン診療システム上でクレジットカード決済。
● オンライン服薬指導を希望する患者は、患者が希望する薬局がオンライン服薬指導に対

処方箋・処方薬の
受け渡し

応していることを確認した上で、郵便等で薬局に処方箋を送付。それ以外の患者は、患
者の居宅に処方箋を送付。単身赴任の患者など郵送先が変わることがあるため、送付前
に事務スタッフが現在の住所を確認する場合もある。

4 オンライン診療を実施する際の課題と工夫点等
導入初期は、特に患者側の通信トラブルが多かった。通信環境の悪い建物にいる場合は、移動してもらった
り、音声がつながらない場合は、並行して電話をかけたりすることで対応した。
順番予約の対面診療と比較し、時間予約のオンライン診療のほうがキャンセルによる医療者側の負担が大き
い。無断キャンセルなどを繰り返すような方はオンライン診療をやめて対面に戻す方針にしている。お知ら
せなどにもその点を記載し事前に知らせることで円滑に実施できるよう工夫した。

5 オンライン診療の効果と今後の展望
把握した効果等
患者にアンケートを実施した。対面での診療継続が難しい働き盛りの患者にとって通院負担の軽減になって
いることや、交通費が不要なため特に遠方の方は金銭的な負担軽減にもつながっていることがわかった。地
理的な問題や仕事や家庭の都合などで対面診療の継続が難しい方でもオンライン診療との組み合わせにより
診療継続ができていると感じる。

今後の展望
2020年に立ち上げた栃木オンライン診療研究会において、外国のオンライン診療に精通している医師や、オ
ンライン診療に利用可能なデバイス開発に関わっている医師、オンライン服薬指導に早くから関わっている
薬剤師等を講師として招いて勉強会を開催した。勉強会では、オンライン診療を実施している医療機関同士

で、オンライン診療の最新の動向から、専門の異なるそれぞれの診療科の医師がどのようにオンライン診療
を行っているかなどの現場のことまで、今後の診療の向上を目指して議論している。適切なオンライン診療
普及のため、引き続き地域での情報交換や連携を進めていきたい。