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オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版) (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html
出典情報 オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版)(4/19)《厚生労働省》
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3 オンライン診療の実施の流れ
⚫ オンライン診療が可能な患者に医師からオンライン診療に関する資料の紹介と説明を行
予約

い、同意の取得。
⚫ インターネットでオンライン診療の予約。
⚫ オンライン診療の予約枠は、午前診療後に設定。

診療

⚫ 患者側は診療開始前にアプリケーションから診療に必要な資料や情報(病状日誌や皮疹
の写真等)をアップロードして、診療開始の準備を実施。
⚫ 医師は、事前に資料を確認し、診療を開始。
⚫ 診療終了後は、オンライン接続したまま、事務スタッフと交代し、処方箋の対応の確認
、次回予約について説明。

支払い

● オンライン診療システム上でクレジットカード決済。

処方箋・処方薬の
受け渡し

●処方箋原本を患者自宅へ郵送。
● もしくは、院内で調剤した薬剤を配送。

4 オンライン診療を実施する際の課題と工夫点等
患者に対しては、看護師または事務スタッフからオンライン診療のアプリケーションのダウンロードや設定
の方法の説明を行ったり、一緒に設定をしたりしている。外国人の患者も多く、アプリケーションのダウン
ロードや設定が難しいので、外来にきてもらって一緒に登録したりしている。今後はアプリの設定方法等、
英語・韓国語などの案内もあると良いと思う。
心理士、訪問看護師、福祉関係職種との多職種連携ではオンライン診療システムと医療介護のコミュニケー
ションツールを活用し診療情報のやりとりをしている。
大阪市では、新型コロナウイルス感染症の自宅療養患者への対応としてオンライン診療と往診を組み合わせ
て自宅療養者へ医療を提供する診療チーム体制「Kansai Intensive Area Care Unit for SARS-Cov2対策部
隊(KISA2隊)」が大阪市保健所との連携、および、大阪府医師会のバックアップのもと構築された。主に
小児の診療を対応する役割としてこのチームに参加した。

5 オンライン診療の効果と今後の展望
今後の展望
症状の安定している慢性疾患の患者に対して 、 オンライン診療を活用することによって、よりきめ細やかな
ケアが可能となる。便秘外来では、患者が受診を中断して再発するケースが多い。月 1 回の診療 に つ い て 、
2回に1回はオンライン診療を併用することで、通院頻度を半分の2ヶ月に1回として、診療継続につなげ
ている。医療が必要だ が 受診できない人(物理的、心理的な理由)が一定数おり、オンライン診療は、受診
機会の確保の点で有効であった。

新型コロナウイルス感染症流行下においては、時間的空間的に患者を分離して対応していたが、発熱患者の
トリアージは電話では難しかったので、オンライン診療で顔色や呼吸の様子を見て判断した。発熱外来はか
かりつけの患者、初診の患者、いずれにも対応した。
大阪市の新型コロナウイルス感染症の自宅療養者に対する医療体制における小児診療を担当していた。自宅
療養者で近隣の医師に診てもらえないような人が保健所に連絡し、保健所から診察依頼の連絡が入る。 1 人
で24時間365日対応する必要があったが、常に対面での診療を行うのは困難で、診察依頼のあった患者のう
ちオンライン診療でも対応可能な患者については、オンライン診療も活用した。また、その日の往診担当者
や訪問看護師が訪問して熱を測る中、オンライン診療を行った。他にも、D to P with D等、様々なパターン
で活用した。

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