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特定非営利活動法人全国コミュニティライフサポートセンター 提出資料 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33397.html
出典情報 介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会(第2回 5/31)《厚生労働省》
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〇 「〇〇をつくったので、自宅まで取りに来て!」という住民流の相談とその対応!
生活支援コーディネーターなどに、
「てんぷらつくったから」あるいは、
「野菜を収穫し
たから、自宅まで取りに来て!」といった電話がしょっちゅうあるという。駆けつけてみ
ると、
「ところでさ、近所にこんな方がいるんだけど、あなたどう思う?」といった相談
が、必ずと言っていいほどついてくるのだ、という。
「役場や包括、社協の窓口にまでわ
ざわざ行って相談するような内容ではないと思うんだけれど、しかし気になる。だから、
あなたにだったら相談できると思って」といった具合に相談される、という。
やはり住民にとって、相談機関の敷居が高いのだ。なかなか気軽にとはいかない。しかし、
こうしたご近所のちょっとした気になることを、周りが気づくことで、おおごとを生み出
さないセーフティネットになるはず。
地域に出かけることを制限されている生活支援コーディネーター等では、こうした住
民との関係を構築できないので、そもそもこんな関係も生まれない。
効率のいい人間関係のつくり方も地域づくりもないことを、肝に銘じたい。
〇 5 年 10 年 15 年先、サロンは「公民館」から「職場」へ変わる!?
人口減少のなかでも、生産年齢人口の減少が顕著になってきたという肌感覚が、全国を
歩いていると実感することが増えた。その意味で、生産年齢人口の減少の高い地域ほど、
労働者としての高齢者への期待は高い。猫の手も借りたいという事業者が、未経験であっ
ても高齢者に働いてほしい、そうでないと地域の産業さえ守れない、という。
農山漁村の高齢者たちは、以前から夏場は忙しいので、あまり会議や行事を入れないで、
と話していたが、それがより顕著となっている。
地域差があると思うが、5 年 10 年 15 年後、いずれサロン等の通いの場は、公民館では
なく、職場となるのではないか。職場に通うことが運動になり、打ち合わせや会議、そし
て職員同士のランチや仕事上がりの一杯はサロン、ここでできた仲間との気にかけやち
ょっとした支え合いも生まれる。出勤日に職場に現れなければ、安否確認もしてくれ、翌
朝 9 時に出勤するとなれば深酒もできない。小金を稼げることで、年金を補うこともで
きる。こうして、通いの場が公民館から職場に代わることで、支え合いのネットワークが
強化される人も出てくるのではないか。
さらには、通いの場や生活支援サービスの創出にばかり目を向けていても、生産年齢
人口の減少により、担い手の確保はより困難を極めることになる。速やかに、
「つながり・
気にかけ・支え合い」を意識した地域づくりに着手しないと、孤独・孤立の予防も進まず、
支え合いの基盤も築けない。

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