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資料6 新型コロナウイルス感染症の影響 (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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合が増加した。これにより通勤通学の時間が減少したこと、日中の活動量が減少したことをはじめ、
様々な生活上の変化が生じた。睡眠に関しても種々の影響が報告されている。報告として多いの
は、睡眠時間は増えたが、睡眠の質は必ずしも向上しない(あるいは低下)、睡眠位相後退
(夜型化)が⽬⽴つようになったi)というものである。不眠症状と不眠症の割合は、欧米諸国を比
較し場合は日本を含むアジア諸国は低率であったとの報告も⾒られる。
○ 在宅勤務により労働時間がどのように変化したかについては、今後の調査結果も待って判断しな
ければならないが、新型コロナウイルス感染症拡大前の調査では、在宅勤務ではむしろ労働時間が
⻑くなったという結果も報告されているii)。
○ 在宅勤務・遠隔授業等は、今後新型コロナ感染拡大が収束したあとも、感染拡大前と比較して
一定の割合で継続されると考えられるが、睡眠の質の確保、余暇の確保については、継続的な取
組が必要であり、そのための1日のスケジュール管理や計画的な運動の実施等について、新たに知
識の普及や実践を検討していく必要がある。
別表第五(4)飲酒
○ 国税庁の酒レポートによると、令和 2(2020)年の酒類消費動向は、飲酒店を中心に酒類消
費が大きく減少しているのに対して、家庭消費はやや増加している 3)。
○ テロ、SARS 感染拡大、⼤不況といった 21 世紀に発生した危機的状況とアルコール消費に関す
るレビューによると、不安、抑うつ、PTSD が、少なくとも部分的に、これらの危機とアルコール消費増
加を媒介しており、男性、若年者、単身もこれらの危機後にリスクのある飲酒⾏動に発展する高い
脆弱性と関連したとしている 4)。
○ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大下におけるアルコール消費に関する調査の系統的レビュー
によると、アルコール消費が減少、不変、増加と結果は調査によるばらつきが多いことが示されている
が、全体的にはアルコール消費が増加する傾向が認められたとしている 5)。
○ 上記と同様に新型コロナウイルス感染症の感染拡大下におけるアルコール消費に関する調査の系
統的レビューによると、感染拡大以前の危険な飲酒、介護責任、ストレス、うつ病、不安や精神疾
患の治療を受けていることは、アルコール消費の増加と相関していたとしており、人口の特定のセグメ
ントでは新型コロナウイルス感染症の感染拡大によってアルコール消費が増加するリスクがあるとして
いる 6)。
○ 同様の新型コロナウイルス感染症の感染拡大下におけるアルコール消費に関する調査の系統的レ
ビューによると、人口の多くは飲酒⾏動に変化がないものの、lockdown 時には人口の 10.451.0%に増加傾向が認められた。一方、同じ国からの報告でも時期によって、結果が異なることが
指摘されている 7)。
○ これらのレビュー結果からは、新型コロナウイルス感染症の飲酒⾏動への影響は、一様ではないこと
が示されているが、国内の情報は不⼗分であり、今後も情報の収集や注視が必要である。また、脆
弱なセグメントは存在する可能性が高く、その抽出やそのような特徴を有する者に対する予防的ケ
アが必要と考えられる。
○ ニューヨークでの調査によると、アルコールや薬物使用障害の患者は、新型コロナウイルス感染症に