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参考資料2_「がん研究10か年戦略」の推進に関する報告書(中間評価) (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32589.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第10回 4/12)《厚生労働省》
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● 小児がんにおいては診断に苦慮する例も多く、正確な診断のもと質の高い
臨床試験を推進するために、中央病理診断等を活用した研究を推進すべきで
ある。
● 小児でも成人でも発症するがんの中には、小児と成人でがんの進行する速
度や治療成績が異なるものもあるため、この違いに着目し本態解明を進める
べきである。
● 小児と成人で治療法が異なるがんにおいては、AYA世代の患者に適した
治療法が明らかになっていない場合がある。AYA世代のがんの治療成績
は、他の世代に比べて十分改善しておらず、AYA世代に適した治療法の研
究を早急に進めるべきである。
● 小児がんにおいては、治療成績の改善が見られる一方で、二次がんの発生
や、生殖機能への影響等治療に伴う晩期合併症が問題となっている。ゲノム
解析等を進め、二次がんや晩期合併症のリスク因子を同定していく長期的な
研究を進めるとともに、晩期合併症の軽減や代替対応を含めた小児がんに最
適な治療法の探索を推進すべきである。
②高齢者のがんに関する研究
高齢者のがんについては、自律機能の低下や他疾患の併存、加齢による個人
差の拡大といった、高齢者の特性に適した予防、診断、治療法の開発が必要で
ある。これまで、2016 年に日本臨床腫瘍研究グループ(Japan Clinical
Oncology Group:JCOG)において、高齢者のがん患者における研究ポリシーが
作成され、治癒が困難な高齢者大腸がん患者を対象とした臨床試験が開始され
るなど、高齢者に注目したがん研究が進みつつある。引き続き、高齢者に最適
な根治をめざした治療法の組み合わせや、QOL の維持向上にも重点を置いた研
究の推進が求められる。また、高齢者の生体及びがんの解明を進めることで、
支持療法や緩和治療を含め、新たな治療法の開発を進めることが重要である。
以上を踏まえ、戦略の後半期間に支援していくべき研究の方向性は以下のとお
り。
● 認知症やその他複数の併存症を持つなど、高齢者特有の課題や、治療中及
び治療後の QOL の維持向上の観点も踏まえ、引き続き、高齢者に最適な、手
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