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参考資料2_「がん研究10か年戦略」の推進に関する報告書(中間評価) (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32589.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第10回 4/12)《厚生労働省》
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● 効果としては優れているものの、非常に高額な薬剤や治療法が出現してい
る。より良い治療を普及させつつ、患者負担の軽減及び医療経済の観点から、
奏功率がより高い治療薬の開発や、治療効果の高い患者の同定法の開発等を
含め、コストダウンに資する研究を推進すべきである。
(5)ライフステージやがんの特性に着目した重点研究領域
①小児がんに関する研究
小児の病死原因の第1位である小児がんについては、希少で多種多様ながん
種からなるといった特性に着目した治療開発の研究とともに、未承認薬や適応
外薬の早期の実用化をめざした臨床研究が求められる。これまでに、研究の効
果的な推進のために必要となる小児がん拠点病院や日本小児がん研究グループ
(Japan Childrenʼs Cancer Group:JCCG)を中心とした研究ネットワークの構
築も進み、オールジャパン体制での臨床研究も始まった。今後は、このネット
ワークを利用し、効率的に未承認薬や適応外薬の早期の実用化をめざした研究
を進める必要がある。なお、日本の強みを発揮した新規治療法の開発や、未承
認薬や適応外薬等の導入の優先度については、日本に蓄積されたデータを有効
に活用するという観点も踏まえ、関係学会でも戦略を検討のうえ、決定してい
く必要がある。
また、基本計画に盛り込まれた「AYA世代」については、小児がん同様
に、希少で多種多様ながん種からなるといった特性に着目する必要があり、さ
らに、他の世代に比べ治療成績の改善が乏しいことから、AYA世代のがんに
関する研究を重点的に進める必要がある。
なお、これらの世代は、がん種が多種多様で、かつ患者数が少ないこともあ
り、長期の研究期間を必要とすることを考慮し、適切な評価を行った上で、中
長期的な視野に立った継続的な研究支援について検討が必要である。
以上を踏まえ、戦略の後半期間に支援していくべき研究の方向性は以下のとお
り。


小児がんや肉腫等の希少がんで多い未分化がんについては、遺伝子診断の
有効性が報告されている。正確かつ迅速な診断を可能とするため、小児がん
や希少がんにおける遺伝子診断について、早期の実用化に向けた研究を推進
すべきである。また、小児がんの治療の最適化のためにも、成人同様に遺伝
子診断が有用と考えられる。現在、小児用の遺伝子パネル検査は確立されて
いないため、コンパニオン診断の確立と並行して、確定診断及び治療の最適
化に資する小児用の遺伝子パネル検査の開発を推進すべきである。
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