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資料4-6   メトホルミン塩酸塩 (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》
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なお、開始用量の投与期間は、国内外の公表文献では特段規定がなく、海外臨床試験で
は固定用量でも投与されており、開始用量を2週間投与する規定とすることの妥当性はない
と考えられることから、特定の期間を規定するのではなく、患者の忍容性を確認しながら
維持用量まで増量することが妥当と考える。
以上より、通常、500 mgの1日1回経口投与より開始し、患者の忍容性を確認しながら、
500 mgの1日3回経口投与まで増量する、とすることが妥当と判断した。
3)投与終了時期について
本薬の投与終了時期について、日本生殖医学会からは「投与中は卵胞発育や基礎体温を
観察し、採卵までに中止すること。」が要望されているが、海外臨床試験における本薬の
投与終了は、最終卵胞成熟のためのhCG投与日、採卵日、妊娠検査日等とされていた(5.(1)
参照)。加国ガイドラインでは、採卵まで継続する旨、豪州ガイドラインでは妊娠検査又
は月経時には中止する旨の記載がある。また、国内ガイドラインに妊娠判明時には早期に
中止することとされている(5.(4)参照)。一方で、海外臨床研究では妊娠初期の本薬曝
露による先天異常の発現割合の増加は示唆されていないものの、本薬は、非臨床試験成績
に基づき妊婦又は妊娠している可能性のある婦人への投与が禁忌とされており、現時点に
おいて、妊娠中の本薬曝露による児への影響は否定できていない(5.(1)参照)ことから、
本薬の投与終了時期を「採卵まで」とすることは妥当と判断する。
9.要望内容に係る更なる使用実態調査等の必要性について
(1)要望内容について現時点で国内外のエビデンスまたは臨床使用実態が不足している点
の有無について
検討会議は、要望内容に関して不足しているエビデンスはないと判断した。
(2)上記(1)で臨床使用実態が不足している場合は、必要とされる使用実態調査等の内
容について
なし。
(3)その他、製造販売後における留意点について
PCOS 患者の ART における COS に本薬を使用するにあたっては、不妊治療に十分な知
識と経験のある医師のもとで、本薬の催奇形性を含むリスクについて予め患者に十分な説
明を行った上で、妊娠初期の意図しない投与を避けるための対策が適切に講じられる必要
がある(7.(2)参照)

以上を踏まえ、検討会議は、添付文書に、以下の注意喚起を追加することが適当と判断
する。
本薬は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。
本薬投与により予想されるリスクについて、あらかじめ患者に説明を行うこと。
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