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○令和4年度診療報酬改定に係る検討状況について(説明) ○意見発表者による意見発表、中医協委員からの質問 (42 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00135.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第512回  1/21)《厚生労働省》
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令和2年度の概算医療費は 42.2 兆円だった。新型コロナウイルス感染症の拡
大に伴う受療行動の変容や感染予防策による呼吸器系疾患等の減少などにより、
前年度比▲3.2%で過去最大の減少率となったが、すでに足下では医療費が増加
基調に戻りつつある。
昨年2月以降、新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱い
として、様々な特例措置が講じられた。また、補助金や交付金を通じて医療機関
に対する支援も実施されてきた。
第 23 回医療経済実態調査の結果、令和2年度における医療機関の経営状況は、
令和元年度と比べて、全体として収益が減少した一方で費用が増加し、損益差額
が悪化したが、医療法人の病院は黒字を維持し、一般診療所、歯科診療所、保険
薬局は依然として高い水準の黒字である。さらに、新型コロナウイルス感染症関
連の補助金を含めた場合には、全体として損益差額は令和元年度から改善し、総
じて医療機関の経営は安定している。今回追加された単月調査の結果から直近の
状況をみると、令和3年6月の損益差額は、新型コロナウイルス感染症関連の補
助金を含めず、令和2年6月と比べて概ね改善し、一般診療所の損益差額は令和
元年6月を上回った。
こうした状況を踏まえ、改定にあたっては、まずは診療報酬と補助金・交付金
の役割分担・効果を検証し、整理することが重要である。
未曾有の経験から、医療機能の分化・強化と連携を推進する必要性が改めて浮
き彫りになった。入院では、急性期病床における医療資源の集約と、急性期から
回復期、慢性期まで目に見えるかたちでの円滑な連携、外来では、幅広い疾患に
対応できるかかりつけ医を起点とした安心で安全な医療の確保や、患者のニーズ
と技術進歩を踏まえたオンライン診療の推進等が最大の課題である。
限られた医療保険財政のなかで医療の質を高めるためには、総合的な対応が求
められる。
後発医薬品を患者が安心して使用できる環境のさらなる整備や有効性・
安全性を前提に経済性も考慮した処方の推進策を講じつつ、創薬力の強化等のイ
ノベーション推進、医療従事者の働き方改革や処遇改善等について、国を挙げた
効果的な取組みが強く求められる。
なお、診療報酬の個別項目に関しては、政府による改定率の決定等を踏まえ、
患者の視点も踏まえた報酬体系を目指す観点から、今後の審議状況も見定めた上
で、改めて意見を提示することとしたい。
以上

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