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資料2-2 学会からの要望書【2021-3】 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27272.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第33回 8/5)《厚生労働省》
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(別添様式1)
1) Erdoes, G. et al. EJCTS 2012; 41:778-784
2) Kahlert, P. et al. Circulation 2012;126:1245-1255

3-2. 治療対象患者数
約 500 人
【推定方法】
本要望製品による治療患者数は明確な疫学データが乏しい為、以下の通り推定する。
現在、本邦において実施されている経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)治療は、年間約 9,000 例が施行
されている。
一方、TAVR 治療時に脳卒中を発症するリスクが高い患者背景としては、3-4 に記載の通り、多数の臨床試
験のメタ解析より、脳卒中既往、低腎機能、低体重、下肢動脈疾患などが挙げられている

1)~3)

。それらの

患者背景を有しハイリスクと考えられる患者群は、TAVR 施行例全体の約 5%と考えられ、よって本要望製品
の対象患者数は、約 500 人と推定される。

【出典】
1) Auffret, V. et al. J Am Coll Cardiol 2016;68:673–84.
2) Huded, C. Presented at TCT 2018
3) Barbash, I. PCR 2019

3-3. 既存の治療方法
本邦における経カテーテル的大動脈弁置換術については、日本循環器学会 / 日本胸部外科学会 / 日本血
管外科学会 / 日本心臓血管外科学会合同ガイドライン改訂版が 2020 年に発出されているが、臨床的に使
用できる本邦には塞栓物質を捕捉するデバイスがないことから、関連する記載はなく、現在本邦における
血栓/デブリを捕捉及び除去する塞栓防止はできないのが現状であり、特段の予防措置は取られていない。
脳梗塞が発症した際には、症状に応じた投薬ならびに経過観察等が実施されている。

【出典】
・弁膜症治療のガイドライン

日本循環器学会 / 日本胸部外科学会 / 日本血管外科学会 / 日本心臓血管

外科学会合同ガイドライン 2020 年改訂版

3-4. 既存の治療方法の問題点
2011 年から 2017 年にかけて実施された STS/ACC TVT Registry において米国 521 施設において 101,430 人
の患者における臨床症状による TAVR 手技実施後 30 日間の脳卒中発症率は 2.3%と報告されている(図 1)1)。
一方、神経科医による退院時検査が実施された場合、脳卒中発症率は 9.1〜27.0%(図 2)2)~5)と報告されて
いるとともに、TAVR 症例の 68〜98%に新たな脳塞栓および虚血性による梗塞巣が検出された報告がある
~10)



以下、SENTNEL で捕捉されたデブリの一例

5

6)