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資料2-2 学会からの要望書【2021-3】 (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27272.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第33回 8/5)《厚生労働省》
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(別添様式1)
フィルタ群では 4.00 であり、有意(P<.001)に低かった。

副次項目として、TAVI 後の新規病変(梗塞)体積は、対照群が 527 mm3 であ
ったのに対して、フィルタ群は 242 mm3[95%CI、159-353])であり有意(P=.001)
に低かった。有害事象として、対照群の 1 人の患者が 30 日間フォローアップ
前に死亡した。重度出血は、フィルタ群 1 人の患者と対照群 1 人で発生した。
主要な血管合併症は、フィルタ群 5 人および対照群 6 人において発生した。
フィルタ群 1 人および対照群 5 人では急性腎損傷が発生し、フィルタ群 3 人
においては、開胸術が実施された。

(論文 2)
書誌事項

Filter-based cerebral embolic protection with transcatheter aortic
valve implantation: the randomised MISTRAL-C trial

Nicolas M Van Mieghem et al, EuroIntervention, 2016 Jul 20;12(4):499-507
試験・研究デザイン

多施設、二重盲検比較試験

対象

ハートチームによって評価された SAVR に対する高リスク患者であり、全対象
患者は、マルチモダリティイメージングにより、大動脈弁と動脈血管系のマ
ルチスライスコンピュータ断層撮影(MSCT)スキャンを取得し、大動脈弓解剖
的に、センチネルデバイスのサイズ要件に合致していると判断された。

目的

経カテーテル大動脈弁移植(TAVI)中のフィルタベースのセンチネル脳保護シ
ステム(CPS)の使用が、拡散加重磁気共鳴画像法(DW-MRI)および神経認知性能
によって評価される新しい脳病変の早期発生に影響を及ぼす可能性があるか
どうかを判断する。

結果

2013 年 1 月から 2015 年 7 月まで、65 人の患者が経大腿動脈 TAVI 手技におけ
るセンチネル CPS 使用群もしくは非使用群に 1:1 無作為割り付けされた。患
者は、TAVI 手技 1 日前と 5〜7 日後に、神経認知検査を含む DW-MRI と広範な
神経学的検査を受けた。フォローアップ DW-MRI と神経認知テストは、それぞ
れ 57%と 80%の患者において実施された。新しい脳梗塞病変は、フォローアッ
プ MRI 患者の 78%で観察された。総病変量はセンチネル CPS が使用された患
者において 95 mm3 と対照群の 197 mm3 に比べて小さかった。新規病変の発生
状況については、センチネル CPS 患者の 27%と対照患者の 13%が新しい病変が
発生していなかったことが観察され、10 以上の新しい脳病変がコントロール
コホートでのみで観察された(0% vs 20%, p=0.03)。神経認知性の悪化は、セ
ンチネル CPS 患者 4%に対してコントロール群で 27%であった(p=0.017)。セン
チネル CPS 群のすべての患者のフィルタにおいて破片(デブリ)が捕捉され
た。
以上から、フィルタベースの塞栓保護は、TAVI 手技実施のすべての患者の脳
に通じる血管において破片(デブリ)を捕捉した。MRI による評価により、
デバイスを使用することによって、新しい脳梗塞病変がより少なく全体的に
小さくなり、TAVI 手技後の神経認知能力の保存につながる可能性があること

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