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新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について (7 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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(1)感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた課題と取り組むべき方
向性

感染症危機の初期段階から、検査体制を含めて、しっかり機能する保

健・医療提供体制を早急に立ち上げ、ウイルスの特性等に応じて機動的

に対応できる体制とするとともに、やむを得ず行動制限等を行う場合に

は、その目的と手段の合理性を丁寧に説明した上で効果的に行う。これ
により、重症者や死亡者をできる限り抑制し国民の安心を確保するとと

もに、社会経済活動を制約する必要がある場合もその影響をできる限り
小さくすることが重要である。

同時に、国民一人ひとりが基本的な感染予防対策等を確実に実施でき

るよう、政府がリスク・コミュニケーションの観点に立って国民に対し
て適切なタイミングで正確な情報提供を行うことも重要である。
① 医療提供体制の強化に関する事項
我が国の病院はその約8割を民間病院が占めており、人口千人当た

り病床数は欧米と比較して多く、病床や医療従事者等の医療資源の集

約を推進してきてはいるものの、依然として、病床百床当たりの医師・
看護職員数は、欧米と比較して少なくなっている。そのため、通常医

療よりも多くの医療人材を必要とする新型コロナ医療を行うためには、
医療資源を再配置する必要がある。特に、感染症法に基づく入院勧告・
措置は、通常、医療機関と患者との間の合意により提供される医療に
行政が介入する仕組みであり、病床の確保に加え、入院調整や移送な
ども必要となるため、次の感染症危機を考えれば、平時から関係者間
の情報共有やきめ細かい調整、役割分担・連携が必須となる。また、
かかりつけ医等の地域で身近な医療機関等に相談・受診できる体制の
整備や、地域医療連携の強化を図ることも重要である。

ア 感染症危機時における役割分担の明確化や実践的な訓練等

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