再生医療における細菌感染の安全対策
適切な細胞加工工程の樹立
十分な感度をもった無菌試験の適用

細菌汚染への対応策
1. 特定細胞加工物の製造工程での汚染の防止対策
i. 原料細胞の採取から培養工程などの製造・加工操作や製造・加工施設の衛
生環境の整備と無菌操作の検証
ii. 細胞加工施設等の洗浄及び消毒（定期的）
iii. 環境からの細菌汚染の防止策：適切な環境モニタリングの実施
iv. 作業従事者への教育訓練とその検証：無菌操作の十全性を確認するために、
培地等を用いて一連の無菌操作（プロセスシミュレーション）を実施し、
技能の習熟度を評価
2. 特定細胞加工物の無菌性を担保する適切な無菌試験の選択と実施
i. 特定細胞加工物の製法や細胞加工物等の特性に応じた最適な無菌試験法の
選択：培養法を適用した生菌検査や核酸増幅法などの直接法の使い分け
ii. 試験のタイミング及び試験検体の選択の適切性：製造工程内での無菌性確
認・患者への投与の可否を判断する試験の選択
iii. 選択した試験法が特定細胞加工物の試験として感度や精度等の適切性の確
認：細胞加工物によっては検査キットや検査機器の標榜する感度が得られ
ない可能性（試験法の適用前に感度の確認を実施する必要性）
iv. 試験法の最適化：十分な感度を得るための被検検体の選択や採取する検体
量の適切性を確認