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令和6年度 医療用医薬品の販売情報提供活動調査事業【概要】 (3 ページ)

公開元URL https://www.jshp.or.jp/content/2025/0725-1.html
出典情報 令和6年度販売情報提供活動調査事業報告書について(7/25付 事務連絡)《厚生労働省》
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(4)主な疑義報告事例
<誇大な表現を用いてデータを説明した事例>
副次的評価項目(全死亡までの期間)の結果をもとに、「唯一の」治療薬と誇大な表現を用いた
事例
◆医薬品の種類:糖尿病用剤
◆問題のあった情報提供活動・資材:製薬企業担当者(オンラインによるグループ面談)・製品パンフレット

担当MRより、本剤の国際共同第Ⅲ相試験についての説明があった。その際、本剤の有効性に関して、「本
剤は生命予後の改善を示した唯一の**病に対する治療薬です」といった説明があった。MRから提供され
た製品パンフレットにも同じ内容が記載されていた。しかしながら、生命予後の改善に関するデータは全死
亡までの期間(副次的評価項目)であった。
臨床試験の評価項目(副次的評価項目)の結果を用いて、臨床試験で全死亡までの期間を唯一確認した
薬剤との紹介ではなく、生命予後の改善を示した唯一の薬であるといった説明は、誇大な表現である。

<エビデンスのない説明を行った事例>
エビデンスなく、有効性に関する説明を行った事例
◆医薬品の種類:中枢神経系用薬
◆問題のあった情報提供活動・資材:企業担当者による説明(オンライングループ面談(院内))

本剤に関する企業ヒアリングにおいて、担当MRが、主要評価項目である投与18か月後における評価指標
のベースラインからの変化量を示す結果の図を用いて、「本剤を18か月投与することでプラセボと比較して
***の進行を6か月遅らせることができます。18か月以降も投与を継続することで、この差(6か月間)がさらに
開くものと予想されます」と説明した。
現在、本剤の長期投与試験を行っているようだが、その中間解析などの結果は公表されていない状況下で、
エビデンスを示すこともなく、予想で有効性を言及した不適切な情報提供である。
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