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2023年度 通所介護の経営状況について (4 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r7/ |
| 出典情報 | 2023 年度 通所介護の経営状況について（6／27）《福祉医療機構》 |
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2025-003
次に、利用者単価をみると、赤字事業所のほう
左右されるものだが、長時間利用のニーズにも対
が 209 円低い。利用者単価は主に基本報酬と加
応可能な運営体制や魅力ある事業所づくりが、長
算の算定によることから、まずは基本報酬につい
時間利用者の確保につながっているのかもしれ
てみていく。通所介護の基本報酬を決定する要介
ない。
護度およびサービス提供時間を黒字・赤字事業所
また、加算の算定率をみると、赤字事業所は科
別に確認すると、要介護度で 0.07 の差がみられ
学的介護推進体制加算や個別機能訓練加算（Ⅱ）
た。さらに、サービス提供時間区分ごとの利用者
等、2021 年度介護報酬改定において新設された
数の構成割合を比較したところ、
「7 時間以上 8
加算の算定率がとくに低かった。これらの加算は
時間未満」の区分で 4.8 ポイントの差がみられた
LIFE への情報提供等を算定要件としているこ
（図表 4）
。前提として、サービス提供時間はケ
とから、要件を満たすためにかかるコストや手間
アプランを基に利用者の状態や家族等の希望を
を鑑みて、算定しない事業所が多かったのかもし
踏まえて決まるものであり、送迎時間の長さにも
れない。2024 年度介護報酬改定においては、一
部の算定要件が見直されたため、今一度ご確認い
（図表 3）黒字・赤字事業所別
の経営状況
指
標
定員数
(人)
利用率
(％)
年間営業日数
(日)
開設経過年数
(年)
登録者数
(人)
うち要介護者
(人)
要介護度
－
利用者単価
(円)
1 事業所当たり従事者数
(人)
うち介護職員数
(人)
利用者 10 人当たり
(人)
従事者数
人件費率
(％)
経費率
(％)
うち水道光熱費率
(％)
減価償却費率
(％)
サービス活動増減差額比率 (％)
経常増減差額比率
(％)
従事者 1 人当たりサービス
(千円)
活動収益
従事者 1 人当たり人件費
(千円)
定員 1 人当たりサービス
(千円)
活動収益
営利法人割合
(％)
加算算定率
科学的介護推進体制加算
(％)
個別機能訓練加算（Ⅰ）
(％)
（イ）
・
（ロ）
個別機能訓練加算（Ⅱ）
(％)
入浴介助加算（Ⅱ）
(％)
通所介護
ただきたい。
図表 3 に戻り、費用面についてみていく。人件
費率をみると、赤字事業所のほうが 16.8 ポイン
黒字
赤字 差(赤字n=3,362 n=2,626 黒字)
ト高い。これは、分母であるサービス活動収益が
30.4
28.6 △ 1.8
73.7
63.9 △ 9.9
306.7 300.5 △ 6.2
16.1
17.8
1.6
81.7
70.1 △ 11.7
63.4
53.7 △ 9.6
1.85
1.79 △ 0.07
9,555 9,346 △ 209
11.3
10.7 △ 0.5
6.0
5.6 △ 0.4
5.08
5.93
黒字事業所に比べて少ないことや、従事者 1 人
当たり人件費が 192 千円高いことが要因だろう。
開設経過年数を確認すると、赤字事業所のほうが
1.6 年長い。比較的長期間勤務して経験を重ねて
いる職員が多いため、黒字事業所より従事者 1 人
当たり人件費が高い傾向であると推察する。また、
経費率をみても、赤字事業所は 6.5 ポイント高い。
0.85
人件費率と同様、サービス活動収益が少ないこと
60.5
77.3
16.8
23.3
29.8
6.5
3.9
5.5
1.6
3.2
5.1
1.9
12.0 △ 13.2 △ 25.2
12.3 △ 12.8 △ 25.1
が要因だろう。赤字事業所は費用に見合った収益
を確保できていないことがうかがえる。
（図表 4）黒字・赤字事業所別 サービス
提供時間区分ごとの利用者数の構成割合
5,848 4,825 △ 1,023
3,539 3,731
192
黒字
(n=3,362)
2,168 1,810 △ 358
27.5
18.3 △ 9.2
55.7
47.7 △ 8.0
80.2
70.4 △ 9.8
31.5
14.3
24.1 △ 7.4
8.4 △ 6.0
赤字
(n=2,626)
7.8%
9.4% 24.4%
52.9%
10.4% 30.1%
48.1%
6.5%
2h～3h未満
5h～6h未満
8h～9h未満
※3％未満は表記を省略
3h～4h未満
6h～7h未満
4h～5h未満
7h～8h未満
Copyright ⓒ 2025Welfare And Medical Service Agency (WAM). All rights reserved.
4
次に、利用者単価をみると、赤字事業所のほう
左右されるものだが、長時間利用のニーズにも対
が 209 円低い。利用者単価は主に基本報酬と加
応可能な運営体制や魅力ある事業所づくりが、長
算の算定によることから、まずは基本報酬につい
時間利用者の確保につながっているのかもしれ
てみていく。通所介護の基本報酬を決定する要介
ない。
護度およびサービス提供時間を黒字・赤字事業所
また、加算の算定率をみると、赤字事業所は科
別に確認すると、要介護度で 0.07 の差がみられ
学的介護推進体制加算や個別機能訓練加算（Ⅱ）
た。さらに、サービス提供時間区分ごとの利用者
等、2021 年度介護報酬改定において新設された
数の構成割合を比較したところ、
「7 時間以上 8
加算の算定率がとくに低かった。これらの加算は
時間未満」の区分で 4.8 ポイントの差がみられた
LIFE への情報提供等を算定要件としているこ
（図表 4）
。前提として、サービス提供時間はケ
とから、要件を満たすためにかかるコストや手間
アプランを基に利用者の状態や家族等の希望を
を鑑みて、算定しない事業所が多かったのかもし
踏まえて決まるものであり、送迎時間の長さにも
れない。2024 年度介護報酬改定においては、一
部の算定要件が見直されたため、今一度ご確認い
（図表 3）黒字・赤字事業所別
の経営状況
指
標
定員数
(人)
利用率
(％)
年間営業日数
(日)
開設経過年数
(年)
登録者数
(人)
うち要介護者
(人)
要介護度
－
利用者単価
(円)
1 事業所当たり従事者数
(人)
うち介護職員数
(人)
利用者 10 人当たり
(人)
従事者数
人件費率
(％)
経費率
(％)
うち水道光熱費率
(％)
減価償却費率
(％)
サービス活動増減差額比率 (％)
経常増減差額比率
(％)
従事者 1 人当たりサービス
(千円)
活動収益
従事者 1 人当たり人件費
(千円)
定員 1 人当たりサービス
(千円)
活動収益
営利法人割合
(％)
加算算定率
科学的介護推進体制加算
(％)
個別機能訓練加算（Ⅰ）
(％)
（イ）
・
（ロ）
個別機能訓練加算（Ⅱ）
(％)
入浴介助加算（Ⅱ）
(％)
通所介護
ただきたい。
図表 3 に戻り、費用面についてみていく。人件
費率をみると、赤字事業所のほうが 16.8 ポイン
黒字
赤字 差(赤字n=3,362 n=2,626 黒字)
ト高い。これは、分母であるサービス活動収益が
30.4
28.6 △ 1.8
73.7
63.9 △ 9.9
306.7 300.5 △ 6.2
16.1
17.8
1.6
81.7
70.1 △ 11.7
63.4
53.7 △ 9.6
1.85
1.79 △ 0.07
9,555 9,346 △ 209
11.3
10.7 △ 0.5
6.0
5.6 △ 0.4
5.08
5.93
黒字事業所に比べて少ないことや、従事者 1 人
当たり人件費が 192 千円高いことが要因だろう。
開設経過年数を確認すると、赤字事業所のほうが
1.6 年長い。比較的長期間勤務して経験を重ねて
いる職員が多いため、黒字事業所より従事者 1 人
当たり人件費が高い傾向であると推察する。また、
経費率をみても、赤字事業所は 6.5 ポイント高い。
0.85
人件費率と同様、サービス活動収益が少ないこと
60.5
77.3
16.8
23.3
29.8
6.5
3.9
5.5
1.6
3.2
5.1
1.9
12.0 △ 13.2 △ 25.2
12.3 △ 12.8 △ 25.1
が要因だろう。赤字事業所は費用に見合った収益
を確保できていないことがうかがえる。
（図表 4）黒字・赤字事業所別 サービス
提供時間区分ごとの利用者数の構成割合
5,848 4,825 △ 1,023
3,539 3,731
192
黒字
(n=3,362)
2,168 1,810 △ 358
27.5
18.3 △ 9.2
55.7
47.7 △ 8.0
80.2
70.4 △ 9.8
31.5
14.3
24.1 △ 7.4
8.4 △ 6.0
赤字
(n=2,626)
7.8%
9.4% 24.4%
52.9%
10.4% 30.1%
48.1%
6.5%
2h～3h未満
5h～6h未満
8h～9h未満
※3％未満は表記を省略
3h～4h未満
6h～7h未満
4h～5h未満
7h～8h未満
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